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勝鬨
排水トラブル
水道屋として資格は当然もっているけど
プロとしての自覚はない
そもそもプロって何だろうか
むしろ素人が頑張って解決している
そんな感覚がある
真夜中に電話がなった
場所は千葉のコンビニだった
グリストラップが溢れだしそうで
水が使えないから
朝の準備ができないと夜中02時
雨の降りしきる中
東京に近い千葉もあれば
100キロ近く進む千葉もある
あまりにも遠いから
下手をすると明け方になると案内する
時間に余裕を持たせることで
演出の最大化を図る事はある
真夜中の高速、千葉の外房に向かう時
同時方向に進む車は殆どない
少しスピードはオバーしているけど
きっと罰はあたらないだろう
問い合わせの入電から
1時間もかからないうちに
現れた業者に「早い」の言葉は
いつものことだ
だが、その驚きはすぐに疑念に変わる
![](https://assets.st-note.com/img/1679205816900-QeU2s3Jxld.jpg?width=1200)
グリストラップの蓋を開けたら
ためらわずに手を突っ込む
それも手袋をするそぶりもない
この人は気が触れたのだろうか?という
顔をされることはある
手袋したってその隙間に水が入る深さ
手をつっこむのは排水口の向きを知るため
深さ、異物感など
この時はペーパーが手に付着した
「トイレも詰まっていますか?」
「トイレは使えます」
話に合点がいく。
トイレもつまっているけど
行き場を失った水がグリストに流れてくる
それを使えると錯覚している
夜中の時間を考慮すれば
頻繁に使われることがないから
詰まっているとは思っていないのだろう
そのままグリストの場所から離れて
建物を見て回る
千葉の外房のだいぶ田舎なエリアだ
![](https://assets.st-note.com/img/1679206132263-uPQ8p02wqs.png?width=1200)
建物の周りを見て回る
「やっぱりな」
そんな独り言がでる。
浄化槽だ
今にもグリストが溢れだしそうなのに
一向に厨房内に現れない
業者に不信感を抱かれるかもしれない
結果が出る前など
散々馬鹿に思われて構わない
彼らの不満など勝てば消える
![](https://assets.st-note.com/img/1679206230598-paLEhXtKqA.jpg?width=1200)
グリストラップから見ればだいぶ下流側
マスを開けていくとやっぱり
トイレもつまっていた
そして浄化槽を開ける
そして最終決戦は始まる
演出のためここからは音楽を流しながら
読んでください(笑)
![](https://assets.st-note.com/img/1679206280915-s2eGapoTup.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1679281589742-xJXZymaFbA.png?width=1200)
グリストラップはお店の最も上流側にある
何も考えずここからワイヤーをいれれば
20m以上ワイヤーをいれることになる
そんなことでは時間はかかるが
プロ御用達の道具が使える
その分、お代も跳ね上がるけど
必要のない事はしない主義
道具なんか使わない
素人丸だしな解決法
構造上詰まり易い
去年の10月に工事をしてから
今までに2回目の詰まりらしい
グリストラップからみれば
浄化槽への流入口が反対についているとき
汚水と雑排(油分)を含んだ排水が
同一系統でトイレは節水型
ペーパーを押し切る力がなく
曲がりを90度のエルボを使うことで
どうしても勢いがしに
汚物が浄化槽手前で力尽きて
どんどん詰まっていく
解決方法は素手に過ぎない
流石に今度は手袋はする
そこは本物のうつけものではない
勝負は一瞬で決まる
![](https://assets.st-note.com/img/1679281788440-NvOevyDqKx.jpg?width=1200)
移動時間はあっても
3時ちょっと過ぎたくらいの時間
管理会社に連絡をいれる
「どうしました?」と尋ねられる
まさか終わっているとは思っていないだろう
「終わりました」
「えっ?早すぎますね!?」
そりゃそうだろう
演出は効いている
その言葉で満足だ
うちの会社の話をいつかどこか
御社内でしてくれればいい
最高速度というものはある
それは何もかもかなぐり捨て
雑になったから出る速度ではない
中国からの秀吉軍の大返しは
緻密に計算された結果と演出により
成しえたものだ
それができる軍隊に
明智軍が敵うわけもない
皆の者勝鬨じゃ!!
まー一人だけど(笑)