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だからエッセイが好きだ

とある本を、インタネットで検索しようと思って...
打ち間違えて偶然目に止まったこの本。

「何だろうこの本、面白そう。」

そう思って速攻本を購入。

そしたらめちゃくちゃ面白かった という話です。

▶︎だからエッセイが好きだ

私はよく本を読むのですが、小説よりエッセイや自伝を読むことが多いです。
一時期小説にどハマりしたこともありましたが、のちにエッセイや自伝などのノンフィクションばかりを好むようになったのは、この出来事が”現実に起こっていた”と思うことが私を圧倒するからです。

そして、この本の冒頭に書いてあったことが、私のこの想いと重なりした。


“事実は小説よりも奇妙だ。
なぜなら小説は、これから起きる可能性のあることが書かれるべきだが、
事実は、可能性とは関係なく既に起きているからだ。”


ーマーク・トウェイン「赤道に沿って」

本書序説より


▶︎『古本屋は奇談蒐集家』ユン・ソングンさん

古本屋を運営する著者の、ユン・ソングンさんの元には、いろんな理由で本を探し求める人が相談へ来る。

ユンさんは、『本を探している理由』を聞く代わりに本を探す、という仕事をする。

本を探すといっても、それらは普通の本ではなく、絶版となっている本ばかり。

・もう言葉が話せない祖父の「チェッ...ケ...クウチュ...オ...キュオ...」と言葉にならない言葉をあてに本を探す女性。

・なぜか探している本の内容を、1週間にひとつずつ思い出す男性。

・2人で本を探しに来たのに、翌日には「見つかったら私に先におしえてください」とそれぞれが言いに来る板挟みとなったユンさんの話。

・「なぜこの本を万引きしたのか」と問うたら、「運が悪い」と意味のわからない回答をした万引き男の話。

などなど。

現実に起こったしては上手すぎるはなしで、
作り話にしては奇妙すぎるはなし。

そしてめっちゃ良いはなし。


時々出てくる作者のボケと、言葉の選び方も素敵でした。

ノンフィクションは、だから面白い。

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