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8才のときから性格が真逆になった話

6才のときに妹が生まれるまでは、一人っ子状態だった。

大事に可愛がられて育ったので、完全に勘違いしていた。
そのため自己主張が強く、家族にも友達にもわがまま言い放題。
妹にも超威圧的な態度だった。

8才のとき、大好きな母がガンになった。
「大丈夫、治るよ」という父の言葉が嘘だと子どもながらに気づいていた。

母が亡くなる少し前から、父と主治医の先生が私に気づかれないようコソコソ話している様子に気づいていた。

「モルヒネの量が...」
「副作用が強くて...」
難しい単語がちょこちょこ聞こえてくる。
当時その単語の意味は理解していなかったけど、良くない状態であることは察した。

ガンの発覚から半年で、亡くなった。

「本当に心の底から悲しいときは涙が出ないんだ」とこのときに知った。
子どものくせに変に冷静で、あとから聞いたら「ショックで頭がおかしくなった」と周りに思われていたらしい。
今29歳になったけど、母のことで泣いたことは一度もない。

葬儀のとき、いつも陽気な父が本当に悲しそうなのがつらかった。妹もまだ2才。
「私は長女なんだからしっかりしなきゃ」という気持ちが異常に強くなり、葬儀に来た人にお茶を出したりと必死に来客対応をしてた。
8才なのに。今思うとマジでおかしい。

この時期から性格が一変した。
「家族を悲しませないように」「周りに心配をかけないように」という気持ちが強くなりすぎて、異常に周りに気を遣う人間になってしまった。

その時期が長すぎて、正直ほとんど自覚がなかった。
「そんなに気遣ってて疲れないの?」と人に言われて気づいた。

今ではもう無意識のレベルで気を遣ってしまう。
なので、人と長時間いっしょに過ごしすぎると疲れる。
どんなに仲がいい友達でも、その瞬間は本当に楽しいのに家に帰ると疲れてすぐに寝ちゃう。悲しい。

どれだけ長時間いっしょに過ごしても疲れない人間に出会えたから、結婚した。
なんか本当救いがあったな、って感じです。

今回は「原体験」をテーマに書きました。

その人の思想が固まる前の経験で、以後の思想形成に大きな影響を与えたもの。
出典:原体験(ゲンタイケン)とは - コトバンク

子どもの頃にショックな体験があると人は一気に性格が変わるよ。というお話でした。

★アイキャッチ画像は以下から拝借しました。Thank you!!
Photo by mohammad alizade on Unsplash

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