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クリスマスツリーの飾り 🎄
昭和の我が家のツリー。
その飾り物のひとつに、いろんな色をした玉型の飾りがあった。
大きさは大中小の3種類くらいで、どれも鏡のように映るものを反射している。
それはなんとガラスで出来ていた。
何かの拍子に落として壊れて初めてわかった。
電球よりも薄くて、パリパリに壊れると非常に始末が悪い。
毎年何個か割れて、破片を箒で掃いていた。
チカチカする電飾の球も、周りはプラスチックでも、芯の光る部分はガラスを溶かして先を丸めた加工電球だった。
これも先っぽがよく折れて球切れも多かった。
だんだんツリーに華やかさがなくなっていった。
その代わり、雪を増やしてカバーした。
足らずは救急箱の綿をちぎって薄く伸ばして、ツリーに引っ掻けていった。
飾るものや電球が少なくなっても、部屋の灯りを消してツリーを見ていると、クリスマス気分に十分浸れた。
華やかよりも厳かのほうが好きな少年だった。