退職を思いとどまらせた人
世の中にはいろいろな人がいる。地位と名誉とお金……人によって心が動くポイントが違うだろう。お金ではない!と言いたいところだけど、例えば友達に100万円差し出されて、「何も聞かずにこれを受け取ってくれ!」と言われたら、間違いなく本当に何も言わずに受け取ると思う。下手したら「何も言わずに……??なるほど……」と思い、御礼すらも言わないかもしれない。ためしに誰か100万円渡してみてください。
いやいや、それでも自分はお金ではないと思いたい。強いて挙げれば個人的に、扱われ方が雑だと嫌気が差してしまうのだ。過去にはそれで辞めた会社もあった。
少し前にも今の会社からの転職も考えたことがあった。しかしながらこのきっかけは金銭面での事だった。手取りで10万円は増えるらしいし、仕事内容も格段にやりやすい。ギリギリまで心が動いたけれど、結局上司の、「続けて欲しい」という話を聞いてから転職を取りやめた。
「考え直してよー、計算してあげるから。(電卓を取り出して)パチパチ……退職金だってね、どうせ辞めるなら来年のほうがいいよ?パチパチ……」
『え?いくら違うんですか??』
「7000円」
『……💢退職します!』
そんなコントのようなやり取りの後、お互い笑いながらまた話し合い。引き止められてるうちにだんだん転職がどうでも良くなってきた。かなりかっこ悪かったけど、やっぱり必要とされると自分は一番嬉しいものだなあ、と思っている。(給料日前になるといまだに未練が少し出てくるけど)なんだかんだで、今の職場では必要とされている(と思い込んでる)みたいで楽しく働いている。
そんな私ですが、家では犬以下の扱い。朝食はまず用意されてない。お昼は毎日カップラーメンである。必要とされ続けるのはなかなか難しいものだ。
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