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コント:赤坂浅はか狂想曲(ご自由に使ってください😊)

「どうも~。ピ愚民で~す」
「ド平民で~す」
「この不況の中でですな。ものごっつい家が建ってますなぁ。」
「わての家のことだすか」
「何言うてますねん。あんなしょぼくれた犬小屋みたいなモン。
 あーかーさーかーちゅうとこにあるお屋敷でんがな」
「浅はかがどうかしましたか?」
「ちゃうて。…いや、確かに浅はかやな。」

「もうとうの昔から合計で10億円は突っ込んで直してきたちゅうのに、何でかしらんけど、あらたに25億円の予算つけて、何年もかけて改修したんやて。」
「ほう。金のあるとこにはあるんでんな。」
「ちゃうちゃう、これ全部税金や。しかも、8億円も追加になっとるんやで。ゴカグーショっちゅうお屋敷も別に建てて、諸々含めたら50億円以上つぎ込んどる」
「こらえらく豪勢な話やな。新築お披露目に呼ばれたら、どんな手土産持っていったらええやろ」
「まぁお前みたいな貧乏人は呼ばれんやろな。
ちゅうか、誰も行きたがらんやろ、あの家に。ニュースになる人は無理くり引きずり込んでるっちゅう話やけどな。そもそも、完成したと言うてたのに、また工事するんやて!」

「サンダーバードの秘密基地でも作ってますのかいな。
ボッチャン、そういうの好きそうやしね。」
「あぁ、地下通路掘る話はあったそうやで。ドラキュラか?陽に当たると死ぬんか?あの一家は。」
「なんか改修後に公開してたんやけど、わての目が悪いのか、どこを直したんか分かれへんねん。」
「リアル「間違い探し」やったな。私邸部分に金遣ったんかいな。」
「あーかーさーかーの なーかーぬーきーやて」
「なんやその呪文」
「いや、巷では皆言うてまっせ。」

「カネといえばやな。職人もやっとられんかったらしいわ。せっせと工事してるところに乗り込んできて、いろいろと注文つけてくるんやて。しまいにはもっと「きん」を使って!とか言い出したそうなんや。」
「なんや、「かね」遣うだけでは飽き足らんで「きん」を使えちゅうたんか?」
「そいでな、その豪勢なお屋敷に、次女の部屋が無いちゅうことなんや。節約のためやて。」
「え?なんで作りませんの。イケズやなぁ。運動会できそうな広さちゅう話で聞いてるで。」
「あのな、今、あの次女の前で「イケズ」て口にしたらあかんで。」
「何でやのん。意地悪ちゅう意味ですがな。」
「いやいや、大声では言えんけど、縁談が流れたという話なんや。」
「そら気の毒やのう。あのうちでは娘には寄り添ってくれへんやろからな。」

「で、節約て何なんや。50億も遣っておいて。」
「普通はそう思うわなぁ。せやけど、宮内庁のエライさんがそない言うてはんねん。」
「あぁ嫁はんがテレビ見てなんか言っとったな。なんか渋~い顔したハゲのオッサンやろ?」
「ハゲは言わんでよろし。同病相憐れむちゅうやつや。」
「そらそうやな。」
「おまはんはお気楽ハゲ。あっちは、怒鳴られハゲや。」
「せやな。うちの嫁はんのガミガミは適当に聞き流しときゃ機嫌直りよるしな。」

「そんで、次女がいつまでも引っ越さんとゴカグーショに居座っとるのは、最初は「両親と仲が悪いせい」、その舌の根も乾かんうちに「次女の荷物がしまい切れんから」、しまいにはさっきの「次女の部屋は造らんかった。」や。「節約のため、せやからゴカグーショにいることになった」やて。なんやこの「いることになった」て。あの一家の持ち物やあらへんがな。」
「宮内庁のエライさんも、なんで言うことがコロコロかわるねん。ちゅうか、なんで前に言うたこと覚えてへんねん。天下の東大卒やろ?」
「…まぁ東大もそのうち「天下の」ではのうて、「デンカの」と呼ばれるようになるやろな。」

「ほいでな、「いくら節約できたかは言えない」んやて。おちょくるんもええ加減にせんかい!」
「電卓でも壊れたんかいな。50億なんて金額に気が遠くなったんやろ。」
「あれやな、嫁はんにお小遣い上げてくれ言うと、「節約してんのに贅沢言うな!」て怒られるんやけど、嫁はん、気づくと新しい服着とるんや… それと同じか?」
「うちのカアちゃんもわしに聞こえてないと思て、どこそこのランチまた行こなぁて電話で話しとるわ」

「その節約の内容がホンマにショボいねん」
「どゆこと?」
「"メモはチラシの裏を使う"」
「チラシってなんや、公民館に職員行かせてかき集めてくるんかいな」
「"大根の葉を料理して長男の弁当に詰める"」
「大根の葉?自分がちっこい時にようけ食べさせられてたから懐かしいんか?」
「そもそも包丁使えんやろ。コーヒーさえ煎れかた知らないと旦那にばらされとったで」
「あの女が包丁握ってニタッと笑うとこ想像してみいな。サブイボ出るわ。」
「やめてえな。震えが来たわ。多分、包丁使えても使わんやろ。料理人に難癖つけるのが趣味らしいで。」
「それにしてもどの口で節約いうねん。3個で5000円のトイレットペーパーちゅう話も聞いたんやが、おなじ家の話なんか?」
「ようわからへんが、自腹のもんは金払いたくないんやろ」

「わて、弟一家がゴコームとやらに3人で荒稼ぎに行ったとき、同じとこ行くんに3台の車に分乗した様子みて、心底おどろきましたがな。」
「せやな。なんちゅう無駄遣い。兄さんご一家は、小鳥が群れてるみたいに、仲よう後部座席に座って1台で行かれてるで。」
  「あれはホンマに微笑ましいわな。」

「弟夫婦は仮面夫婦なんやて。」
「…カーニバル好きちゅうこと?」
「ちゃうちゃう。仮面夫婦ちゅうのは仲悪い夫婦のことをいうんや。」
「でも写真に写るときは気味悪いぐらいぴったり寄り添ってるで。」
「笑顔が張り付いたよな写真撮らせたら、それで目的達成や。ほいで、家に戻ったらもうS極とN極みたいに離れ離れなんやろね」
「目指しとんのは『世界のあきしのみやけ~』やて。ほしたら、地球を家と思て、そうしてくれたらええのにな。」
「旦那のほうはペンギンってどんな味だろうて南極行きたがるやろな」
「ペンギンの受難やな」
「赤ベルでおとなしくしとれ」

「なんやまた続きやれてか」
「そうなんやわ、まだまだ続きがありそうでんな」
「とりあえずは、あの家の次女がいまだに居座っとるゴカグーショや」
「すっぴんロードがどうのこうの騒いでたあれか」
「そや。もともと事務室と倉庫にするちゅうゴカグーショやったが、手放すの惜しくなったんやろな。遂に、「事務室はまた別に建てる」、やと。新たに5棟も建てて5億円?何考えとるんや。」
「ふーん。そんだけいろいろと隠したいことがあるんやろな」
「…お前にしてはなかなか鋭いこと言うやないか。まぁ中抜きを隠すのは得意な面々やからな。」


*** 詐欺ラダ・ファミリア@アカサカの如く、随時更新作業中。
      ただし、私は税金むしられる方。(キリッ)

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