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だれもわかってくれない

人とコミュニケーションする上で大事なことが書いてありました。

人が幸せになるには、良い人間関係を持てばいいということは研究によって明らかになっています。

私達は、憶測による思い込みや誤解から人間関係を悪くしていきます。

どうせ死ぬまで他人と関わらなきゃいけないんだから、無駄にストレスを抱えないためにも、私達はもっと人間のことを知るべきだと思います。

この本を読んで、人間関係をより悪くしないための人の思考パターンについて知ることができました。



PART.1
人があなたを理解することは驚くほど難しい


~第一章~
・誰もが皆、無意識に2つの間違った思い込みをしている。


①他の人が自分を客観的に見てくれているという思い込み。

②自分が自分自身を見るのと同じように、他の人も自分を見てくれているという思い込み。


・人間は自分で思うよりもずっと「読みにくい」存在で、誰かのことを完全にわかるのは不可能。

さらに、相手にきちんとわかってもらうために自分で思うほどには努力(情報発信)していない。


・「驚き」「恐怖」「嫌悪感」「怒り」などの表情は比較的読み取りやすいが、日常の微妙な
「イライラ」「心配」「混乱」「がっかり」「緊張」の表情はほとんど同じ。


・人は情報の空白を勝手に埋める傾向がある。(自分の都合の良いように話作ったり)


・人の言動は、常に相手の解釈を経て意味を与えられる。


~第二章~
・人は認識のエネルギーをケチる


私達の身のまわりにはあまりにも多くのことが起こり、注意を払ったり、理解したり、対処したりしなければならないので、それらすべてに集中していられないため、必要だと思える事だけを考えてそれ以上は考えない。


・認知の努力をケチる手抜き思考パターン

①ヒューリスティクス

「すぐに思い浮かぶことはより多く起こるように感じる」

同じことが3回起きた辺りから「多い」「しょっちゅう」「頻繁」「多発」って言葉を使い出す。


②確証バイアス

自分の考えに合っている情報だけを拾って、そうじゃない情報はスルーする。


③初頭効果

第一印象が、後の解釈や記憶に影響を及ぼす。

一度作られてしまった印象をあとから変えることは大変困難であり、だからこそ第一印象を正しくすることが大事。


④ステレオタイプ

ある集団やあるカテゴリーに対して持っているイメージを個人にも当てはめてしまう。


⑤ハロー効果

何か1つ良い特質を持った人を見ると、他にも良い特質を持っているに違いないと思い込む。


⑥偽の合意効果

他の人も自分と同じように感じているはずだと思い込む。


~第三章~
他者を判断する二段階のプロセス


・第一段階
『対応バイアス』

その人がどんな状況だったかを考慮せずに、見たり聞いたりしたこととその人の人間性の何かと結びつけて判断する。


直感的で無意識で自動的に起こるため、ほとんどコントロール不能。


・第二段階

状況やその他の要素を考慮に入れ、人に関する最初の印象を修正する。


現実の生活では、人々は頭が他のことで占められていることが多く、第二段階は精神力を使うので、他者の認識のほとんどは第一段階で止まる。



PART.2
誰もが持つ、認識を歪める3つのレンズ


~第四章~
・信用レンズ

人が誰かを信頼できるどうか判断するには、相手の言葉や行動を次のような問いによって分析する。

Q1自分に対して好意的か?(敵か味方か?)

Q2相手に自分の意図することを実行するだけの能力があるかどうか?


・「人間的温かみ」と「能力」があるかどうかで人は人を信用する。

「温かみ」を伝えるには…

話している時は目を合わせる、微笑む、うなずく、共感を示す、相手を気遣う、そして誠実で嘘がないこと。


「能力」を先に示してしまうと冷たい人間に見られ、怖がられることも


~第五章~
・パワーレンズ

パワーを持つ人は、パワーを持たない人のことをきちんと認識してくれない。(意識している所が違うため)

逆にパワーを持たない人は、パワーを持つ人をきちんと認識できる。


~第六章~
・エゴレンズ

自分が優位になるように物事を見る。

①相手より自分の方が優れてる点に注目する。

②相手と自分が同じグループに属してる点に注目する。相手の成功は自分のものであり、その素晴らしい栄光に自分も属すると考える。

③相手の優れた点を特に評価しない。

④どうしても自分が優位になるように物事を見れないときは、相手を避けたり、邪魔したりして、脅威をなくそうとする。


エゴレンズは、自己肯定感を守るための防衛機制なので、褒めたり認めてあげればエゴレンズは消える。

ただし的外れな褒めは逆効果なので、事実に基づいた肯定を行う。



PART.3
パーソナリティによって変わるレンズ


~第七章~
・猛烈な「報酬追求人間」と、慎重な「リスク回避人間」


2つとも誰もが持っていて、たいていはどちらかが優勢で、状況によって切り替わる。


・報酬追求型は、今より良い状態を目指そうとする。リスクを引き受け、テキパキ働き、チャンスを掴み、アイデアを生み出す。

一方でミスが多く、問題を見逃しやすく、楽観的すぎる。


・リスク回避型は、すでに手にしているものを大事にし、万事がスムーズに運ぶよう努力する。警戒心が強く、慎重で、分析的。計画的で常に事前に準備ができている。

一方でリスクを避けたがり、融通が利かず、現状に固執しすぎる。


~第八章~
・依存心と不安感の強い人、回避的でよそよそしい人


私達は子どもの時期に、両親との関わり方から対人関係のメンタルモデルを形成する。


①安定型

親が子どものニーズにきちんと応じている。

適応性があり、人を信用することも、対人関係を築いたり維持したりすることも容易である。


②不安型

親の愛情を感じられないわけではないけれど、それがあてにならないと子どもが感じている場合。

対人関係に強い不安、親密さを必死に求める一方で相手から拒絶されるのではないかと不安でたまらない。愛情に飢え、相手にまとわりつき、感情を爆発させやすい。


③回避型

親が常に子どものニーズに応えず、親が自分に愛情や感心を向ける気がないことを子どもが悟ると回避型になる。

人を信用せず、誰も助けてくれないと思っている。人と親密になることやつながりを持つことを極力避ける。そうしていれば拒絶されて傷つくことがないから。回避型は冷たくてよそよそしく、気難しい人に見える。


PART.4
人を正しく理解し、人から正しく理解されるには

~第九章~
・悪い印象を与えてしまったとき、誤解されてしまったとき


『正しい謝り方』

・自分を正当化しようとしない。

・自分について話すのではなく、謝罪の対象のことに的を絞って話す。

・相手の立場を想像する。

・相手の気持ちや価値観を受け入れる。

・「自分たち」という感覚を修復する。

・相手によって謝り方は違う。

・償いによる謝罪or共感による謝罪。

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