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昭和生まれの元証券マンの独り言
【マーケット徒然草NO.1】
賢者は歴史を学び、愚者は経験を語ると言いますが、賢者には及ばない筆者ですが経験だけは多少はあるので投資に関心のある読者に少しでもお役に立てたならと拙文を認めることに致しました。
筆者は、1980年4月に某大手証券に入社、今年の一月に43年10ヵ月のサラリーマン人生を終えたのですが、退職する日の朝に当時在籍していた本店営業部の精鋭の前でほんの少しだけお話しする機会をいただき、その時の話しを最初にお伝えしたいと思います。
早いもので、もう一年近く経ったのですが証券会社の営業員向けの話しとは言え、そのエッセンスは多くの方々に知っていただきたいことでもありますのでご笑覧ください。
2024年1月11日(木)早朝
日本は失われた30年、長いデフレ時代からインフレ時代になりつつあります。
現在、40数年ぶりの値上げ等毎日のように新聞テレビ等マスコミで報道されています。40年以上前と言えば現在の経営陣ですら実体験をしていない、ある意味誰も知らない世界でもあります。たまたま筆者は、1980年(昭和55年)入社にて少しだけ経験しました。第二次オイルショックの後で米国FRB議長のボルカーさんがインフレ退治に辣腕を奮い公定歩合を二桁(10数パーセント)に引き上げた時期です。想い出話しをする訳ではなく、インフレ時代の後を知る世代として皆様にお役に立つエピソードをお話しします。
それはインフレを克服して利下げモードになった世界は、株でも債券でもブル(強気)であり証券会社に取って黄金時代である!日本で言えば1982年(昭和57年)10月がまさにそのスタートであり、現在の米国はその時を彷彿させると言うことです。
景気の動向による金利の上げ下げではなく、インフレ克服後の利下げのメガトレンドを経験した身として本店営業の優秀な方々に是非知って欲しいと思います。とお話ししました。
ついでにもう一つと加え、一昨年11月からのAIブームは、1995年からのウィンドウズ95から始まったインターネットバブルに通じるものがあるとお話ししました。
バブルはいつか弾けるものですが、この時は2000年問題で設備投資がピークを迎え弾けました。
後者の件は、まだ記憶も新しくご存じの方もいらっしゃると思いますが、成程と思っていただけるのではないでしょうか。この経験則からまだ大丈夫で、営業トークではなくお客様に儲けていただく為に積極的に取り組んで欲しいとお話ししました。
今振り返っても、そんなに外れていない^_^と思い、記念すべきNOTEの最初の話しとしてお伝えしました。
何故米国のCPI(消費者物価指数)に関心が高まっている真因が、分かっていただけらと嬉しいです。
勿論、現在の日本は世界的な利下げモードから周回遅れで、むしろ日銀は利上げを考えており黄金時代とは言えませんが、その辺のところも含めて次回から徒然にお話しさせていただければと思います。