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【『腰痛』の科学:腰の痛みにはどう対処する?】
こんにちは(o・ω・o)カエルです。
半年以上、リモートでパーソナルトレーニングを共に行ってきた 心の友 であるAちゃんという女性がおりまして。
最近腰をヤッてしまい、病院で診てもらったところ『第四・第五腰椎の椎間板ヘルニア』だと診断を受けて、Aちゃんも私も、相当なショックを受けました。
元々腰には不安があったので注意しながら徐々にトレーニング強度を上げて、女性でありながらプッシュアップありのバーピージャンプをタバタ式HIITで1日100回できるだけの体力を獲得した、、、というタイミングでの故障でした。
ですが、そんなAちゃんなので、
「身体を整えて、またトレーニングを出来るようになりたいと思ってる」
という意志を共有したんです。
てことで、今回の本章に入ります。
『腰痛』と一言に言っても、その原因は多種多様でして、しかも、
腰痛の95%は「脳の勘違い」
というのが、現代科学の考え方になっています。
嘘だ! と疑いたくなる話です。
なぜなら、「腰が痛い時は本当に痛い!」というのは私にも解るからです。
では、科学的にはどう考えられているか。
どのように『腰痛のメカニズム』を認識しているかと言うと、
①腰に痛みの原因となる異変が起きる
↓
②異変に対し、脳が「大変なことが起きている!」と強烈に反応する
↓
③実際の痛みよりも、激しい痛みとして認識する
という話です。
説明されても、
「嘘だろ……そんなの……。どうしようもないじゃん」
となってしまいますが、基本的な対処法が2つあります。
①認知行動療法
⇒痛みを客観視する。正確な状態を認識することで、痛みを正確な度合いに調整する
②運動療法
⇒ストレッチ・軽度の運動で身体・脊椎などを支える筋肉を鍛え、腰椎にかかる負担を軽減する
ザックリ説明するとこのような感じです。
それぞれを掘り下げてみます。
■認知行動療法
①『腰は簡単には傷まない』という知識を学ぶ
腰痛がヒドい人ほど、腰をかばう動きになり、結果的に運動不足や姿勢が悪くなる。
「姿勢が悪いから腰が痛い」は科学的には誤り。
「腰が痛いから、姿勢が悪くなる」が正確。
姿勢の悪さ・腰周りのダメージと、腰痛には関連性がありません。
腰の痛みに怯えない
この基本的な考え方が重要
②『腰の痛み=脳の不調』を理解する
「脳の不調で腰痛が起きる」というメカニズムを頭にたたきこむ。
noteの末に紹介している論文や日本語の書籍、パレオさんのブログなどで知識を身に付けましょう。正確な知識は正確な認知能力を鍛えます。
読書で正しい知識を身に付けると、痛が治る人も少なくない。とのこと
③『腰の筋肉に負荷をかける』を練習する
□軽く腰を反らせた姿勢を取りながら、1日15分程度のウォーキング
□少し重たい物を持つ
□腰周辺に負荷のかかる軽度の運動を行う
腰に負荷をかける練習を少しずつ繰り返すことで、腰痛への不安・恐怖・悪いイメージを払拭する。
腰の痛みを正確に認知する
④『痛みの観察記録』をつける
□1日の腰痛の平均値を10段階で評価
□その日にあった仕事やイベントを記録する
「私は○○の時に腰が痛くなる」
「重たい物を持った時ではなく、嫌な事・疲れる事があると痛みを感じる」
など、腰痛が重くなる状況や、自分の心理状態を客観的に認識する
といった具合です。
③などは、〇〇恐怖症などの改善にも使われるエクスポージャーと呼ばれるメソッド。
自分が耐えうるギリギリの恐怖を自ら体験し、慣らしていくことで克服する。
というものです。
要は、脳の認識を正常値に持っていく、という事ですね。
■運動療法
イラン大学などの研究によれば、
「普通のストレッチで良いから、
とにかく動け!」
とのこと。
ストレッチの定番、長座体前屈とか、屈伸運動とか、軽いスクワットとか、ウォーキングとか。
「とにかく動け!」
だそうです(o・ω・o)
データ的には、
□ストレッチは腰痛を改善してくれる(効果量–2.15)
□痛みが原因で動けないような状態も改善される(効果量–8.03)
とのこと。数値で言われても正直実感は湧かないけれど、まあ、とにかく。
腰が痛いなら
動け!
だそうです。
で、腰痛に効く運動にはビッグスリーがあるらしい。
■マギルカールアップ
■サイドブリッジ
■バードドッグ
比較的どこででも見かけるトレーニングです。
しかし、これが、
腰の痛みに効く運動の
ビッグスリー!!!
というデータがあるのだから、やらない手はない(o・ω・o)
というのが、今回調べた内容でございます。
なお、当然のことながら、
□骨の以上(骨折とか)
□椎間板ヘルニア
□ぎっくり腰(ぎっくり腰は腰の捻挫とも呼ばれる)
みたいな、物理的な異常が原因で腰が痛い人は、急に運動すると、当然痛みます。
徐々に。
腰周りの筋肉や骨の快復を見つつ、少しずつ、少しずつ運動を行いましょう。
認知行動療法と運動療法を並行して行うと、単体で行うよりも効果が高くなることも解っています。
また、ボディスキャン瞑想などの、「体を部位ごとに客観的に観察する」なども有効なことが解っています。
慈悲の瞑想など、「慢性痛そのものを改善する」などの長期間役立つ瞑想も存在します。
(蛙・ω・)<痛いもんは痛い。誰しも耐えられません。
使える知識は使っときましょう!!!!
ということで今回は以上となります。
今回は腰痛そのものに対してでしたが、次に書くときは椎間板ヘルニアについて書きたいと思います。
よろしくお願いします。
それではまた(o・ω・o)ノシ
【参考の文献や資料やパレオさんのブログ】
■非特異的腰痛に対する認知行動療法の有効性:系統的レビューとメタ分析
■腰痛の予防:系統的レビューとメタ分析
■腰痛に対するスランプストレッチの有効性:系統的レビューとメタ分析