Once again, the story of outlaws.
じっくり楽しもう、と思っていた。
が、物語が気になって1か月足らずで終わらせてしまった。
「Red Dead Redemption 2」は、PS4で1年前に発売されたゲームである。
開拓時代が終わり、政府が無法者を一掃し始めた1899年のアメリカが舞台だ。ダッチ率いるギャング一行は、大掛かりな強盗に失敗して逃亡を余儀なくされ..というところから物語は幕を開ける。
引き込まれるストーリーに、つい一気に終わらせてしまった。が、オープンワールドのアクションアドベンチャーでもある本作は、サブクエストなども盛りだくさんで、その気になれば、いくらでも楽しめる。
オフラインのほかに、オンラインでオープンワールドを駆けまわるという遊び方もできるのだが、悩んで迷って、もう一度はじめから遊んでみることにした。
なので、私は主人公氏がどうなるのかを知ったうえでの再プレイである。
悩んで迷って、と書いたのは私の中で見事に完結した物語であったというのが1つ。物語の結末を知るに改めてというのが少し重たかったのが1つ。
重厚なストーリーなのだ。
ただ、少しばかりの心残りと、もっとゲーム的に楽しめたはずだという思いで再プレイすることにした。
そんなわけで、私の操るアーサー・モーガン氏は、物語の始まり。雪荒ぶコルターなる地に舞い戻ったのである。ちなみにコルターも含め、ゲーム内にそれらしく出てくる地名や風景、街並み。どれもが架空のものである。
それらしく、箱庭として用意された開拓時代の終わり。
とにかく作りこまれており、実在の場所であると勘違いしてクリアした方もいるとか。完成度を知れば、頷けないでもない。
物語の始まるコルターは、しかし主人公たちにとって「ある意味で終わりの場所」でもある。上手くいくはずだった大掛かりな強盗に失敗し落ち延びたからということもある。が、それきりではない不穏さもある。
ここではチュートリアル要素が色濃く、横道に逸れるということもない。
基本操作と「Red Dead Redemption 2」というゲームの独特な部分を受け入れる準備の時間だ。ここで、面倒だと感じるひとも多いだろう。
ただ「物を取る」だけが「戸棚を開け、取る」という2つの操作になる。
戸棚から2つ取り出す場合は、「戸棚を開け、取る、取る」となる。
この手間が、最後までついて回る。
ただ、安心して欲しい。
面倒に思うのも最初だけで、そういうものなのだと思えるようになる。
何せ、日常的にやっている事だ。
むしろタンスの前で「開ける」をすれば薬草が手に入るほうが不自然にすら思えてくるのだから不思議なものだ。
次の章となる「ホースシュー高台」から、自由度は格段に上がる。
その前に、なるべく操作に慣れておくほうがいい。
全部で6章からなるメインストーリーは、各章ごと山場が用意されている。
このあたりは当然ながらゲームらしい構成だ。
ちなみに1章では、列車強盗となっている。
初見ではさんざん死ぬハメになったが、さすがに2回め。
車両に乗り移り損ねるという間抜けな失敗きりでクリアした。
再び始めて、ほんの2時間ほどで章の終わりまで進んだ。
当たり前だが初見より操作も上手くなっている。
それでも最後の列車強盗を含め4回ほど死んでしまったが、初見のプレイに比べれば、大いにスムーズだ。
どうしてもクリアできないミッションは、何度か「リトライ」を繰り返していると「スキップ」の選択が出てきて、次に進むこともできる。
ゲームが苦手であるとか、ひさしぶりにコントローラーを握ったので操作が覚束ないだとか、そういう方でも最後まで終われるように出来ている。
実は、1回めでは随分と助けられた。
それでも最後まで進められ、かつ改めて始めようと思ったことには、この「Red Dead Redemption 2」そのものの魅力が大いにある。
今度こそ(私の操る)アーサー・モーガン氏をガンマンにしてあげたい。
そして、今度こそ西部開拓時代の終わりを隅々まで堪能するのだ。
ちょうど今日(2019年11月5日)、PC版が発売されたという。
私と同じく、今日からアーサー・モーガン氏となる方も少なくないだろう。
どうか大いに寄り道して欲しい。
私も、今度は寄り道の限りを尽くしたいと思っている。