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『SHERLOCK』というBBCの秀作テレビドラマがあります

ご存知アーサー・コナン・ドイルの『シャーロック・ホームズ』シリーズは解釈も新たに映像化されたりしています。
コナン・ドイルが書いた60の長短編は、熱狂的なファンシャーロキアンから「正典Canon」なんて呼ばれているとか。
となると、こちらは「外典」になるのかもしれませんが。

現代版、というのが安直ながら想像していただきやすいかも。
こちらでホームズを演じるのは、ベネディクト・カンバーバッチさん。
ヨーク朝最後のイングランド王、薔薇戦争の最後を飾ったリチャード3世の血縁だそうで。とにかく天才役をやらせたら右に出るものなしの名優です。

2010年から続くシリーズで、各3話ずつ4シーズン+特別編で13話。
これまではU-NEXTだったりNetflixで配信されていたんですが、この6月からアマプラPrime Videoで観られるようになっていたのを知ったのが一昨日のこと。
まだシーズン4は観ていなかったので、小躍りしながらイッキ観しました。
数年ひらいて、だったんですが違和感なく。
ちゃんと話も覚えていたのは、きっとシナリオの濃さのせい。

このシャーロック、ちゃんとホームズしていながら別の、新しい人物として物語を生きているのが素晴らしい。
ワトソンにマイクロフトも然りで、ホームズを知らなくても楽しめちゃう。
でも外典は論外、なんて熱狂的なファンシャーロキアンでも唸らせそうな説得力が。
新しく物語を生きてるんだけれど、ちゃんとシャーロック・ホームズで。

騙されたと思って1話の「ピンク色の研究A Study in Pink」だけでも是非。
推理ものが好きなら、きっと気に入るはず。

と、 ユーナ・スタッブスさん演じるハドソン夫人が最高で。
シーズン4でもV8ヴァンテージで..というのはネタバレになってしまうので、詳しくは控えるとして。
何話めだったか、シャーロックをして「我がイギリスの平和は、彼女こそが守っている」と言わしめるセリフが物語における存在の重要さそのまま。
「隣のサンドイッチ屋の店員と交際していたが浮気が発覚して別れた」だの「インターネットにストリップの映像が載っている」だのと、ちょいちょい散りばめられている小ネタが”らしさ”のエッセンスになっているのもいい。

知っているひとには頷いてもらえるでしょう、シーズン2の終わりと、シーズン3のはじまり。
「ちょっと、この先どうすんの?」からの展開は抜群でした。

これは本当に、もっと知られてほしい秀作。
機会があれば是非ぜひ。 

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タイトル画像は「moe-flower」様のものをお借りしました。
トリミングしちゃって、ごめんなさい。
ありがとうございましたm(__)m