Villa Diodati's mysterious story.
「Cyberpunk2077」はゲームメイカーのCD Projekt REDからリリースされた近未来を舞台にするサイバーパンクアクションRPGです。
IGN JAPANの”ゲームオブザイヤー2021”で1位になりました記念の5周め。
..を、PS4版でプレイしております。
舞台になるナイトシティには、幾つか大きなギャングの派閥があります。
中でも悪趣味で右に出るものがないとされる「メイルストローム」は非情さでも知られ、メンバーは顔の前面をサイバーウェア化しているのが特徴。
相手を問わず気分次第で銃弾を打ち込むサイコパスの集まりです。
相棒のジャッキー曰く「これでメジャー入り」だという、”とあるチップ”を盗み出す依頼を受けたわけですが、どこにあるのかを突き止めるべく本作の特徴的なガジェットでもあるブレインダンスで調べて、というのが前回。
で、在り処はわかったものの次の問題が。
保管されている場所へ潜入するには、かなりレアな機材が必要だとか。
軍事企業のミリテク社が調査および偵察用途向けに開発した「フラッドヘッド」なる完全ステルスの試作機で、さらには現在の所有者が運搬中の強奪を成功させたメイルストロームたち。
このあたり詳しく語られませんが、依頼を仲介する顔役のデクスターが手をまわして強奪させたんじゃないかという気もします。
ちょっと都合が良すぎる。
こんな”裏を想像する”のも本作を楽しむポイントかも?
プレイ済みレビューの中には「いろいろと端折られているように感じる」や「幾つか端折った部分がありそう」なんてのもありますが、そもそも前身にあたる”Cyberpunk2.0.2.0.”の設定ありき。
ブレインダンスのように、本作で語られない背景のほうが多いくらい。
話の裏でも別にストーリーが進んでいる、と考えて不自然はありません。
そんな別のストーリーがメイルストロームのほうでも進んでいたようで。
「フラッドヘッド」を買い取ろうとデクスターが支払いを済ませた3日後に内部抗争でリーダーの交代劇があったとか。
さらには面倒なことに、新しいリーダーは見るから武闘派っぽくて穏やかな交渉なんてものに全く興味なさそうな感じです。
ちょっと曲者感の拭いきれないデクスターをして「すんなりとボットを引き渡してくれるとは限らない」と仰る。
これ十中八九やり合うだろう匂いがしますよね。
ところが、ここでも色々と選択肢が。
たとえば「フラッドヘッド」を奪われたミリテク社に渡りを付けられるようにと、コンタクト先をデクスターから聞いてもいます。
上手く話がつけば、共闘できる可能性があるかもしれません。
ひとまずは真っ当に交渉へ向かってみる、というのもアリです。
正面から殴り込みで奪うもよし。
1つのミッションに多彩な解決方法が用意されているのも本作の魅力です。
さて、どうしようかな..と悩みつつ続きは次回としましょう。
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今回は「ズルい」と本人も思いますがサイバーパンクどころかSF小説ですらない。あえて言うならフランケンシュタインの怪物が生まれたところ。
ご存知の方なら、彼の有名な怪物は瀟洒な湖畔の別荘ではなく、山奥の塔で生まれたはずだと思われるところでしょうが。
この「ディオダティ荘の怪奇談義」はスイスのレマン湖畔にある別荘に男女5人が集まり、それぞれ創作した怪奇譚を披露した知るひとぞ知る出来事です。
別荘の借主は詩人のバイロン卿で、5人の中にはメアリー・シェリーもいて..と書けば勘のいい方はお分かりでしょうか。
フランケンシュタインの怪物は、このときの怪奇譚から生まれました。
なんと5人の中にはバイロンの専属医であったジョン・ポリドリもいます。そう、フランケンシュタインの怪物と肩を並べる吸血鬼もディオダティ荘で生まれたとなれば、有名な逸話になるのも頷けるところです。
..フランケンシュタインはSFだし、広い意味ではサイバーパンクですよね。