Take the next new step.
「Cyberpunk2077」はサイバーパンクの世界観そのままに未来世界を舞台としたオープンワールド型のアクションRPGである。
ナイトシティ生まれストリート育ち、悪そうなヤツはだいたいトモダチな、ヴァレリーちゃん。プレイ日記26回め、アラサカ最深部のメインフレームへたどり着き、いよいよ物語は終わりを迎える。
メインフレームの中枢は軌道上にある「神輿」へのアクセスポイントだ。
有線で義体をつなぎ、強制的な発熱を抑えるため冷却槽へ飛び込む。
ソウルキラーで人格を切り離し、アラサカの「神輿」の技術で分離するとは聞いていた。もう何度目かになる一時的な「死」で義体が告げる警告表示の向こうにジョニーを見ながら沈んでいく。
身体へ戻るまでの、デジタルゴーストとなった人格でジョニーと向き合う。いよいよ”V”を身体に戻し..と思いきや、オルトが雲行きの怪しいことを言い始めた。もはや身体はジョニーに適合しており、”V”を戻しても延命程度。せいぜい半年を生きられるかどうか、という。
順当にはジョニーが身体へ戻り、”V”はブラックウォールの向こうへ旅立つほうが自然だというのだ。
ここで、物語は2つの結末に分岐する。
ヴァレリーの物語として「彼女が身体へもどる結末」を残そう。
目を覚ますと、ひと目に高級な私宅とわかる。
隣でジュディも目を覚ます。彼女は性的少数派で、つまりパートナーというわけだ。が、どうやら円満というわけでもなさそうな雰囲気。
出かけるヴァレリーを見送って「シティを出ていく」とジュディは言った。
迎えのエアリアルヴィークルは、デラマン社のセレブリティ契約らしい。
巨大企業アラサカの企てた非人道的な行いを打ち砕いた功績は、途方もない富をもたらしたようだ。かつてローグが経営していたシティのレジェンドが集うクラブ「アフターライフ」の経営者ともなっている。
そんなヴァレリーに「仕事の依頼だ」と訪ねてきた男がいる。
あの、次期市長の記憶を改ざんで遠くから様子を覗っていた男だ。
衛星軌道上のクリスタルパレスに盗み出してほしいデータがあるという。
「生き延びるためなら、キミは力を惜しまない」と確信に満ちた言葉で、
言を継いで「我々は力になれるだろう」と青いまなざしを向ける。
推測の域だが、この男の正体はブラックウォールの向こう側にある。
それがハナコ・アラサカと同じようなことを宣うのだから世も末か。だが、もしブラックウォールの使途であればオルトやジョニーの、あるいは自我を芽生えさせ、その旅立ちを手助けしたデラマンたちの口添えかもしれない。
彼女は信頼に値する、と。
そう思えば、あながち悪い提案ということもない気がした。
かなり大掛かりな下準備が必要であったとも思われるが、気がつけば宇宙。
エアロックの向こうにクリスタルパレスが見える。
ヴァレリーの揚々とした表情を最後に、エンドロールとなった。
エンドロールでは、あちこちの登場人物からメッセージが届く。
ヴィクターが「金持ちになると顔も出さなくなる」と軽口まじりで言えば、ママ・ウェルズは「夕食ひとり分くらい、いつでも用意できるの」とアットホームな感じ。アルデカルドスの面々からは「もうお前は家族だから」と、けっこう愛されていたヴァレリーちゃん。
ジュディからは、ぽつりと責めるように聞こえる悲しげなメッセージが。
最後にミスティが「未来は決まってない」と占った行く末を教えてくれる。
選択肢が出るまで実時間で5分経過を待つ、という隠し要素から入るわりに納得のハッピーエンドでもなかったが、ジョニーとの関係という点では悪くない幕引きだった。少なくとも1周めとは、まるで後味の悪さが違う。
このままエンディング回収かと思いつつも、失敗に終わってしまったサイドクエストや終えてから知ったサブクエストの報酬も気になって悩ましい。
というわけで3周め、次回から「ノーマッド編」でリスタート。
サイドクエストのボリュームを増やしてみようかな、と考えている。