Too many people complain about their own values.
「Cyberpunk2077」はサイバーパンクの世界観そのままに未来世界を舞台としたオープンワールド型のアクションRPGである。
バグやら何やらに付け込まれた難癖ばかりだが、もうそのあたりは捨て置き「面白さ」だけを伝えたいと思っていた。ところが目に余る記事を見つけてしまい触れずにおれなくなってしまったので、これをトドメにしたい。
さもそれらしく書かれているが、「Ghost of Tsushima」は未プレイなので話半分としても、趣味に合わなかったいう以上の何ものでもないと私は思う。「IGN」のUS版は読める記事も多いが、とくにJapan編集部を介するそれは個人の主観が目立つ残念なものが目に留まることも少なくない。
こと国産エンタテイメントにおけるストーリーテリングの幼稚化は顕著だと思っている。が、さらに海外タイトルへ「わかり易さ」のダウングレードを求めるのではクレーム以下だろう。CEROのレイティング区分も無害有害と別の基準を設けたほうがいいかもしれない。
ストーリーがあれば結末を知りたいというのもわからなくはないが、本筋を追わない自由さえオープンワールドは許している。操作するキャラクターが物語上で「余命幾ばくもない」として、だから「寄り道をしている場合ではない」と考えるかは一個人のもので、思いがプレイを阻害するという理屈は「みんなもそうだろ?」の押し付けでしかない。
もう1つ、引用で「つまらない」と評されている「Cyberpunk2077」のサブクエストについては、サイバーパンクを語れないまでも、せめてギブスンやディックは読んだことがあるかが大きいように思える。ならべるタイトルの「Ghost of Tsushima」にしても、さすがに「文永の役」は知らないにしても「ブシドー」はわかるよね? くらいの前提で全世界的にリリースしたはずである。ゲームの演出設定に用意されているという「黒澤モード」が証拠だ。予備知識なく伺い知るには、どちらも敷居が高いのかもしれない。
オープンワールドの根幹は「世界に浸る」だと思うのだ。
キャラクターやストーリーは、断片に過ぎない。断片が絡んでいない部分を楽しめないのは、シンプルに素養がないのだろう。
電気羊の夢を見たことがあれば、「Cyberpunk2077」は存分に楽しめる。