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ずっと応援していた球団が優勝した。

2003年生まれの大学2年生。親の影響で幼い頃から阪神タイガースを応援していた。テレビで見ていた巨人戦はいつも負けていた。

阿部慎之助がホームランを打ち、マシソンと西村には手も足も出ずあえなく敗戦。そんな試合ばかりだった。だから僕にとっての阪神タイガースは『伝統があるくせに勝てない球団』だった。

それは月日を重ねても変わることは無かった。

奇跡の下剋上を果たして進出した日本シリーズでは、守備妨害でシリーズが終わるというなんとも言えない負け方をした。CSに出たときも「エラーで負けるんだろうな」と思いながら見ていたら、本当に意味の分からないエラーをして負けた。阪神タイガースは試合には負けるが、良質なネタだけは提供してくれるお笑い球団だった。

でも、この球団はたまにとんでもない勝ち方をする。前述したようにCSで巨人を4連勝で下して日本シリーズに進出するし、9点差をひっくり返したりするし、6連勝しないとCSに進出できないというシチュエーションで本当に6連勝したりする。

だからやめられなかった。「なんだこのくそ球団は」と何度思ったかわからないが、それでも応援を続けてしまう。そんな麻薬的な魅力がこの球団にはある。

僕は未だに信じることができない。あの「阪神タイガース」が優勝したのだ。

シーズン開幕前にマジック144点灯式とかいう意味のわからないイベントを開催したり、三振タイガースと呼ばれたり、日本シリーズで4戦合計33-4という圧倒的大敗を喫したり、首位を独走していたはずなのに「Vやねん!」という特集号が発売された結果土壇場で負けまくって13ゲーム差をひっくり返されたり、破竹の勢いで下剋上を果たしたかと思えば守備妨害で日本シリーズを終わらせたり、6月にもかかわらず「あかん阪神優勝してまう」という特番を組んだ挙句ヤクルトに逆転優勝を許したり、3年連続で12球団ワーストのエラー数を記録したり、開幕から9連敗したりするチーム。

そんなチームがセ・リーグ制覇を成し遂げた。

「ああ、阪神って優勝するんだ」

物心ついてからずっと勝てない阪神しか見てこなかったから、阪神タイガースというチームが優勝するとは全く思っていなかった。

阪神タイガースはお笑い球団では無かった。月並みな言葉だがこのチームを応援し続けて良かったと心から思う。

優勝という最高の景色を遂に見ることができた。この一年、楽しいシーズンを演出してくれた阪神タイガースには感謝しかない。そしてこれからも夢の続きを見させてください。

あっぱれ!阪神タイガース!


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