【模型】雪に強そうな車 〜ウォルターソン 1/72 M3A1ハーフトラック〜
今年はそれほどでもなかったが、福井に住むならやっぱり雪に強い車が欲しいもんだとつくづく思う。
30豪雪の時などはスタッドレスを履いていても雪の吹き溜まりなどでハマって動けなくなるようなこともあり、つくづく4輪駆動の車が羨ましいと思ったものだ。
もっともその4WDの車にしたところで大平原の道のキワを誤って田んぼに落ちてしまえばそれまでなので万能というわけにはいかないが、ではどんな車なら福いの冬でも大丈夫なんだろうか。
さて今は廃れた車のスタイルでハーフトラックというものがある。
日本語だと半装軌車といって、前がトラックで後ろが履帯(キャタピラは登録商標)になっているケッタイな車がかつて一時期存在したことがあった。
もともと農業用トラクターとして開発されたもので、のちに軍用車として先の大戦では大いに使われたが、その後は廃れてしまったというものだ。
後ろが履帯だったら前のタイヤなんか意味ないのではないかと思えなくもないが、ハンドルを一定の舵角以上切ると連動して片方の履帯にブレーキがかかるという仕組みらしい。
そんなハーフトラックは今ではプラモでしか見れないと思っていたら、一昔前にホンダからアクティクローラという装軌式の軽トラが出た時は「うお?軽トラのハーフトラックやげ」と大興奮したのを覚えている。
https://youtu.be/wVufdRQeNJw
雪道や悪路では最強らしいが、ホンダが軽トラの生産もやめてしまいアクティクローラは今や日本で走行可能な車両は10台くらいしかないらしく、下手をするとドイツ軍のSdkfz.251ハーフトラックよりも希少かもしれない。
さて昨日に続いて本日の積みプラモ成仏キャンペーンは、昨日と同じくウォルターソンのM3A1ハーフトラック、これはアメリカ軍の車両で、WW2から朝鮮戦争まで使われており、戦後米軍供与で陸上自衛隊でも使われていて、映画「戦国自衛隊」でも装備品として登場している。
あの映画は半村良のすばらしい原作に反して80年代の角川映画らしいネチっこさがとにかく鼻につく上に考証もデタラメで大嫌いな映画なのだが、劇中に丸岡城が出てくるところと実車のM3ハーフトラックが走り回るシーンだけは評価に値する。
この車両は前に静岡ホビーショーに行った時にレストアされた車両をみたことがあるが、小山のように大きくて、大きなトラックというよりは小さな戦車という風情だったのを覚えている。
屋根がないので後ろに乗っている兵隊はさぞや寒いだろうが、ともかくも雪には強そうで、30豪雪のようなシーンでこいつに乗って颯爽と登場したら、ヒーローになれるか通報されるかどちらかであるに違いない。
今回は休日プラモ一本勝負ということで、丸一日で完成まで持ち込んだ。
そのため余計なことはなるべくせず、下地のサーフェイサーは黒のみで行い、グラデーションもより効果的な方法を考えた。
まず奥まった部分やシャドーにオリーブドラブをビンそのままの色で吹き、次に思い切ってハイトーンに明度を上げた色を上から吹いてハイライトにする。
そうしてその中間色で光と影の間の調整をやったら、かなり説得力のあるコントラストをつけることができた。
結果昨日のトラックよりも明るいOD色となったが、このスケールではこの明るさがベストなようだ。
あと2作ほど練習すれば、グラデーションの新しい手法として確立できそうな気がする。
今作っているのは1/72のミニスケールと言われる大きさの車両の模型だが、ある程度たまってくると展示台が欲しくなる。
もう少し作ったら多段式のディスプレイをつくってやろう、あわよくば食玩やミニカー用のディスプレイとして製品化してやろうと企んでいるのである。