石ころ

私は失くしていくことを認める 許す
筋力が落ちるように
脳の機能が低下するように
歯が欠けて抜けるように
汚れてしまうように
それらをついに容認したように
そしてそれが返却であると知る

私は返していくと認める ありがとうと言う
もう何も書けなくなって
発せられなくなっても
いつか認めたように
もう感謝しかないという時に
詩を返して
私は詩になる
そして私も返して
もう何かではなくなる
風が吹いて転がる

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