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キャリアはサーフィンのように
エリック・シュミット『How Google Works』を読んでいます。
大学を卒業し、社会に出ようとする若者は、まずどの会社で働くかを考え、次にどんな仕事をするか、そして最後にどの業界で働くかを考える傾向がある。だが、キャリアの出発点においては、この順序はまるきり逆であるべきだ。一番大切なのは、正しい業界を選ぶことだ。なぜなら長いキャリア人生のなかでは何度か転職する可能性が高いが、別の業界に移るのはとても難しいからだ。業界はサーフィンする場所(北カリフォルニアなら間違いなくマーベリックスが最高だ!)、企業は波だ。
私自身短い社会人生活ではありますが、就職・転職において「正しい業界を選ぶこと」の大切さは身にしみて感じています。
選んだ業界によって、扱うモノ・サービスや携わる業務、そしてそこから得られるスキルや経験が決まってしまいます。
もちろん、どの業界にも通じる汎用的なスキル・経験もありますが、それ以外の部分は属している業界固有のものが身につきます。
ある程度の年月を過ごして業界独自のスキルや経験が身についてしまうと、それを手放して別の業界に移ることは文字通り「飛び込む」ような、ハードルの高いものになってしまいます。
別の業界に飛び込むとなると、これまで培った業界独自のスキル・経験はあまり役に立たなくなり、そして飛び込む先には、そこで長年揉まれてきた業界経験の長い人たちがいるわけです。
新しく学び直したり経験を積み直したりするのは大変で、同じ業界に居続ける方がある意味ラクです。
別の業界に移ることは、転職が一般的になった現代においてもハードルが高いことです。
業界選びは、その先の職業人生の方向性を決める大きな決断ですね。