「理解」と「実践」の違い。本当の知識を手に入れる方法とは?
新しいスキルを手に入れるために本を読んだり、研修を受けるだけで身につくと考えてはいませんか?学ぶ姿勢は素晴らしいことですが「理解した」ことと「実践」できるは全く意味合いが変わってきます。
何かを得るにはインプットも重要ですが、それ以上にインプットしたものをアウトプットしてこそ習得できたと言えるのではないでしょうか。
しかし多くの人はインプットしただけで「実践できる」と勘違いしています。インプットのみ「理解した」だけの状態ではすぐに忘れてしまうことも研究でわかっています。今回は自分が本当の意味で学びを習得し習慣化する実践プロセスについて解説していきます。
ラーニングピラミッドを活用する
ラーニングピラミッドとは各段階に応じての学習定着率を示したものです。このピラミッドは受動的なものから能動的なものへとシフトしているのが理解できると思いますが、人間は能動的に発信してこそ初めて習得できたと言えるのです。
読書をする、研修を受ける程度では学習定着率は5%〜10%程度。つまりこの段階では実践できるレベルにはなくまだスタート段階に過ぎないという事です。
重要なのはインプット後のグループディスカッション
完全に実践できるレベルにまで引き上げるためにはグループディスカッションが有効です。ラーニングピラミッドの学習定着率50%に値するこの部分は境界線とも言われており、このステップを踏むか否かで「実践できる」状態に近づきます。
グループディスカッションは初めて能動的に自分の意見を発信する場でもあり、学んだことの理解度が発揮されます。つまりこの段階では人と対話することで異なる意見や価値観を手に入れる事ができ、その結果新しいアイデアが生まれます。
人それぞれ同じ分野でも捉え方はまるで変わるからこそ面白い。あなた自身が学んだ内容とは全く違う視点で学んでいる人がいるからこそ、後に発揮するアウトプットの質向上に繋がるのです。
自ら体験する
次に自ら体験する場を取り入れましょう。インプットしたことを即座に実践に移して検証すること。この時インプットした内容と体験が合致すると大きな喜びと成果に繋がります。
一方でインプットした事が成功体験に繋がらない場合もあります。 この場合インプットした内容チェックを行います。意外と都合の良い学び方をしている場合があるため注意してチェックしてください。
何事も実践を繰り返してこそ精度が高まるため反復練習を行い自分の得意、苦手な部分を認識しましょう。上述した事を予めわきまえていれば焦ることなく着実なステップを踏む事ができます。
人に教える
人に教えるにはインプットした事を自分自身が完全に理解している必要があります。完全に理解しているとは相手からの質問に答えられること以上に、プラスアルファのアドバイスを提供できる状態です。
また、人に教えることで自分では理解していない部分の掘り出しにもなるため知識を体形的に整理したり曖昧な部分を潰す事もできます。このフェーズではインプットだけでは気づかない不足部分の洗い出しにもなりより深める事ができるのです。
人に教えることは責任が発生するため適当な情報は提供できません。人は自分自身に責任が発生する際に力を発揮する傾向にあることが研究でもわかっています。
会社でも、「役職が人を成長させる」とはよく聞く言葉ですが理にかなっています。できることなら人に教える環境づくりやシステムの構築を行いましょう。「理解した」から「実践できる」レベルへと飛躍的に成長していきますよ。
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