見出し画像

運動会のシーズンです。撮影のコツなどをお話します。

みなさんこんばんは、カワハラユウヤです。福岡県のとある写真館にてカメラマンをやっております。

さて、運動会のシーズンというものがあると思いますが、先週の土曜日あたりから幼稚園保育園の運動会が本格的に始まりました。これから10月の半ばまで毎週撮影になりそうです。

そこで、今回は運動会でカメラマンがどういうふうに撮影しているか、そして保護者の方が我が子を決められた場所から撮影する時にどう撮るのがいいのかを解説してみます。

カメラマンの撮影の仕方は「全員をなるべく均等に、満遍なく」。「最高の一枚」は撮れない

人数が極端に少ない幼稚園保育園以外の場合、運動会にカメラマンが撮影に来ていることがほとんどかと思います。

園によっては卒園アルバムの作成が目的で撮影に来ていることもありますが、ほとんどの場合は撮影した写真を保護者向けに販売します。もちろんアルバム作成もするし、写真販売もするというのも多いです。

保護者向けに写真販売を公式におこなうのであれば、保護者の関心事は「自分の子どもが写っているか」。ほぼこの一点に尽きます。

これを全ての保護者が考えているわけで、実際に写っている写真を購入されて、それがあるおかげでカメラマンはご飯を食べることができます。

となれば、カメラマンの撮影の仕方は「全員が写るような撮影」になります。

かけっこなんかは全員が4人ずつくらいに分かれて走ってくれるので全員撮りやすいのですが、難しいのはダンスです。

ダンスは決まった時間で動きながら撮影をする必要があるので、どうしてもカメラマンの撮る写真は「なんとか全員撮れるように急いで撮った写真」になってしまいます。

もちろんできればいい写真が撮りたいです、例えば踊っているときの子どもの顔のアップ、生き生きとした表情なんかいいですね。

でも、これを時間内に全員撮ることは不可能なのです。ひとりこれをやってしまうと極力全員同じものを撮らないといけない、でも時間がないから無理、なら初めから撮らないという選択です。

「最高の一枚は狙えない」

それが運動会を撮影しているカメラマンの歯がゆいところなのです。

もちろん撮影をほぼ毎日こなす日々なので、そんな忙しい状態でも安定して撮れるように日々腕を鍛えてはいるんですけどね。

ならばカメラマンが撮れない写真を撮ればいいと思います。望遠レンズ必須。

さきほど「カメラマンは最高の一枚は撮れない」と言いました。

それでは、保護者の方が狙うべき写真は「最高の一枚」がいいのではないでしょうか。

カメラマンは次々来る子どもを撮影しなければいけませんが、保護者は基本的には自分の子どもに全身全霊をかけて撮影すればよいのです。

練習を他の子どもでやってみるのもいいですね。どんな風に撮りたいかを決めて、それを他の子どもで写してみる。そうすると、思っていたのと違う風に撮れたり、もっとアップにしないといけなかったり、「誤差」が生まれます。

そこを修正して本番の「我が子の撮影」に臨む。これがベストだと思います。

さっきお伝えした「顔のアップの写真」なんかはカメラマンがほとんど撮らない写真かと思いますので、ぜひとも抑えておいてください。

ちなみにカメラはどんなものでもいいと思いますが、遠くのものまで撮影できる望遠レンズが必須です。子どものアップを撮りたいなら特に必要です。

一眼レフやミラーレス一眼なら200mm以上のレンズがほしいところです。

カメラマンのように中を動き回れないから、外を動き回るべし(ビデオは固定が良いです)

カメラマンは園から公認されて撮影をしていますので、グラウンドの中に入って撮影しています。だからこそ撮影できる角度というものがあるので、やはりカメラマンにしか撮れない写真も多いのが運動会です。

一方保護者というのはそれが許されていません。中に入ろうものなら注意され、つまみ出されてしまいます。

ならばどうするか。外を動き回るべし、です。

競技によって我が子がどこにいるのかを探し、見つかったらなるべく近づける場所で顔が見えるところに近づく。近づいたら、しゃがんで撮影する。少し大変かもしれませんが、我が子のいい表情を撮るためならそんなの楽勝ですよね?楽勝です。楽勝。

ビデオ撮影に関しては、場所が決められていることが多いです。

なので、そこでなるべく動かずに撮影するのが吉。

手持ちで撮影しないほうがいいです。あとで動画を見たらわかると思いますが、画面が揺れまくっていて見ていて酔います。

ビデオ撮影場所が決められているような場所なら一脚。

保護者席があってそこから撮れそうなら三脚に付けて撮影するのがいいです。ビデオはあまりいろいろと動かさないほうがいいですね。

運動会の撮影は①望遠レンズで②しゃがんで③シャッタースピードを速くして撮影すればだいたいオッケー

タイトルのまんまです。カメラマンもほとんどこれで撮影しています。これで撮影しておけば、だいたい上手く撮れると思います。

撮影モードで言えば「スポーツモード」、もっと細かい設定ができるなら「シャッタースピード優先撮影」にすれば明るさもある程度上手く調整してくれます。


ちなみにですが、カメラマンはどんな状態になろうがこれを安定して全員撮影する必要があるので、カメラの明るさ設定をある程度決めて、白飛びしないように撮影します。

特に太陽が出たり影になったりという天気が一番撮りづらいです。明るさがコロコロ変わるから。そんな状態でもしっかり撮影します。

ちなみに一番撮影しにくいのが上記の「晴れたり曇ったり」で、

次が「ずっと快晴」。子どもの顔が順光と逆光で明るさが変わるので、そこを注意しておかないと白飛びしたり暗すぎたりして失敗します。

撮影しやすいのは「曇天」です。だって明るさがどこでもほぼ均一ですからね。

運動会を上手に撮影して想い出を彩ろう。カメラマンの撮影した写真も買ってね。

運動会は1年に1回です。貴重な我が子の瞬間をしっかりとカメラに押さえておきたいところですから、ぜひともカメラマンが狙えない「最高の一枚」を狙っていきたいものです。

そして、カメラマンもなんとか頑張って写真を撮っていると思いますので、我が子が写っていたらぜひとも買ってあげてください。


さて、このご時世なので平日運動会を行うところもあります。

それもあってか、私は明日も運動会の撮影です。

月曜日、お仕事がんばっていきましょう!

いいなと思ったら応援しよう!