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It’s All About R&B! /Victoria Monét「DickAtNight」
今年3月に刊行しました『オルタナティヴR&Bディスクガイド〜フランク・オーシャン、ソランジュ、SZAから広がる新潮流』(DU BOOKS)の刊行記念イベント「It’s All About R&B!! Powered by R&B Lovers Club」を、9月25日(水)明大前Cafe Bar LIVREにて行いました。お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました! お陰様で大盛況でした!(号泣)
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このTシャツも販売するみたい。詳しくはaimiさんのXなどをチェック!
人生初のトークショウということで、どうなることかと不安しかなかったですし、実際友達には「噛みすぎ」「緊張が伝わってきてこっちが緊張した」と言われましたが、R&B愛だけは伝わったのではないでしょうか(と思いたい…)。
自分のトークが終わった後に、たまらず最前列のお客さんに「私、大丈夫でした?」と聞いてしまいましたよ(そしたら「大丈夫でしたよ」と優しく言ってくださいました笑)
私に与えられたトーク・テーマは<変化してきたR&B〜今だからこそ聴き直したいクラシック、現在のオルタナティヴR&Bとの繋がり〜>。
ということで、私がR&Bを聴き始めた90年代のヒップホップ・ソウル期以降の作品で、今振り返って現在のR&Bへの影響が伺えるような作品やプロデューサーの話なんかを20分ほどしました。まぁどの作品も影響を与えてると言えば与えてるんですけどね。出産、震災があった2011年にR&Bに対して感じたこと、救われたことなんかも話したり。
Adriana Evans / Love Is All Around
「今だからこそ聴きたいクラシック」としてディアンジェロを挙げるのはあまりに安直なんで、エイドリアナのファーストを挙げてみました。夫と二人で作ってる密室性なんかは今のオルタナティヴR&Bに通じるものがあるかなーと。てか、エイドリアナのファースト、Spotifyにないのね…。
Frank Ocean / Sweet Life
いかにこの曲が私にとって救いとなったかなどを話しました。あとファレルはテディ・ライリーの舎弟時代から今に至るまでずっといい曲をたくさん作っていてホントすごいよねーって話とか。メロディーメイカーでもありますからね、彼は。そこが強み。
つやちゃんさんは「ポップシーン全体におけるR&Bの影響~こんなところにもR&B!~」というテーマで、サブリナ・カーペンターを中心にポップ・シーンにおけるR&Bの影響についてなど。
aimiさんとYacheemさんは「マニアックに語る!シンガー、ダンサー、DJ視点でのR&B」というテーマで、aimiさんは主に最近のシンガーのピッチの到着の速さや、コ・ライト(co-write )文化の広がりについて(文章で読んでもなんのこっちゃだと思うので、詳しく知りたい方は『オルタナティヴR&Bディスクガイド』のaimiさんインタビューをご覧くださいw)、Yacheemiさんは「昔はジャマイカならジャマイカのダンス、ナイジェリアならナイジェリアのダンスしかやってなかったのが、今はごちゃ混ぜになってる」といったダンサーならではのお話をされていました。Yacheemiさんの「マニー・ロングの新作は、近年の他のR&Bアルバムと違って、ほとんどの曲でブリッジがある」って話に首肯しまくり。私はR&Bのブリッジに惹かれたのよ!と思ったりしました(例えばTLC「Diggin’ On You」のチリのブリッジ・パートとかね)
最後に全員で「2024-25年R&Bシーン予想」も話したり。ここで私はサンプリング大好きおばさんっぷりを発揮してしまいました。仕方ないの、好きだから。
Kenyon Dixon / 2000s R&B feat. RL
Yacheemiさんの「ケニオン・ディクソンは実はアッシャーばりに踊れる」って話も面白かったなー。
お客さんも会場いっぱいに来てくださって、それだけで大感激なんですが、「bmr読んでました!」「僕のヒップホップ・ソウル大好きなんですごい共感しました!」「家が近かったので来てみたんですけど、すごく楽しかったです!」等々、すっごい話しかけてくださって、もう胸がいっぱい。マジで幸せすぎてどうにかなりそうでした。涙堪えるのに必死ですよ。
アーティストさんとかは声かけられるのとは慣れてるのかもだけど、私のような末端ライターはそんなことほぼないですから。嬉しかったー! みなさん優しい人たちばかりで、私も世の中の全ての人に優しくしたいと思いました笑。
友達や仕事関係者の方も何人も駆けつけてくださって感謝感激。みなさん忙しいのにありがとうございます。愛しかありません。お花もありがとう!
つやちゃんさん、aimiさん、Yacheemiさん、DU BOOKS小澤さんにも最大級の愛とリスペクトを。
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特に今年はR&Bを聴き続けてきて良かったなーと思うことばかりなのだけど、この日もそれを心底痛感しました。来てくれた友達もR&B(または音楽)で繋がってる人達ばっかりだったし。そもそもこんな素敵なイベントに参加させてもらえたのも、お客さんに温かいお言葉をいただけたのも、R&Bを聴いてきたからだし。
というわけで、これからも私はR&Bをずっと聴き続けていきますよー! よろしくね!
<今日の1曲>
Victoria Monét / DickAtNight
最近の大きなトピックは去年の個人的年間ベスト・アルバムであるヴィクトリア・モネイ『Jaguar II』のデラックス・エディション盤がリリースされたことでしょう。
しかももう一枚アルバムがついてるんじゃないかってくらいのヴォリューム。ブライソン・ティラーとの「We Might Even Be Falling In Love」や、アッシャーとの「SOS(Sex on Sight)」など既発曲に加え、シャーデー「Love Is Stronger Than Pride」なんかも収録。中でもお気に入りはディスク2のオープニング・ナンバーであるこの曲。スウィング・ジャズ感のある小気味良いナンバーとなっております。プロデュースはDマイルとDJキャンパー。はい、優勝。来日公演もいつかお願いしますよー!
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