喫茶シャノアール(川口市)の閉店!消えゆく昭和喫茶
はじめに
1965年に東京都多摩地区にシャノアール第一号店「喫茶館シャノアール福生」が誕生して、半世紀以上が経ちました。
創業者の中村脩(おさむ)さんから数えて、現在の代表取締役は5代目の「友成勇樹」さん。
4代目の中村成佑さんは、創業者から見て曽孫(ひまご)にあたる方です。
喫茶シャノアール川口店があった場所
その喫茶店はJR川口駅東口を出て、向かって正面に見えるかわぐちキャスティのエスカレーターを降った先の樹モールに入ってすぐ右手にありました。
昭和の雰囲気漂う懐かしさを感じる非常に素敵な喫茶店で、私も何度か利用させて頂きました。
下の画像はかわぐちキャスティー3階入り口の様子です。
中に進むと下りのエスカレーターが見えてきます。
喫茶シャノアール川口店は、仕事から帰宅して自宅に向かう前に残っている仕事を片付けることと、いつもの美味しいコーヒーで疲れを癒すこと、この二つが主な目的で利用していました。
喫茶シャノアール川口店への入店まで
下は2020年3月平日の朝に撮ったもので、シャノアールの入り口横付近からのものです。
画像左上に見える灯りが喫茶店ですね。
この下の画像は二階へ上がる階段で、通路の奥にはエレベーターもありました。
入り口横にあるコンビニは「ファミリーマート 川口樹モール店」で、更にその前は「サンクス 川口樹モール店」でした。
こちらがシャノアール川口店の入り口の階段です。
階段をのぼると見えてくるのが、幼い頃デパートのレストランで心躍らせた当時を思い出してしまうようなメニューが陳列されたショーケースと、シャノアールの入り口です。
閉店の案内が掲示された頃から、さらに足しげく通うようになったような気がします。
こちらがシャノアール入り口です。
ここの喫茶店が地元市民、とりわけ若干年配の客層に支持されているのにはワケがあります。
というのも、このご時世に周囲の客を気にせずタバコを吸うことができる数少ない店の一つでした。
とはいえ、店内は一応「分煙」というスタイルを取っていました。
入店して右手フロアが「喫煙エリア」、左手奥(窓際)が「禁煙エリア」というざっくりとした分煙です。
この下の画像は、窓際の「禁煙エリア」から「喫煙エリア」方向を撮影したものです。
この日は早朝、妻とモーニングを食べに行ったときで、時間は10:00過ぎだったと記憶していますが、平日ということもあり店内はやや空いていた印象です。
お一人でくつろぐご婦人もチラホラいて、本当に雰囲気のイイ喫茶店でした。
窓際に他にも客が居たのですが、帰宅した隙に一枚撮りました。
ランチタイムやブランチタイム、私が帰宅した際に利用する18:00以降は希望する席を確保するのが困難なくらい混雑していることが多かったほどの客入りでした。
喫茶シャノアール川口店のメニュー
メニューにも目を向けてみましょう!
メニューを撮影した画像があるのでご紹介します。
まずはドリンクメニューです。
定番のブレンドコーヒーやアメリカン、カフェオレなどなど。
メロンクリームソーダとかチョコレートサンデーあたりは、一定の年代の方々には懐かしいメニューではないでしょうか。
この下の画像は軽食類ですね。
トーストやパスタなどのメニューが豊富で、周りの来店客を見るとパスタを注文している人が多かったですね。
こちらがモーニングセットのメニュー。
AセットからDセットまで、4種類ありました。
こちらは昼からのメニュー・パスタセット。
最後の画像は、時間に関係なく注文できるフードセットです。
喫茶シャノアール川口店から樹モールを見下ろすと
窓際の席から外の景色の眺めはこんな感じです。
ラーメンチェーン店の日高屋さん、回転寿司の三崎港さんが見えますね。
右上にはわずかですが、やきとりセンターさんも確認できます。
下の画像には楽天さんと、川口金物ビルが見えますね。
川口金物ビルには、ちょっと珍しい靴の修理屋さんがあります。
ヒールが壊れて駆け込むOLさんを見掛けたこともありますね。
あと、楽天さんのお店の一つ前は「かつや」というカツ丼とかトンカツ定食のお店だったと記憶しています。
店内から真下を見下ろすと、園児を引率する保育士さんたちが移動中です。
この日のモーニングで私が注文したのは、どうやら定番の「ヨーグルトグラノーラ」(モーニングDセット)だったようです。
妻も定番の「タマゴ&ソーセージセット」(モーニングBセット)を選んだようですね。
今思えば、二人とも大体このメニューを注文することが多かったです。
あとは店内の様子をもう少しご紹介します。
喫茶シャノアール川口店の店内の風景
こちらはお手洗いの案内です。
「化粧室」という表現が時代を感じさせますね。
え?今でも使いますかね?
上の「化粧室」の案内があるあたりが喫煙エリアになっていて、タバコを燻(くゆ)らせながら談笑する昭和のムッシュとマダムたち。
今こうして記事を書きながらも、イイ雰囲気のお店だったなぁと、つくづく思いますね。
記念に撮ったコースター
こちらはナプキン
最後は、フリーWi-Fiに接続するアクセス情報が書かれた用紙
シャノアール川口店の閉店は2020年3月22日(日)18:00
ラストは、株式会社シャノアールの代表からの閉店メッセージです。
現在も営業しているシャノアールはどこにある?
2020年10月現在で、まだシャノアールとして営業している喫茶は全国で8店舗のみです。
そのうちの6店舗が都内、2店舗が神奈川県です。
シャノアール京王八王子店
シャノアール三軒茶屋店
シャノアール千歳烏山店
シャノアール調布店
シャノアール光が丘店
シャノアール町田店
シャノアール鶴見店
シャノアール向ヶ丘遊園店
喫茶シャノアール川口店の跡地
閉店後のテナント利用が気になり、跡地を訪れてみたのですが、まだ新しいお店は入っていませんでした(2020年10月30日,金)。
シャノアールへ続く階段ですが、店舗は空室でした。
最後に
本当に名残惜しかったので、閉店直前まで店員さんたちとお話しましたが、閉店の直接的な理由はお店の方も聞いていないとのことでした。
しかも、閉店による解雇についても閉店の「1ヶ月前」に本社から連絡があったとのこと。
よほど、突然の決定だった印象を受けますね。
おそらくお店のブランドを「カフェ・ベローチェ(veloche)」に統一していくことと、建物の老朽化、時代にそぐわないメニューやサービスを一新することなどが目的なのでしょう。
また一つ昭和の面影を残す喫茶店が消えてしまいましたね。
しかし、またこれから新しい文化や後世に伝えられるお店を作っていけたらと思いました。
最後までお読み頂きありがとうございました。