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マーケティングが苦手…と嘆くWEBデザイナーがマーケ視点を取り入れる5STEP20項目

はじめまして、nanocolorという制作会社を経営している川端といいます。制作会社なので業務の中心はWEBサイトやLPの制作で、僕自身も制作業務を行っています。

マーケティングが苦手と話すデザイナーの方が多いですね。僕も苦手です。マーケティングを仕事にしている人とは頭の使い方も普段から摂取している情報がそもそも違います。

顧客貢献の定義が違う
しかし僕の普段の仕事ではマーケターとデザイナーが一緒のプロジェクトで動く事が多々あります。それなのにお互いがお互いの思考を理解せず、「顧客貢献」という便利な言葉を独自の定義で主張し合う状況があとをたちません。

WEBデザイナーがマーケティング視点を苦手とする3つの原因

なぜデザイナーはマーケティングに対して苦手意識が生まれてしまうのか?いや、そもそも必要性を感じていないのではないでしょうか。原因1.キャッシュポイントが納品時

多くのWEB制作会社やWEBデザイナーのキャッシュポイントは納品時です。

そのため収益を増やすには、単価を上げたり工数を下げたり制作期間を減らしたりして、案件数を増やす労働集約型のビジネスモデルです。

つまり、制作目的や意図を理解する為の調査や思考に時間を割くよりも「どんなデザインを作って欲しいですか?」と聞く方が圧倒的に効率がいいんです。だから顧客に満足してもらう制作がゴールになるのも仕方ありません。

他にも保守管理というキャッシュポイントはあります。サイトのNEWSを更新したり、スタッフページを更新したり…

しかし残念ながらWEBサイトは保って守って管理しているだけではお金を生めません。ターゲットを対して適したコンテンツを作り、サイト内の導線改善、SEOや広告などの「攻め」がなければいけませんが、しかしながら攻めに対して非常に弱いのがデザイナーの特徴でもあります。

しかし今の時代、デザインはグッと身近になり、世のデザイン総量も増え、品質の尺度には多様性が生まれ、粗悪なものは減り、良いと悪いを判断する軸はとても豊富になりました。僕にとっての『良い』は、誰かにとっての『良くない』という評価も当然あり得ます。

特にデジタル領域のデザイナーは成果を数値で評価される機会が多くなりました。

歴戦のスーパーデザイナーが作ったバナーより、つい最近デザイナーになった人や、そもそもデザイナーではない人が作ったバナーの方が成果をあげるなんて事はザラにあります。(※そういう場合、成果が上がったとしても再現性が低いので厳密にいうと良くはないです…)

今後どんどん造形の良し悪しだけでの差別化が難しくなり、よりアート性を、よりビジネス性を求められていく時代になる可能性があります。あなたはどんなデザイナーになりたいでしょうか?

原因2.デザイン以外を期待されていない

デザイン制作は戦術の1つであり、より良い制作には制作者に戦略理解が要求されます。しかし多くの現場ではWEBデザイナーが戦略会議のテーブルに呼ばれる事はありません。そもそも戦略理解を期待すらされてないのではないでしょうか。

この状況が戦略と戦術の分断を生み出しているのですが、デザイナーは品質の高さでそれをカバーしようと考えてしまいます。そしてデザイナーが前述の通り制作会社のキャッシュポイントは納品です。その戦略会議のテーブルに座る時間はお金にならない事も多いでしょう。そのため興味はあるが真剣になってないのも理由の1つではないでしょうか。

原因3.デザイナーになる事がゴールだった

デザイナーという職種の方はデザイナーという職業に就く事が1つのゴールだった人が多いのではないでしょうか。その為、自分自身も周りの環境も含めデザイナーは造形を作る制作作業者という認識が自然発生している事も原因の1つです。デザインで人の心を動かす事を生業にしていたのに、いつしかデザイン制作ツールを扱える人がデザイナーという認識もあるかもしれません。

特に経験の少ない方は、まだ見ぬ案件に備える為に、いつ利用するかわからない技術向上ばかりに勤しむ努力に時間を使っている人が多く見受けられます。しかし、仕事の現場で必要に駆られた知識や技術の方が圧倒的に汎用性が高く、応用が効き、現場で活きるスキルになります。

あなたが制作するデザインの特徴は?

給与や単価に影響を与える大切な事は、広さ×深さ×高さと言われています。これは案件によっても働く職場によっても求められる領域は異なります。

・広さ
幅広い豊富な知識と技術による制作経験からいわゆるなんでも作れますというデザイナー。Webデザイナー初学者の多くが自身の不足領域を補いたいが為に、自然とこの領域を目指している様に見受けられます。

・深さ
専門性に特化した制作。美大など学んだ方や、ある領域でかなり深い専門的な知識を有したWEBデザイナー。

・高さ
ビジネス/経営視点での制作が可能。制作は手段であり目的は成果。事業主が制作技術を学び自らの手でサイト制作や運用を行うなどのケースや、マーケターや経営経験のある方が技術を学ぶケースも。

依頼主がデザイナーに対して抱く不満

・依頼した内容以上の提案がない
・指示通りのデザインにならない
・こちらの意向を汲み取ってくれない
・好みを押し付けてくる
・コミュニケーション力が低い

ネットで調べたところ、こんな不満が多くありました。「指示通りのデザインにならない」以外は、どんなビジネスに置き換えてもあり得ない不満です。この事からもデザイナーはビジネス能力が他職業に比べ低い可能性があります。僕自身も外部デザイナーに依頼した際は、上記の様な気持ちになった事があります…

もちろんデザイナーにも不満はあります

・工数や費用を理解してくれない
・丸投げで依頼
・感覚的な指示のみ
・無責任なおまかせ
・理不尽な価格交渉
・最初と色々と話が違う

こちらもネット調べです。たしかに僕も同様な不満を抱いてた事もあります。ただ、デザイン制作に必要な工数や思考のフローを理解してもらわない限り、ちゃんと理解して頂けません。なぜなら相手はデザイナーではないからです。果たしてその説明や発信をしたでしょうか?

WEBデザイナーがしっかりビジネスができたら解決できそう

マーケティング視点を取り入れ、そしてビジネスとしてデザインを提案する事ができれば、もっと活躍の場を広げ、制作した達成感以外にもやりがいが感じられるのではないか?

サイトを含めあらゆる制作物には果たすべき目的はあります。特にデジタルマーケティング領域では、多くのデータ取得が可能になり、小さな企業の社長にとっては、知り合いに褒められるサイトよりも、事業として機能するサイトが必要です。投資したお金が回収できなければ会社の死活問題に関わります。

こう考えると、WEBデザイナーがサイト制作する際にビジネスとしてマーケティング視点を取り入れる事は依頼する企業側にとっても、自分自身にとってもプラスしか起こらないと思います。

みんな大好きマーケティングとは?

マーケティングは”顧客を想像し市場を創造すること”。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセス。(wikipedia)

聞き慣れない言葉がいっぱい出てきてわかりにくいですよね。なのでしっかりと読み解いてみるとこの3つに分かれます。

・想像と創造
・ニーズの解明
・戦略、仕組み、プロセス

一般的に「仕組みやプロセス」の事をマーケティングと解釈されているかもしれませんが、広告の用語を覚えたり、管理画面の見方を知るのは戦術の1つです。デザインでPhotoshopの操作方法を学ぶのと同様です。※乗算を使いこなしたら売上が上がるデザインを作れる訳ではないですよね。

本来デザイナーはマーケティングが得意なのでは?

僕はデザイナーとは本来マーケティングが得意なのではないかと考えています。「相手を想像し創造すること」は普段デザイン業務で行っている事に非常に近く、その相手を曖昧にせずしっかりと定める事が、いわゆるニーズの解明になり、再現性を持たせるのが仕組みやプロセスであります。

顧客の要望の多くは願望であり幻想

「素晴らしい商品を作ったから売れない訳が無い。」「みんなサイトを読んで理解してくれる。」「だから全てを伝えて欲しい。この商品の素晴らしさを」

顧客からの要望は、上司や決済者の評価目線と担当者の主観が織り交ぜられた願望と幻想が多く、デザイン制作だけの仕事は、この混沌とした願望と幻想を具現化する作業となります。

「品質の良さ」とは相手によって変わる指標

「競合の商品を使ってみたけどあまり良くなかったよ、なぜあんなに売れてるんだろう。ウチの商品はもっと良いスペックで値段も安いのに…」

時々お客様からこう言った言葉を聞きます。値段とスペックで販路を拡大しシェアを獲得する戦略もあるでしょうが、誰もが機能性や便益性だけを求めているのでしょうか?

デザイナー含め品質という表現を使う際は「相手」の尺度で考察し定義しなければ、自分よがりな品質だけで終わってしまい顧客ニーズを叶える商品やサイトではなくなってしまいます。

偶発的に売れている商品も多くあるでしょうが、世の中には人々を購入に至るまでの仕組みや仕掛けが多く存在します。かつての僕はそれを知ろうとせず、考察せずに、自分と顧客が満足する造形を制作する事だけが仕事の中心になってしまい、本質的な顧客貢献ができませんでした。

果たして…
商品の素晴らしさを決めるのは売り手なのか?
世の売れている商品は全て品質が高いのか?
品質の尺度は万人に通じる指標なのか?

WEBデザイナーがマーケティング視点を取り入れるための方法とは?

個人的な原体験ですが、どんな知識や情報もデ自分の体験とリンクしなければ身体に染み込まず、ただ使いどころのない知識となり、頭の引き出しに整頓されず、いつでも使えるテクニックにならず、スキルとして昇華できません。

マーケティングも同様で、自分で「なるほど!」と感じられる体験の紐づかなければ単なる知識で終わってしまいます。

かつて何度も挫折した僕がオススメする5つのステップ全20項目

1.徹底して自分を知る
2.相手を知り自分との距離を測る
3.相手との距離を埋める手法を探る
4.自分を商品と見立て売り込む
5.実践で試してみる

誰よりも心理背景の動きを理解できるのは『自分の消費行動』です。自分より分かりやすい人は他人には存在しません。

ただ自分のことを正しく理解している人はそう多くおりません。人は合理的に考えもしますが衝動的に行動する事もあり、自分の購買要因や背景を説明し言語化できる人は少ないでしょう。

僕たちがターゲットにしている人も同じくです。自分の購買要因を正しく理解していません。そこを解明し、先読みし、仕組み化する事が戦略でありマーケティング視点のスタートだと考えています。

STEP.1 自分の消費行動を分析

自分の感情と行動を振り返り、理解する事で他人の感情を想像する力を養う土台を作りましょう。

1.自分の購入した/しなかった商品やサービスを状況毎に分類する

自分で購入した商品やサービスを分類して記憶を遡ってみましょう。カテゴリーごとに大きく「緊急性」「必要性」「趣向性」と「購入/否購入」に分けています。思い出せる限り記載してみましょう!

2.自分が物やサービスを選択する時の行動や心理の流れ

1で記載した商品やサービスの中から、いくつかピックアップして自分の感情と行動のフローを記載してみましょう。何が起こって必要性を感じたのか?何を調べて安心し納得したのか?また反対に何が不足で購入に至らなかったのか?を理解できる様になります。

3.購入要因と非購入要因の傾向をまとめる

状況によって選んだ理由も選ばなかった理由も傾向が見えてきます。コスパを重要視しているつもりでも結局一番安い商品を選んでいたり、自分の判断より友人の意見を決め手にしていたり、購入の要因だけではなく購入しなかった要因と比較する事で、より明確に自分を理解できます。

4.自分の傾向を言語化してみる

一つの例ですが、上記の様に自分の購買傾向を言語化してみましょう。当てはまった言語は、自分と同じターゲットを狙う際に非常に強い武器になります。

ここまで分析すると、パッケージやサイトのデザイン性によって興味が惹かれ購入に至ったものもあれば、全くロゴの記憶もお店の名前も記憶にない商品もあるかと思います。

徹夜して苦労して作ったサイトも訪問者にとっては購買要因にはなりません。表示速度や情報の有無、導線などサイト機能が優先され、造形美はそれらを取り巻く要素の1つです。


STEP2 他人の行動を分析

他人の感情への想像力は自分との距離感を掴む力

思いつく自分と違う他人とのポイントを羅列しました。自分の消費行動や購入要因を理解した上で、「他人はどうなのか?」を分析してみましょう。そして自分と他人との距離や位置、近さや遠さの種類をイメージしてください。その差が他人の感情を想像する力になります。

5.共通項が比較的多い人との差分

自分と同じターゲットにされる様な人物と比較してみましょう!同年代で同じ趣味の人が、どのカテゴリでも同じ商品を購入している訳ではありません。その差は年収なのか、性格なのか、過去の経験なのか、を普段の会話から分析し、データとしてまとめてみましょう。

6.共通項が比較的少ない人との差分

例えば上司や部下、異性、親など年齢や性別も違う人物と比較してみましょう!もちろん趣味や趣向は異なる事も多いかもしれませんが、自分と異なる属性の人物に対してはある種偏見に近いバイアスがかかっているかと思います。しかし特定領域での消費行動や心理背景には自分と共通している部分が多く存在しています。その共通領域とその広さを探し出すことで、自分との距離感を測定します。

7.共通項が見当たらない人との差分

自分と全く異なり共通項が見つからない人達も、実は自分と同じ購入要因で同じものを購入したことがあるかもしれませんし、全く無いかもしれません。何が同じで何が異なるかという情報を摂取してストックすることで、自分が利用したことがない、興味がない、必要性を感じない商品やサービスの戦略背景を想像する力にもなります。

8.興味がない商品を購入してみる

そもそも判断軸が自分だけでは相手の気持ちは想像できません。興味がない商品も購入してみましょう。人からオススメされた興味のない商品も積極的に購入してみましょう!その人がどんな気持ちが購入して、何を気に入って使用しているのかは、自分で買って使ってみるしかありません。

STEP 3 相手との距離を埋める方法

9.自分が何が好きで何が苦手か言葉にする

自分の購買要因や心理背景を知る事で自分は何を重要視しているのかが俯瞰で理解できる様になります。それを自らの言語で口にして共感を生み出すコミュニケーションを作ってみましょう。相手との距離を埋める最も早い方法は「好きなもの」「嫌いなもの」が共通している事で生まれる共感です。

10.友人/知人からの相談を受けまくる

「どれを買えばいいかな?」という相談を受ける機会が増えれば、自ずとプレゼン能力が高まります。相談を受けるキャラは自分の成長に繋がります。STEP1とSTEP2により、自己分析力と他者分析力が上がっているのであれば、ぜひ相手に合わせた商品をオススメしてあげてください。

11.友人に自分のオススメ商品を購入させてみる

「この前オススメしてもらった商品買ったよー!」という状況を目指してみましょう。もちろん商品だけではなく、ドラマなどのエンタメや、アプリなどでも構いません。相手の困りごとを聞き、解決できる方法から導き出されたあなたのオススメであれば購入確率は一気に上がるでしょう。その為にもヒアリング力や会話全体を体系だてる能力も必要ですし、自分が体感した事実の多さも説得材料になります。

12.他人のオススメ商品を友人に購入させてみる

まだ未購入の商品であったとしても紹介することは可能です。観てみたい映画に友人を誘う時や、行ったことはないが気になっているカフェに友人を誘うなどもこれに該当します。その際、商品やサービスの概要を理解して、自分が興味をもったポイントを整理し、相手が興味を持ち、理解できる領域内で提案する等のひと工夫が必要です。


STEP4 自分を商品として扱う

自分の頭だけに存在する創造物は、そのままでは誰にも届きません。まずは人に思考を届ける習慣をつけるために、拙くてもアウトプットの回数を劇的に増加させましょう。自分の不足箇所を明確にする事は恥ではなく学習になります。

13.SNS運用をする

自分を商品と見立て売るにはSNSが最も最適です。認知拡大(フォロワー数)、仕事につなげる(案件獲得数)、友達を増やす(エンゲージメント)、など目的はなんでもOKです。どうせ運用するなら仕事に繋がる方がいいので、ビジネス目的の指標にした方が良いかと思います。

(水着の写真をアップしてもあなたのデザイン業務のオファーは来ず別の案件が舞い込む可能性が上がります。)

上記の数値を追う上でやってはいけないのは「手法論」に頼らない事。フォロワー数の多い人が言う運用法を参考にして思考停止で実施するのではなく、自分にあった手法を探すのが目的です。その目標達成までに歩んだ思考がマーケティング視点の基礎となりますのでご注意ください。

14.手軽な発信から始める

発信に躊躇する人の多くは「何を発信すればいいのか分からない」のだと思いますが、自分と他人との差異を掴むことができれば、自分だけが保有している感情、他人が共感するポイントがなんとなくイメージできるかと思います。

・食べたご飯
・購入した商品
・使ったサービス
・ダウンロードしたアプリ
・見た映画
など自分の消費行動や娯楽の選択、役立ったサービスを思い出してみてください。

→なぜそれを選んだか?
→どの様に辿り着いたか?
→それに対しての感想は?
→感想から導き出される次は?

を踏まえて発信してみてください。面白かったよー、美味しかったよーではなく「何と比較して」「誰にとって」「どう良い/悪い」のか?などから構成してみてください。

身近なきっかけを深堀して見逃さないアンテナの張り方はとても大切です。

15.言語×造形×感情を組み合わせる癖を

『誰に何を伝えるのか、が大切』という言葉を何度も聞いたことがあるかと思います。

例えばデザイナーが、その日頑張った仕事を羅列して発信しても、いいねをつけるのは同じ境遇の人達です。仲間は集まりやすいですが、それは自分と近しい境遇の人達です。仲間も必要ですが、もっとあなたのデザインを必要としている、または今後必要とする人に届けなければいけません。

すると、発信すべき内容は

抽象→仕事で大切にしている事
具体→大切にしている事を体現した具体例
感情→大切にするに至った背景

などを組み合わせ、さらに制作したデザインと合わせてアップされていれば、意図している人に届く可能性が格段に上がるかもしれません。仕事の制作物がアップできなければ練習用のデザインでも構いません。図解でもいいです。挿絵的なイラストでもいいです。


顧客は制作した造形だけではなく、あなたの思考フローや思考量、そして感情が合わさりあなたに依頼してくれます。つまり届ける相手(誰)は「案件で携わった顔も名前も浮かぶお客様」がオススメです。曖昧なターゲティングは役に立ちません。

デザイナーは制作中も制作外でも、多くの思考を生んでは捨ててを繰り返したでしょう。しかし顧客はその背景の思考量が分からず、価値を理解できないから、デザイン費用に対して値切ってくるのです。価値は自分だけではなく、相手も決めるんです。

16.相手に届くまでの流れを考える

フォロワー数が少ない間は目標とする仮想顧客になかなか届かない事も多いでしょう。でも無作為に発信しても仕方がありません。

ゴールに居る人は普段、どんなSNSの見方をしていますか?
1.外部デザイナーを逐一チェック
2.外部デザイナーを時々チェック
3.基本的には知人のみ、時々紛れた知らない人の情報をチェックするのみ

恐らく3番の人が多そうですよね。なので3の人の目に留まるまでのルートを逆算してみましょう。

目的となるターゲットまでの距離を見てみましょう。

例えば、自分と同様の状況にあるデザイナーフォロワーが1000人いたとして、その中に目標のターゲット1人に繋がっている人が30人いるとします。さてこの目標ターゲット1人をもっと増やすにはどんなプランがありますか?

プラン1
Aの数を増やし結果Bを増やす

プラン2
Aではなく直接Bを増やす

プラン3
AではなくBの率が高いCを探して増やす

プラン4
Bではなく目標到達率が高いDを増やす

など、様々なプランが思い当たります。ご自身の運用方法に合わせて工夫をし、目標ターゲットまでの道筋を逆算してみましょう。

STEP5 実践してみましょう

17.自分で広告を出す

ご自身のサイトがあるならさっさと広告に出してみましょう!(フリーランスの方なら特に)実際に触ればなんとなくでも理解できます。理解できない領域は勉強しましょう!

こうすれば成果が上がるなんて都合の良い方程式はこの世にありません。しかし知っておいた方がいい気を事もあります。ただ全ては体験しないとあなただけの情報にはなりません。知らない他人の常識や定義ではなく、あなた自身の経験に基づく定義を作りましょう!

あなたのサービスは
・全国に対応しているのか?
・単価は?
・納期は?
・強みは?
・ターゲットは?
・プランは?
・1日あたりの広告予算は?
など、今まであまり考えていなかった事も自分の身銭を切れば本気になれます。

18.計測ツールを使ってみる

グーグルアナリティクスやヒートマップは無料でも使えるツールです。それらでデータ見てみましょう!見方は自分で触りながら覚えてください。

あんなに気合を入れたサイトも滞在時間が数秒…いきなり離脱して読んでほしいページが読んでもらえない…意図していない場所をクリックされている…など様々なデータが得られます。

思った通りに訪問者が動いてくれているという幻想をいち早く捨てるためには、しっかり現実を見たほうが早いこともあります。

19.自分でサイトを改善してみる

広告を出してツールで見てみると「こうすればもっと読まれるのでは?」「読んでも成約に繋がってないなら無意味なのでは?」「そもそも配信先が良くないんじゃ?」など色んな仮説が浮かぶことでしょう。

それをまずは実行してみましょう!

いきなりフルリニューアルなどはしてはいけません。短期間で小さな動きですぐ結果が出やすい施策から実行しましょう。何が良くて何が悪かったか理解できません。

しかしサイト訪問者数が少なくて…そんな時は「本命」以外のプチ成功ポイントを作ります。

・離脱数が減った
・滞在時間が伸びた
・事例ページへの遷移数が増えた
・問合せボタンのクリック数が増えた
など小さな成功ポイントを作り、本命に繋がる因果関係のある項目を探ります。

20.実案件で数値を聞く

今までのフローで、あなたは既にサイトの数値は自分事化されています。他人事ではありません。だから、依頼があったら数値を聞いてみましょう。数値はなんでもいいです。

目標売上は?でもいいです。広告データでも、アナリティクスのデータでもいいです。

その為には何人集客しないといけないのか?何人申込者が必要なのか?現状はどうなっているのか?など、逆算する事が可能です。

ですからヒアリングの第一項目は顧客の好みのサイトURLではありません。数値です。

最後に

『俺はいいけどYAZAWAはどう言うかな?』という言葉があります。矢沢永吉さんが言ったとされる都市伝説な言葉です。その言葉を置き換えてみましょう。

『今までのデザイナーとしてのあなたや顧客は良いけど、サイト訪問者はどう言うかな?』この想像力が僕にとって一番重要なマーケティング視点だと考えています。

そのためには自分を知り、相手を知り、その差を埋める想像力と事実の収集力、それが顧客貢献に必要だと信じています。

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