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NCT2018 EMPATHY〚NCT世界観考察〛

 今回はNCT2018の世界観についての考察をご紹介していきます。

アルバムのコンセプトやNCTmentaryの映像など、NCT2018の大枠を取り上げていきたいと思いますので、収録曲MVについての考察が見たいという方はぜひこちらの動画をご覧ください。

NCTの基本概念から知りたいという方はこちらの動画もオススメです。

それではさっそく、見ていきましょう。


NCT2018までのあらすじ

Dream Labの実験の被検体として集められた少年達(NCT)は、夢を超えた先にある"すべてが叶う理想的な現実(現実回帰)"を目指すためにラボの監視下のもと眠ることを強制されていた。夢の世界で様々な経験をし、共に成長していくメンバー達。やがて彼らのあいだで"共感"が芽生えるのだが…

「EMPATHY」とは

 NCT2018のアルバム名である「EMPATHY」は、日本語で共感という意味。彼らの間で生まれた共感は世界観の中での重要なムーブであり、またそれが具体的な形として生成されたものがこのアルバムであるということが分かります。

「NCTmentary」

 NCTmentaryとはNCT2018の先行映像として公開されたものです。全5本のエピソードで構成されています。

NCTmentary

ドキュメンタリー(Documentary)をもじっていることからも予想できるように、端的に言えばこれらの映像は"ラボの実験記録"です。主にラボからメンバーへのインタビューという形式で撮影されており、アルバム「EMPATHY」の誕生理由やラボの意図を知ることが出来ます。

EP1 Dream Labは、実験記録を撮影するにあたってのプロローグ的なエピソード。EP2 Switch(=転換)、EP3 Empathy(=共感)、EP4 Synchronization of Dreams(=共有夢)はそれぞれNCTU、NCTDREAM、NCT127にフォーカスし、現実から夢の世界へと入れ替わる個人の視点、メンバーとの共感、夢を共有する過程が記録されています。そしてEP5 Back to the Realityではラボの実験目標である「現実回帰」がEP2~EP4までの過程を超えた先にあり、彼らはそれを目指している最中であるということが分かります。

現実回帰までの道筋

現実→夢→共有夢→夢中夢→現実回帰

 ラボの計画する現実回帰までの道筋はこのように表すことが出来ます。夢中夢とは共有夢を介して見ることのできるより深い夢であり、エピソードやこれまでのMVから推測する限り、メンバーのほとんどはまだその層には達していません。

世界観を補うメタファー

 NCT、およびSMCUの世界観には様々なメタファー(比喩・隠喩)が存在します。「NCTmentary」に登場するメタファーについて、詳しく見ていきましょう。


"夢"のメタファー。現実と夢、夢と夢、を繋ぐ媒介としての性質を持つ。ジェヒョンはランドリー内の水を介してマークの夢を見ている。

参照) EP2 Switch

黒い旗
"死や弔い"など現実世界に存在する恐怖を表すメタファー。"死"を恐れるマークは二つの水袋(ドリームとイリチルの夢に繋がる媒介)を持っているが、もし黒い旗が溶けたなら、つまり現実回帰し"死"がなくなった世界では水を頼る必要もない。

参照) EP2 Switch

煙・霧
"夢"のメタファー。煙や霧を浴びる、もしくはこれらのなかを潜り抜けるといった描写は現実から夢への"境界"を超える行為ともとれる。霧の中を走り回るドリーム達は、抑圧された現実を逃避し夢の中での自由を楽しんでいる。

参照) EP3 Empathy


"洗礼"のメタファー。描写によっては煙や霧と同じく"境界"を超える行為ともとれる。暗闇の中を彷徨っていたジョンウが光を見つける、という描写は現実と夢の対比を表す。

参照) EP2 Switch


"NCT"のメタファー。NCTという太い幹からメンバーそれぞれの夢が枝として生えている。

参照) EP1 Dream Lab

リング
夢か現実かを判断する"トーテム"のメタファー。回したリングが止まればそこは現実、リングが回り続ければ夢である。ジェミンと共に登場したリングがどちらを示すかは不明。

参照) EP3 Empathy


"覚醒"のメタファー。NCTのデビュー曲「The 7th sense」の歌詞「Open your eyes」に起因する。第7感覚とはNCTとして覚醒したメンバー全員が共通で持っている超感覚である。ユウタが「大きな目が僕を見ていた」と発言。

参照) EP4 Synchronization of Dreams


"夢への陶酔"のメタファー。ユウタは続けて「瞳の中は花びらでいっぱいだった」「眼差しが心地よくて"この夢から覚めなければいいのに"と思った」と発言。

参照) EP4 Synchronization of Dreams

 これらのメタファーの詳細や、「NCTmentary」に登場していないその他のメタファーについてはこちらに書いているので、ぜひご覧ください。

NCT2018のその先

参照) EP5 Back to the Reality

 「NCTmentary」はすべてラボが撮影している映像であり、映像内に登場するラボのコンピューターにはアルバム収録曲名が表示されています。これらのことから推測するに、これまでNCTが起こしてきた様々なアクションをラボは把握しており、NCT2018「EMPATHY」は実験計画通りの産物であると考えられます。メンバー間で共感が生まれ共有夢を見ることも可能になったNCTは、このままラボの計画通りにいけばいずれ現実回帰が叶うでしょう。

 しかし「EMPATHY」以降のNCTはラボの計画から大きく逸脱します。

NCT2020「REASONENCE」とNCT2021「UNIVERSE」のコンセプト考察、また各種SNSでも様々な考察を投稿していますので気になった方は先にそちらをぜひご覧ください。

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