金魚ばかりを考えて水を軽視したらあかん
表題は松下幸之助翁の一言です。大切な方から松下幸之助翁の一日一言が書いてある日めくりカレンダーを頂きました。その中の27日に書いてある言葉なのです。
人を育てるとき、人を教え、育て、導く工夫をすることはいうまでもなくとても大事です。同時に、その人を取り巻く環境の改善も行わなければならないということでしょう。金魚だけ世話をするのではなく、金魚が泳ぐ水質を見直すことも必要なのです。人材育成は、人だけでなくその職場風土や労働環境など周囲の雰囲気も大いに影響するということなんですね。
私は、もう15年になりますが、金魚を飼っています。最初は、黒オランダ獅子頭を1匹買い始めました。今は、2匹の金魚がいます。1匹目は黄金色のオランダ獅子頭、2匹目は和金です。写真では2匹ともオレンジ色(片方はやや黒が残っている)なのですが、実は1匹は黒色だったのです。金魚は水質の変化によって色が変わることがあります。もちろん、水質が悪いと生きていくことができず、死んでしまいます。定期的に水替えをしながら温度管理をして快適な環境を維持すると長生きします。それほど、水質や温度、そしてえさの量や日光などの金魚がおかれた環境がその成長や生命にかかわるのです。
人を育てる環境、いいかえれば組織風土ということになります。人を育てるうえでの要諦を松下幸之助翁は言っているのでしょう。
私も人とかかわる仕事や人を教える仕事を長年やってきて、なるほどなあと納得できます。でも、最初は金魚ばかりに目を向けていたのかもしれない。永年サービス業界に携わり、ホスピタリティを浸透させたいと思い取り組んできました。
要は、組織の中での人間関係の環境や根本的な風土を改善していかねければ本当の意味での人を活かすことにはつながらないのです。
組織風土改革は短期間ではできません。以前の職場では上意下達的な組織風土があり上司の命令は絶対でした。チェーン理論に基づき、統制をとりながら役割が明確な右肩上がりの時代だからこそ、創業者の基準を実現することが大事な価値観でした。しかし、時代は変わります。時代に応じてリーダーシップも組織も変革をしていかなければなりません。
低迷期からV字回復して生き残り、持続的に成長をしていくために組織変革に取り組みました。幹部からトランスフォーメーショナルリーダー育成やビジネスコーチングの考え方を学び取り入れることで水質を変えようとしたのです。
昨年ハラスメント防止のための相談体制の整備等の雇用管理上必要な措置が中小事業者にも義務付けられました。このことも個人の問題ではなく、職場全体の問題として捉え、経営幹部をはじめとする組織風土の改善こそが大切なのではないでしょうか。本質的な水質改善(=組織風土改革)も並行して行わなければ表面的な対応で終わり、個人の対応がおろそかになってしまいます。個人をリスペクトし個人がいきいき輝ける組織経営がこの混とんとしたあいまいで複雑な時代をのりきれるキーワードかもしれません。
持続的に成長するには、個人の成長、組織の職場風土の両輪をまわせる仕組みが必要です。外部から客観的に組織の課題を見える化し、やる気を引き出す仕組みをつくることに取り組んでみませんか?
人の定着や組織を一枚岩にして盤石な基盤をつくるコンサルタントにお気軽にご相談ください。外食産業を元気にしたい!お客様も従業員も笑顔であふれるように!をビジョンに活動中です。
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