植物育て記2(Pさん)
植物なんて、育てるのは簡単でしょ、まあ細かいことはあるにしても、要は水をやればいいんでしょ。そう思う人がいるでしょう。
甘いな。植物というのは、水はけや水をやるタイミングを、しかも季節ごとに細かく調整しなければ、すぐに根腐れをしてしまうのである。
また、要は日に当てればいいんでしょと思う方。それも甘い。日照量が、とても必要な植物、逆に、相当陰の方にいなければ順当に育たない植物、というのが分かれているのである。
どの植物にはどれくらいの頻度で水をあげ、土の種類はどういうものにし、日照量はどれくらいにすると、それらを適切にそろえた所で、やっと育つのである。
育つといっても、季節によってよく育つ期間というものがあるから、半年は「これ、もしかして立ち枯れしているのでは……?」という不安と闘わなければならないのである。
前に、今育てているガジュマルの外に、テーブルヤシを育て始めたという話は、ここに書いたと思う。
ガジュマルは、昨年の今頃、植替えと同時に成長期が来て、みるみるうちに葉を増やし枝を伸ばしていたのである。
それが、9月か10月ごろまで続いた。その印象が強いためか、今、再び植替えをして様子を見ているのだが微動だにしないのを見て、不安を感じているのである。
一方のテーブルヤシは、買ってから一週間か二週間くらいは経つはずである。にもかかわらず、とりあえず顕著に葉が枯れたりなどしていないけれども、成長や、なんらかの変化が今のところ見られていないのである。
ガジュマルとは、日照量において扱いが違う。今の窓辺の置き方で、果たしてあっているのかどうか、はたまた水やりのタイミングはあっているのかどうか。インターネットに転がっている教科書など見たりもするのだが、カンを働かせるのも重要である。どれくらいが合うのか、今のところ分からないし、仮に合わなかったとしたら、枯れて終わりなのである。今のところ、不安な日々を過ごしている。
6月、日本のかなり湿った気候というのがうらめしい。水はやるのだが、やれば土の表面がカビるのである。白いカビは、アルコールを噴霧すれば死滅する。しかし、今度そのアルコールが葉に悪影響を与えないとは限らない。これも難しい所である。