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斬新な細胞

無呼吸の植物細胞が、熱を闇雲に下げていく行為に名前を付けようとしている。焼き付けられたその印には証拠として、言の葉の優しい気持ちを背景に模写した壁紙を残した。


犬が笑っている。


ビシャっと閉めた窓越しに、バシャっとシャッターをきるのは、真夜中の黒電話。話相手を探しているフリをして、罪と分かっていながらも噛む事が止められない。孤独なんて愛せませんと、口癖のように連呼する。


化粧をしたネズミは逝く。


走り去った若い月日を見上げれば、見えて来るのはぞんざいな過去。平らな雲に見え隠れするのは、ちょっとした煩悩。きっと、話しかけるタイミングを狙っているに違いない。


「今から夜更かしを開始します」


と、霧に喰われた森が呟く。


鰯になった心を食用とするならば、どれだけ腹を満たせば満足なのだろうか。起承転結の定義を無視してまでも、語るべき者は語る。


暖かい春はまだ来ないので、涙は溢れるばかり。

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