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求人~カタギになりたい~
「もう足洗って出直したいんです。チャンスくれませんか?お願いします」
この言葉は定番で聞く言葉。
足を洗うことを中に(刑務所)入る前から決めてた人。
シャバに出てきても、もう帰る場所がない人。
また入ってしまうかもしれないと自分自身で思ってる人など様々だ。
人は赤ちゃんの時は、無垢で真っ直ぐな目をして母親のおっぱいを貪って育ってきた。
しかしある時に、世間で言う「道を外れた人」になってしまう。
そんな「道を外れた人」がもう一度、お天道様の光の下で活動するためには、どれほどの「苦労、偏見、勇気」などがいるか常人にはわからないし、わかろうとしない。
社会の歪んだ構図を少なくとも彼らは1番受けている。
光も当たらず闇にいた彼らを 徐々に光が差す方に向けていこうとする建設会社の社長の話だ。
その社長の会社は刑務所何ヶ所かに求人を出して早5年。
数々の「訳あり」な人と会ってきた社長。
その訳ありな人達と向き合って、一般人になろうとする彼らや周りの苦悩や、反応。
それについて話を聞いてきたノンフィクションな話しである。
ざっくばらんに話すが、何回かに分けて話しをさしてもらおうじゃないか。 知らんけど🙆
ジャブ、叩き(強盗) ツッコミ(強姦) バラし(殺人)
色々な犯罪がある。数えあげたらキリがない。
その罪と向き合わなければならない為に、要監された建物に入る。
体に「魂のアート」が描かれている人は、まずはカタギ扱いにはされず、別の檻のスペースに入れらる。
そして中の人が
「今は現役ですか?もし現役ならばどちらで過ごされてましたか?」と聞いてくる。
これは必ずだ。
そこでしょーもない嘘をついたり、謳う奴は……
いる(笑)
そんなことは後で捲れる(バレる)から、そんな人はさぞかし辛いお務めになるのは明白である。。
想像を絶する身分になる。。。
そしてツッコミ(強姦)をした人は中ではイジメられる。渡世人が女を傷付け罪を犯すのは、とても御法度でしょーもないチンケな罪。イジメられて当たり前となる世界。
ちなみに「チンピラ」と言う語源は
「ちんけな平民」から来てると、某広域組織の直結親分と、西成のホームレスから聞いたことがある。
この言葉の真相はわからないが、なぜか説得力があるような気がしてならないのは、私だけだろうか。
組を思ってやった罪か、自分の欲望の為だけに犯した罪かで意味合いは違う。
「罪状、肩書き」は塀の中では「外の世界」という「キャンパス」より凝縮に、濃密に、色濃く、滲み出る。そういう世界である。
そんな人達もお務めが終わりに近づく頃には、自分の身の振り方を己で決めて、行動に移さなければならない。
その選択肢の1つとして「カタギになる」という選択をする人もいる。
塀の中に求人を出している建設会社の社長に
「なぜヤクザの人達を雇おうとしているのか?」と聞いてみたら
スマホを見ながら
「趣味」と答えた。
これには私もあっけを取られてしまった
そしてこう続けた。
「しいて言うならヤグサも人間。上がりを収めたり、行事など義理事を大事にして、必死にお金を作ってやってきた人達。どーしょーもなくなって罪を犯してお金を作ったりして中にいる人達もいる。
務め終えて出てきて、帰る場所もなく知り合いの組に入り、惨めな思いをまたせなアカンのも修羅の道。
仏門の世界(カタギの世界)に入るのも修羅の道。
お天道様が見守る 「日向の修羅の道」を選んだ人をお手伝いしてるだけ。極端にわかりやすく言うたら
お金がないから罪犯すやろ?カタギの人でも。人間関係おかしなるし。
精神的に追い詰められまた同じ事をする。その負のループをどないかせなアカンだけ。」
取材の時にいつも飲んでいた
「サントリー・クラフトBoss」をテーブルに置き、「わかば」を吸いながら答えてくれた。
「ヤクザって怖くないですか?また犯罪犯したら責任ありますよね?」
私は思わずストレートに思ったことを口に出してしまった…
こういう質問はとてもデリケートなので言葉を選んで質問するのがいいに決まっている。
「責任はあるよ。けどうちにきて魔法の白い薬や殺人とかない。人生終わる魔法の白い薬を隠れてやってても抜き打ちでテストしてねん。薬物キッドで。まぁ、抜いてこようとサウナに入ったとしても雰囲気でわかるわ。」
と事務所にあった薬物キッドを見せてくれた。
今ではAmazonや楽天で買えるので手軽にテストができる。
こんなものまでネットで売ってる世の中になるのは、それほど薬物が世の中に出回ってる証拠であると私は思った。
両指合わせて4本しかない人。顔に入れ墨がある男。外見からして普通ではない人生が想像つく。
彼等には何があって刑務所に入り、刑期を終え 渡世の世界に戻らず、この会社を選び なぜ何年も働いているのか興味を持った。
ガッチリとした脇が締まってない屈強な男。
彼にその思いを聞いてみた。
それは次回に話そうじゃないか。