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2023年犬山市議会議長選挙での所信表明演説

議長選挙の結果は、
柴田浩行議員10票
柴山一生議員5票
無効票3票
で、柴田浩行議員が議長に選出されました。

柴田浩行議員の所信表明全文】

議長に立候補させていただきます柴田浩行です。皆様方の貴重なお時間をいただき、所信を述べさせていただきますことに感謝申し上げます。

今から 14 年前、平成 21 年です。犬山市の人口は 7万5864 人でした。この年をピークに人口が減少しております。令和5 年 3 月 1 日、 7万2570 人となっております。ピーク時と比較しますと、3294 人口が減少しております。

少子化が進んでおります。高齢化が進んでおります。このまま何もしなければ犬山市は衰退するばかりです。

人口減少時代のまちづくりに挑んでいかなければなりません。第 6 次犬山市総合計画が策定されました。この計画に取り組む上にあたり、子育て支援の強化、教育の充実、健康づくりの推進、福祉の拡充、安全安心への整備。やることは本当にたくさんあります。厳しい時代です。厳しい時代だからこそ、犬山のことはしっかりと犬山で決める。そして実行していかなければなりません。

市民の皆様方の命と暮らしを守り、町の発展に取り組んでいく。地方自治体の役割は高まっていくばかりです。だからこそ二元代表制の下、犬山市民の代表として市政と向き合う、私たち議員の責任は重大です。犬山市の意思決定機関として責務をしっかり果たしていかなればなりません。その上で議長は市民の代表である皆様方から選出されます。公正であること、公平であることが求められます。そして、時代の変化が激しい中、迅速かつ適正な議会運営を行うことによって議会の意思をしっかりまとめていかなければなりません。

その上で私が目指す、議長として目指す方向について 6 点述べさせていただきます。

1点目、常に市民の皆様のために最善は何かという視点で職務に臨んでまいります。

2 点目です。二元代表制の 一翼として是々非々で緊張感を持って市長と向き合う強い議会を目指してまいります。

3点目です。議会として市民の皆様の声を具体的な形として実現できるために政策の提言・提案の促進に取り組んでまいります。

4 点目です。今回の市議会議員選挙。投票率が残念ながら 5 割を切ってしまいました。このことをしっかりと受け止めました。議会がもっともっと市民の皆様にとって身近な存在になるように双方向の関係づくりの強化に取り組んでまいります。

そして 5 点目です。犬山市議会の強みは何か?私これは議員の皆様が会派を超え、期数を超え、お互いをしっかりと尊重した上で積極的に議論を行うことだと考えています。討議・討論・意見交換。これからも犬山市議会が積極的に議論を行う環境づくりに取り組んでまいります。

そして 6 点目です。議長には議会の代表権、議会の秩序保持権、議事の整理権など、大きな権限が与えられます。この権限の大きさ、重さをしっかりと理解した上で、議員の皆様お一人お一人が市民の皆様のために最大限の力を発揮していただけるよう、公平そして公正な議会運営を行います。

平成 23 年 9 月 27 日、犬山市議会は議会基本条例を制定いたしました。その時、私は議員 1 年目です。先輩議員の皆さんが議論を重ね、犬山市議会の議会改革を前進する強い決意でこの基本条例を制定したことをしっかりと覚えております。

あれから三度改選がありました。市議会のメンバーも大きく変わりました。先輩議員が積み重ねてきた議会改革。議会改革に対する熱い思いをしっかりと引き継いで参ります。議会改革は 1人ではできません。チーム犬山市議会として、皆様と一緒に議会改革の前進に取り組んでいきたいと考えております。

最後にさせていただきますが、WHO が新型コロナに関する緊急事態宣言終了すると発表いたしました。これによってこれまで通り元の生活に戻るということではなくて、私はここから新しい生活、新しい時代がスタートすると考えています。


【柴山一生議員の所信表明全文】

議長に立候補するには推薦人がいるということで、会派の皆さんにもお願いします。私に投票するか否かについては会派の方についても話を聞いてからで結構ですということで了解を得ております。

私が犬山市議会議長となって取り組みたい案件は3つございまして。まず第1に、犬山市議会基本条例の活用と見直し。この条例は我々の議員活動を明示したもので、その前文というのは大変重要で、また希望あふれるものが述べてあると思います。

例えば「地方のことは地方で決める」という地方主権の時代における地方議会の重要性を述べ、また「市民と一緒に」という言葉がございます。議会が市民から離れたものではなくて、常に近くにあるものであると、そういうことを強調しております。

この情熱と哲学はこれから私は絶対に引き継いでいきたいなと思っております。しかしながら、この条例は平成 22 年に改革派あの有志議員による任意の特別委員会で議論されて、平成 23 年の改選後、9 月議会で議員提案されて制定されたもので、すでに 12 年の月日が経っております。

この条例制定後、犬山市議会ははありがたくもさらに進化しており、平成 30 年 2 月から市民フリースピーチ制度がスタートしております。今まで犬山市議会基本条例第 8 条では、「議会は請願及び陳情を市民の政策提案と位置付け」と、市民からの政策提案は請願と陳情の 2 つに限定されておりました。しかしながら現実にはフリースピーチという新たなチャンネルが加わっておるわけです。

この制度で実際、例えば小学校 4 年生の女の子のスピーチでそれがきっかけとなって、令和3年4月、ブレザーが犬山市内の4中学校で導入されています。市民による政策提案のチャンネルはまだまだこれ以外にもあると私は信じております。そしてあるべきであろうと思っております。

まずはフリースピーチ制度を請願あるは陳情と同格に位置づけることを検討すべきであるし、さらに重要なのはフリースピーチという形態以外のチャンネルの模索を促す条例に改正していくべきであろうと思っております。

また今行われているおりますこの議長選挙。議会基本条例では現在規定されておりません。私は議長戦というのはこれからの議会の方向性を指し示す重要な機会であると思っております。かつては各派代表者会議で根回しされ、密室で議長が決定されたものですが、現在のように所信表明演説を同時中継で公開し、選挙で行われるようになり、第 2 段階に進んだと私は思っております。これをもう一方前進させるためには例えば、議長選の所信表明演説の制限時間を検討したり、演説に対する質疑を認めたりして、さらに議会全体で未来の議会の対応を議論し、その差配役を選出できるように条例で規定していってもよいのではないかと考えております。

2 つ目です。2 つ目に事務局の機能強化を図りたいと思っております。議会の進化と共に議会事務局も年々進化しているのを感じております。さらにこの流れを確実に確実なものにしていければと思っております。

議員と事務局が協力してこれから開拓できる分野といえば、やはり議員提案、議員提出議案であろうと思っております。議員が持っている特性と言えるものは市民生活における現場の問題の認識、そしてそれを解決したいという熱い思い。そしてその思いを議案化するのが議会事務局であると、そういった構図があると私は思っております。

現在までのところ、予算修正を除いては、平成 23 年 9 月制定の犬山市議会基本条例と昨年の 11 月 25 日制定の政治倫理条例の 2 件。これだけが議員提案の条例であったと最近では記憶しております。しかも両方とも議会内部のことでございまして、つまり、市民生活とあまり関わらないことでございます。

本来はもっと市民生活の中で条例化すべきことがあると僕は思っております。そして安全で安心。そして何よりも。楽しくいたかな生活環境を生み出していく責務を我々は議員は背負っていると思います強い思いのこもった条例は議員は作れますけれども、偏らず瑕疵のない条例を起案していくのには、やはり条例制定に精通した事務局を育てていく必要があると思います。これも議長が率先垂範しないことには実現できないと思われます。

議会事務局の仕事というのは手前味噌になるかもしれませんけれども、市役所の中でもかなり、私は面白い。突き詰めていけば、専門性の高い職種となると思われております。将来はいち地方議会の事務局員にとどまらず、今少し議論されておりますけれども、議会事務局の広域化、その中で条例づくりの部分を共有し、その仕事をこなしていただいたり、あるいは国の同様の機関へ出向していただいたり、あるいはアカデミックな世界での活躍も可能となる職種ではないかと私は思っております。議会事務局職員の活躍を議長として応援できることを確信しております。

3つ目として。議員一人一人が、皆さん一人一人が輝き、笑いあふれる議会を生み出していきたいと思っております。そのためには議長になったら、まずお一人を 1人の議員さんと膝詰めで皆さんの生い立ちから現在にいたるまでのお話やこれから議員として何をしたいのかということをしっかり伺いたいと思います。そして、お一人を一人の議員活動が十分に展開できるようにはどうしたらいいのかということを知恵を絞って参りたいと思います。

今回の選挙でつくづく感じたのは、選挙民の目は見える活動、面白い活動、スピード感のある活動を求めているということでございました。つまりかつて我々が当選した頃は一期目は勉強でいいんだよ。そういうこともありましたけれども、まあその構えでは二期目はないなっていうことをつくづく感じました。犬山市民は 一期目からロケットスタートを期待されているということです。そういった期待を具現化する活動を議会としても打ち出していくべきだろうと思います。

例えば、市議会まつりを年に 1 回開催してはどうかと思っております。この案は10 年ほど前に提案しましたが、残念ながら却下されました。しかし、議会をより市民に近づかずにつけるためには、このような努力が必要であると改めて今回の選挙を通して感じたものです。

その概要は、この市議会の会議室ロビー 6 階、2階フロア、駐車場を使って市民向けに議会・議員報告会、市民相談会、研究発表会、講演会、キッチンカー、体験エリアを開催します。そしてその主体は議員の皆さん自身です。ロビーに机を出し、それぞれの議員さんが市民相談をそこで受け、会議室で議員さんの対応している案件の報告や施策のプレゼンテーションを行います。この祭りでぜひ議員として市民に自らの活動や考えをアピールしていただきたいと思っております。必ず面白い取り組みになっていくと思っております。

最後に。議員活動が楽しくて仕方がない。議長室は笑いが絶えないというような犬山市議会となっていくよう、議長としてお手伝いしたいと思っております。ありがとうございました。

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