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【独り歩きごと#6 「暁の塔」に登る】

「暁の塔」は、「ワット・アルン」(正式名称:ワット・アルン・ラーチャワララーム)という名前で、バンコクのチャオプライ川の西岸にある仏教寺院、
三島由紀夫の小説「暁の寺」に描かれた寺院で、日本人にも馴染みがある場所かと思います。 と言う私は、この小説は読んだことはなく、「暁の塔」という名前だけ知っていました。

バンコクには数回訪れたことがあり、
・最初は東南アジアの廃棄物処理処分の調査で、フィリピン、タイ、インドネシア、マレーシアを訪問
・その後は、事業投資のコンサルタントとの打ち合わせなど
・最後は、タイでの事業投資の事前調査及び交渉
で、それぞれ数日滞在をしました。
タイの寺院には興味があり、特にこの「暁の塔」には行ってみたくて、1回目にバンコク滞在時に、時間を見つけホテルからタクシーを飛ばし、塔があるバーンコークヤイ地区まで行きました。

「暁の塔」の名前は、ヒンドゥー教の神アルナに由来し、その名から夜明けの象徴とされているとのことでしたが、あいにく、行ったのは昼間。
エアコンが効いたタクシーを降りると、熱帯の日差しで、あっという間に汗がでてきました。当時は道路の舗装がしっかりしていなかったので舞い上がる埃とで、汗と埃にまみれに。

「暁の塔」は、4つの小さな塔の囲まれており、1回目のバンコク訪問では、塔に登ることができました。(2回目に行った際には、塔の登り口にはチェーンがされ、登れないようになっていたので、登れたのはラッキー!だったのかも知れません。)
「馬鹿と煙は高い所が好き」との諺のとおり、お調子者の私は、早速、塔に登ることに。 塔に高さは75mとのことで、塔頂にはワキペディア曰く「バンコク様式のトウモロコシのような形をした大仏塔」があり、その下の塔の中央辺りまで、階段を上ることができました。

寺院(タイ国政府観光庁HPより )

入口付近は、比較的なだらか(といっても、デパートなどにある階段くらいの角度ですが)でしたが、登っていく内に傾斜が徐々にきつくなり、「トウモロコシのような形をした大仏塔」の下辺りでは、60°程度の角度はあったかと記憶しています。
階段の幅は1m程度で、踏みしろも広くなく、また、1段の高さも高いので、下りに人とすれ違う際は、とても注意が必要です。

さて、塔頂に向かうにつれて急勾配になった階段を、脚に手をあてて押しながら、1段1段登ってようやく塔頂にの下まで。 いやー、きつかった!
「登ったかいが有りました!とても素晴らしい景色にあいましたした!」と言いたいのですが、実は、登り切ったことに満足をしてあまり、景色は覚えてません(笑)

暁の塔、階段は中央部の塀の中 (タイ国政府観光庁HPより )

上で一休みして、「降りよう!」と思い、階段を見ると、これが実際の角度以上に急傾斜で、また、一段が長い。
ほぼ、直角に見え、「落ちたら大変」と若干の恐怖。登る時よりゆっくり、一段一段を降りていくと、突然、この急階段の途中で、脚がつりました!それも「袋はぎ」ではなく「太腿」!やばい落ちたら洒落にならない!
なんとか、片方の塀に身体を寄せながら、狭い階段に腰を下し、攣った脚を階段に置くことができました。
でも、ここからも大変。階段は踏みしろは狭いだけでなく、段差もあるため、攣った脚を下の段につけたり、脚を伸ばしてストレッチすることもできず、痛いのを我慢して、筋肉を緩め(といっても逆に余計に攣ることも覚悟し)、自然に攣った脚が治るのを待つしか手立てがありません。
冷や汗をかきながら待つこと数分(私には10分以上に感じましたが)、なんとか攣りも収まり、無事、塔を降りて、地面にたどり着くことができました!ほんと、良かった!

ラーマ3世によって造立された涅槃仏(タイ国政府観光庁HPより)

対岸のワットポー(涅槃時)まで行き、これも修行?かと思いつつ、お釈迦様にお礼を。
後で調べたら、この近くにはワットポー・マッサージ・サービスセンターなるものがあるらしく、タイ古式マッサージを受けられるそうです。「知ってれば行ったのに~」

なお、暁の塔は「朝日が昇る朝一番の光が寺院に反射し、真珠のような虹色の輝きを放つ」とのことなので、行かれる際は是非日の出の時間帯に!

日の出(タイ国政府観光庁HPより)
余談ですが、マレーシアで仕事をしていた時に思ったのですが、
熱帯地域の太陽は真っ直ぐ上に上がって、長い間、真上にいるのですね

ここに載せた写真は、タイ観光庁のH/Pにあるものです。私がバンコくにいった時分は、写真はフィルムの時代で、撮った写真はネガからスライドにして保管しています。スライドを電子データにしたら、私の写真に交換したいと思います。階段はより実感が湧くと思います。

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