ペーパーレスの未来 電子帳簿保存法①

電子帳簿保存法というのがありまして、税務関係の帳簿・書類などをスキャナーなどを使って、紙の原紙は廃棄し、電子データとして保存しておくことができます。

法令自体は、1990年代からあったのですが、以前は実用的観点からすると要件的に困難な点が多く、ほとんど普及していませんでした。

それが2015年、2016年と続けて改正されて、スキャナー保存も使いやすくなり、領収書をスマートフォン撮影による保存も可能となりました。

これもテクノロジーの進歩によるデジタル化技術の発展が、以前では困難だった事柄を可能にした例の一つかと思います。

ただ一方で、なんでも自由にスキャン、スマートフォン保存して良いわけでもなく、様々な制限があります。

例えば、経費精算システムなどのサービスと手がけているコンカーが発表した調査資料として、このようなものがあります。

「改正電子帳簿保存法、企業の取り組み状況の実態調査(日本CFO協会実施)」に関する調査結果と考察、および領収書電子化普及に向けた提言を発表

これによると、領収書電子化を検討している会社はそれなりに多いが、いくつかの要件で導入のハードルを感じているようです。

従来の方式を変更するには、それなりの労力が必要となります。ましてや大規模な企業ともなれば、その変更にかかる人員、工数だけでも大きなコストとなるでしょう。それらのコストを上回るメリットを明確に出せないと、電子化への対応まではなかなか踏み込めないことが多いと想定されます。

国が本気でペーパーレスに取り組むのであれば、電子化への対応した企業にもなんらかのメリットがあるような対応を考えても良いのかもしれません。

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