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無形資産の内訳 3

前回も例の日経記事に触れてきましたが、もうちょっとだけ話をしていきたいと思います。(多分、今回で最後)

最初の時も触れたように、ランキングされているのは、基本的に有形固定資産が少なくてソフトウェアなどが多めに計上されている会社です。

その中で、ソフトウェア以外で大きめの資産が計上されているのが、ランキング17位の「ミンカブ・ジ・インフォノイド」です。

株式投資をやっている人であれば見たことあるであろう、「株探」や「みんなの株式」というサイトなどを運営しています。

社名自体も、元々は「株式会社みんかぶ」だったのを2年ほど前に現在の社名に変更した形ですね

そして、2019年3月にマザーズに上場しています。そして、元々は株式関係のメディアがメインだったところ、昨年にREIT情報ベンダーであるProp Tech plus株式会社を子会社化して、不動産領域へも進出しています。

さて、BSを見てみます。2020年3月期の連結BSです。

ミンカブ BS図1

「のれん」「ソフトウェア」以外に、「顧客関連資産」「技術資産」といった資産が計上されています。これらの資産勘定は、以前も触れたように、買収などによって生じる、「広義ののれん」ですね。

同社は、過去に買収などをしてきており、こういった資産が計上されている形です。2020年3月期にも、Prop Tech plus社買収によって新たな資産が増えています。連結の注記情報には下記のように、顧客関連資産3.4億を新たに計上したことが記載されています。

ミンカブ連結注記1

ミンカブ連結注記2

その他の資産がいつから計上されていたのかをちょっと遡って見たいところですが、上場したのが2019年3月であるため、確認できる財務諸表がその時提出された「新規上場申請のための有価証券報告書」です。

ここに2017年3月期のBSの情報が載っています。

ミンカブ個別BS図1

この時点ですでに、顧客関連資産や技術資産が計上されています。

固定資産明細を見てみます。

ミンカブ固定資産明細

2017年3月末から2018年3月末までの期間の増加は、子会社であったエムサーフ社を吸収合併したことにより、これらの資産勘定が増加した形ですね。(沿革から見ると、エムサーフ社は2014年8月に買収した会社のようです)

過去に買収等を行ってきて現在の無形固定資産の増加につながっているというところですね。

最初にこの日経記事に触れた時にも記載していますが、このランキングは「のれん」を除外して作られています

スクリーンショット 2020-10-03 22.42.52

しかし、これまでもいくつか個別に取り上げて見てきたように、無形資産への投資という意味ではやはり「のれん」も含めて考えた方がよいのかも、という気もします。

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