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010 固体構造の美しさと機能

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【私の研究はこんな感じ】   
 化学産業は先人たちの血の滲むような触媒研究の上に成り立っている。当時は触媒の活性を高めることが第一優先で、合成された触媒の「姿」は置き去りにされていた。そうせざるを得なかったのかもしれない。いずれにしろ、その「姿」は当時の科学技術では到達できない領域であった。私は現代技術を駆使してその「姿」を見た。美しいほどに制御された局所構造であった。先人たちの努力の末に生まれた高活性な触媒の「姿」を見て、機能は美しさの中に宿っていることを実感した。
この感動を基に、美しいまでに制御された固体構造を設計・構築することで革新的な触媒機能を実現できると着想した。ナノレベルな固体構造設計と触媒機能開発を試みる。

【こんなことを教えてください・こんなコラボをしたい】   
 これまでに多くの結晶構造を得ることが出来ている。多くの物質が新規な結晶構造を有している。これらの結晶構造を見ることで、その美しさの中に潜む機能を見出せるかもしれないが、未知結晶構造解析は大変に難しく困難である。未知結晶構造解析に造詣深い方に解析方法をご教授いただきたいと強く願う。加えて、私の研究では高度に制御された固体構造を用いて触媒反応を行うため、触媒モデリングが容易である。計算化学に長けた方と共同できれば、ナノレベルの触媒機能をより美しく記述できると確信している。

【私はこんなことができます・こんな協力ができます】
 私は固体触媒の研究者であり、物性測定(X線関係、分光測定、組成分析等)・解析(Rietveld解析やDFT+U計算等)および液相・気相触媒反応(酸触媒反応や酸化触媒反応)においては多くの知識を有している。とりわけ専門としている気相選択酸化反応については、専門家が少なくなっている現状を見ると、貴重な能力であろうと思う。各種固体物質測定や触媒反応に関する相談にはいつでも協力させていただきます。

【コメント・問合せ】 
 
神奈川大学研究支援部産官学連携推進課
   sankangaku-web@kanagawa-u.ac.jp