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経営企画室の仕事について

経営企画室の仕事って何?と思っている人もおられると思います。会社によっては経営企画室がない会社もあるでしょうね。

社長室が経営企画室代わりの部署になっている会社もあるのではないでしょうか。

経営企画室の主な仕事は、社長の補佐的な仕事になると思います。中期経営計画の策定、予算管理、経営会議の事務局など、会社の中枢となる仕事の役割を担っています。

3月決算の会社の場合、前年12月ごろから中期経営計画の策定準備に入ります。

経営理念やMVVを実現するための会社全体の計画を言語化していきます。これをもとに部門ごとに目標を作成します。言葉としての計画をまずは作成しらそれを数字に落とし込んでいきます。一度作れば、その後は毎年見直していきます。

中期経営計画は3~5年の目標を策定することが多いと思いますが、毎年ローリングさせて見直すというやり方が多いのではないかと思います。

各部門ごとの目標が言語化されれば、次はその目標を数値化していきます。営業部であれば売上金額、購買部であれば原価金額、その他の部門は経費金額などが算出されます。

これらの原価、経費金額をまとめたものが予算になります。

予算金額は前年をベースに概算要求額を各部門が経営企画室に提出し、経営企画室で数字を精査します。金額の大きい設備投資の予算などは役員を巻き込んでの金額決定となることもあるでしょう。

何度かやり取りして予算金額が決定します。売上目標金額、予算金額が確定すれば利益目標が確定します。

これら一連の仕事の事務局的な役割をするのが経営企画室です。ということで経営企画室は会社のことをよく知っていて、経営層への意見具申もできる人材が不可欠です。もちろん数値にも強い人であることも重要です。

予算策定などの場面では、各部門長と対等にやり取りできなければなりません。社長自ら対応する会社もありますが、まずは経営企画室でとりまとめる必要があります。

この業務はなかなか生え抜きでは難しい業務になるかも知れません。顧問の税理士やコンサルの指導を受けながらという会社もあるでしょう。

経営企画室に向いている人材としては、先程も書きましたが、意見具申ができて数字に強い人です。もはや経営者そのものなんすが、そういった人材が必要とされます。

なので経営企画室は社長の分身のような部署と見るとわかりやすいかも知れませんね。

経営企画室は経営会議においても大きな役割があります。毎月の会社の月次の数字をまとめて会議資料を作成します。月次の数字は金額だけでなく、その裏にあるいろいろな数値も見える化します。

拠点や部署ごとの数値にドリルダウンできるような資料も作っていきます。

会計の勘定科目に仕訳されるとひとつひとつの取り引きまではわからないため、そのひとつひとつの取り引きが想像できるくらいの数値の見える化ができれば経営判断がやりやすくなります。

もうひとつスピードも重要ですね。前月の数値を最低でも中旬には結果として出していることで、当月以降の手が打てます。

そのためにも月次決算早期化の推進もしていくことが求められます。もちろん経理部が主導となって動くことになりますが、経営企画室の役割も大きいと思います。

今回、経営企画室の大きな業務である、中期経営計画の策定と予算策定、経営会議の運営を例に書きました。これ以外にも重要な業務がありますが、それは次の機会に書かせていただきます。それではまたです。

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