気楽に政治を考えよう
気づいたら参議院の選挙が近くなってきた。7月10日なので、時間の感覚が変わらない限りはもう1週間もないらしいです。みなさん投票に行きましょう。
そうは言っても現実は投票に行かない人が多いのが困ったところです。直近では2021年の衆議院議員選挙では55.93%、もう一つ戻って2019年の参議院議員選挙では48.80%の投票率だったそうです。総務省のHPから見つけたデータなので多分あっているはず。特に若者になるともっと投票率は低く、20代では40%を切ることもあるそうです。つまり20代はざっくり3人に1人しか投票してないことになります。
理由は何なんだろうと思って調べていると、「関心がない」とか「難しそう」だったりするらしい。正直わからなくもないし、私も毎回よくわからんなあと思いながら投票するのだけれど、一言で言うともったいないなあと感じます。
それは別に、理想の社会を作れないとか、社会変革ができないとか、そんな大それた話をしているわけではないし、それこそ「難しそう」です。そうではなくて、せっかく自分の意見を、完全匿名で表明できる機会なのだから、普段思っていることを投票用紙に、人名とか、政党名の形式で書けばいいだけのことだからでしかありません。何か反対意見を言ったらすぐに、当たり屋みたいな人に開示請求される可能性のあるインターネットや、「お前はわかってない」と言われがちな現実に比べたらあまりにも優しい方法です。
ここで最も大事なのは「普段思っていること」を書くことです。大きく考えたら他者のことも考慮すべきなのだろうと思いますが、別に自分の投票は他者のためのものではありません。あくまでも「私」の1票でしかありません。その1票は自分の考えを基にすればいいと思いますし、究極的にはどれだけエゴイスティックな投票をしても構いません。2人の名前を書くみたいなルール違反なら集計されないだけですし。
だから給料の少なさに悩んでいるのであれば、所得を増やすことに力を入れている政党に投票すればいいし、ブラック企業で働いていてしんどいのであれば労働問題に力を入れている候補者に投票したらいいんです。さらには、趣味の時間や文化的活動が大事ならば、それを重視する候補者に投票すればいいだけですし、もし普段から地域差別などの差別問題にさらされているのであれば、差別問題に取り組む候補者を選べばいいだけです。
しかし、そうは言っても投票した結果、自らの投票した候補者や政党が通らないこともある、それどころかそっちの方が多いし、通ったとしても、票数では何万分の1、何十万分の1だったりするわけだけれど、だからこそ自らが投票した責任は等分に分配されて0に近似すると思っていますし、社会でそう思えるようになればもっと気楽に選挙に行く人が増えるんじゃないかなと思っています。
つまり投票というのは、日常生活の困りごとや悩みを、その延長線上において、0に近い、つまりほとんど責任を持たないで行なえる、安全な意思表明ツールであって、そこでの理由は、生活が苦しいとか、普段思っていることを(そのものまたは似たようなこと)を言っているからとかそんなことで良いと思っています。
政治というものは確かに社会のためのものです。でも社会というものは1人1人で成り立っていて、選挙権を持っているのは1人1人です。別に難しく考えなくても、さらには全テーマ考えなくても、シンプルに1人1人の「私」を1票にしたらいいと思っています。
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