別班は存在するのか
結論から言おう。別班などは存在しない。勿論、それに近い組織組織はあるかもしれない。しかし、国家の存在を左右するような組織では決してない。もしも存在するのであれば、ヴィバンのようなテレビ番組は存在しないのである。ヴィバンは放映される前から評判であった。堺さんや阿部寛、役所広司などそうそうたるメンバーで構成されている。この3氏は日本を代表する役者である。さらに大金をつぎ込んでかつてない規模のテレビドラマである。
日本という国家を揺るがすような事態を、政府が許可するはずはない。勿論、別班のような組織は存在するだろう。しかし、それは政府直属の組織であり、政府に対して大きな影響を持っているのではない。アメリカのFBIやCIAとは根本的に違うのである。
例えば、日本では内閣はころころ変わる。最近では異次元の総理大臣がいるが、その前は誰であったのか記憶にはない。鳩山内閣や菅内閣も覚えている。これらのころころ変わる内閣で、別班が存在できるはずはない。
更に面白いことには、かつて別班であった人がモザイクをかけているとはいえ、テレビの報道番組に登場しているのである。モザイクをかけても、家族や親しい友人ならその別班の人が誰かが特定できるだろう。だからテレビで報道されているような別班は存在しないのである。
いみじくもかつて別班であった人は言った。別班は確かに存在する、しかし、国内でのみの働きに限定されて、ドラマのような国外では存在しないと言った。これは何を意味しているのだろうか。阿部寛や堺氏の演じる国際的な別班は存在しないのである。アメリカのCIAやイギリスのジェームズボンドは日本では存在しないのである。
これは何を意味しているか。簡単である。表向きは外国の外交官が、日本国内の治安を守ると言うが、その実は日本国内の反政府分子を取り締まることが主目的である。
私の知っている公安の人が何人かいる。一人はパンチパーマをかけて、娘の父兄参観にも出席する。勿論私服である。誰が考えてもパンチパーマをかけたヤクザに違いない。恥ずかしかったと述懐している。公安とは誰が見ても警察のバッジを付けたやくざである。
私の学生時代、下宿生活をしていた。大家であるおばあさんは一応質屋を経営しているが、実質上、無職に近い。公安がおばあさんに「隣の学生の友人です。しばらく待たせてもらいます。」と言って勝手に部屋に入り込む。
私の部屋と隣の学生とは襖一枚である。部屋の中をひっくり返して、「今日は○○さんは留守のようなので、一旦帰ります。」と言ってケーキを置いて立さ去って行った。体躯も立派で背広を着ている。おばあさんは「ご苦労様でした」というしかない。
もう一人はかつて私は開業医をしていた。そして学生時代に学生運動のシンパ(精神的な同調者)であることを話すと、その患者はかつて公安で原らいていたと言う。「先生、このパンフレットを上げます」
そのパンフレットは古いとはいえ、公安の内部文書であった。
このような理由で、堺氏が演じている別班はあり得ない。強いて言うと、阿部寛が演じている、背が高く、ごっつい、誰が見ても目立つひとが別班であり、堺氏が演じる、ごく普通の人ではない。
日本は情報というものを軽視する。武田信玄は忍者を使い、他国の情報を探らせたと言う。家康は服部半蔵という伊賀忍者を使い、関東の大名である北条氏は忍者(風魔小太郎)を使い情報を入手したとのうわさもある。私はドラマを面白くするために、後世の演出家が作った脚本であるとしか思えない。面白いことに、織田信長が忍者を使ったと言う脚本は知らない。もし、織田信長が忍者を使っていたら、本能寺の変は未然に防げたはずである。これはドラマとして面白くない。
太平洋戦争で、ナチスドイツが使った暗号を日本に渡した。これは絶対に溶けない暗号であったという。しかし、科学技術に優れたアメリカが、ドイツの暗号を解読し、ミッドウェー作戦で勝利したと言う説がある。しかし、科学技術に優れたアメリカがドイツが開発した暗号を開発したのであろうか。ここからは私の想像である。暗号は日本の軍部あるいは政府から漏れていたとしか思えない。しかし、アメリカは暗号が漏れていたことを極秘にしているとしか思えない。そしてその情報を発信したのは東京であった。東京こそ世界中の情報機関の暗躍の場であったという。
近年では、イージス艦という国家最高の船舶の情報が漏れたと言う事件があった。まるで漫画である。日本の海上自衛隊(海上保安庁?)の隊員が、ポルノを無線で送信した。その最高機密を海上自衛隊の職員が誤ってポルノと一緒にイージス艦の極秘情報を送信したと言うほほえましい逸話がある。以後日本には最高機密を日本には渡さない。イージス艦もアメリカ軍のイージス艦と、日本に引き渡すイージス艦では、その仕様が異なると言う逸話がある。
ウクライナ戦争も同じである。
アメリカは日本とは違い、最新鋭の戦車や航空機をウクライナに供与するようだ。アメリカは狡猾である。直接ウクライナに最新鋭の武器を送る訳では無い。ポーランド、ドイツを通じて、本当に最先端の兵器を送ろうとしている。勿論、アメリカは直接最先端の武器をウクライナに送れば、第3次世界大戦に発展すると危惧してのものであるかもしれない。しかし、一番大きな問題は、口の軽い日本とは違い、ドイツやポーランドは秘密を洩らさないことは当然であると思っていることもあるだろう。
武器の機密は国家の重大事項の一つである。太平洋戦争当時、世界で最高の戦闘機であると思われたゼロ戦が無傷のゼロ戦を入手した。そのゼロ戦を徹底的に分析して、新たな日本戦略構想を打ち立てた。そして太平洋戦争では世界一と言われたゼロ戦をしのぐ航空機を開発した。
かつての日本帝国陸海軍は、戦闘機や船舶は天皇から与えられた兵器である。死んでも天皇から与えられた航空機を守れという命令を出した。しかし、偶然無傷のゼロ戦を手に入れたのである。アメリカはゼロ戦を徹底的に分析した。そして弱点を克服した新たな航空機を開発した。情報を軽視した日本陸海軍の敗北である。
しかし、日本海軍は最高の新兵器を開発した。これこそ風船爆弾である。風船爆弾が日本軍が作り出した最高の軍事兵器であったのかもしれない。最高の日本が開発した風船爆弾を私は軽蔑していた。まさに日本軍の真骨頂であると思っていた。しかし、日本軍は天才であった。これこそハワイ諸島の小さな国で森林火災が発生したのである。科学技術の発達した今でも、小さいながらアメリカという国での森林火災を見ているしかなかったのである。この事実を知った私は日本軍が風船爆弾を大量に作った意味がやっと解った。ハワイ沿岸から風船爆弾を浴びせられたら、アメリカと言えども大混乱に陥ったであろう。日本軍が開発した風船爆弾がどのくらい威力があったのか今でも不明である。日本軍が、おそらく日本海軍が開発した風船爆弾はアメリカ本土の西海岸を直撃したかもしれない。そして西海岸で大規模な森林火災を惹起したかもしれない。どの程度風船爆弾が有効であったのか私は知らない。貧乏で科学技術に遅れた日本海軍が風船爆弾を開発した理由がやっと理解できた。すごい発想である。まさに日本海軍の発想の理由が理解できた。もし、風船爆弾がアメリカの西海岸を襲っ手有効であったら、アメリカは困惑しただろう。どの程度、日本海軍が開発した風船爆弾が有効かどうかは解らない。まさに風船爆弾は原爆をのぞくと、クラスター爆弾よりずっと効果がある兵器であるだろう。しかし、日本海軍が開発した風船爆弾が最強の兵器であることは、ほほえましいことには間違いない。
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