予備試験口述試験に向けた対策
①模試
(1)伊藤塾(必須)…過去問の再現集を入手できるほぼ唯一の手段である。口述再現を提出することに同意すれば、無料で受講できる!
(2)LEC(必須ではない)…場数が欲しかったので、自分はやったというだけ。
(3)ロースクールタイムズ…申し込んでいないが、後日Xに、想定問答集をダウンロードするためのLINEアカウントのQRコードが投稿されたので、その想定問答集は活用した。
②教材
〇口述再現集(伊藤塾から配布されるやつ)…同じ口述受験生の友達と、主査と学生の2役を交代しながら練習する。主査側が当該問題の予習を済ませて置く。
〇民事
(1)大島本(要件事実編。改訂前は「上巻」と呼ばれているもの)
→要件事実学習のメイン教材。これを何周も読み込んでいき、事実摘示などがすらすら言えるような状態にしておく。
(2)大島本(基礎編)
→要件事実の部分は、上記(1)と重複するので読まなくてOK。この本は、後ろのほうに「民事執行・保全」と「法曹倫理」が載っているので、その部分を読む。これらの部分のページ数は少ないが、口述でそれぞれ聞かれたとしても1問程度で、理由付けをくわしく答えさせられることも少ないので、この基礎編の該当ページと過去問で出た限度で記憶しておけば、執行保全と法曹倫理は大丈夫。
(3)アガルート民事実務の1問1答
…民事サブ教材。もっとも、1問1答というこの本の形式は口述の形式に近いので、相性が良い教材といえる。大島本で学んだ要件事実の知識をチェックするのに有用な教材である。おすすめ。
(4)紛争類型別の要件事実
…ロースクールでは教科書指定されるので持っている人はいる。ブロックダイアグラムという図が全ての要件事実について載っている点は良い。ただし、説明は圧倒的に大島本の方が丁寧で分かりやすいので、使わなくても良い。
(5)手持ちの民訴法の教科書
…自分はLQを持っていたので、LQ民訴を軽く一読して民事手続の部分のところを確認した。
(6)証拠・事実認定(←過去問学習)
…「○○という事実を認定するためにどのような証拠があればよいか」というような問題が出ることがあるが、これについては過去問が教材といえ、過去問で出ていたものを中心に抑えていくしかないように思われる。(例)預金通帳、領収書、契約書
〇刑事
(1)基本刑法Ⅰ・Ⅱ
…刑法はこの2冊で一択。ほぼすべてを完全に暗記することを目標に何周も読み込む。総論各論ともに、論点について判例・裁判例がどういう結論を出したのかと、どういう学説があるかを覚える。(特に総論では)学説も重要であるので覚えなければならない。
基本刑法の設例(「○○罪は成立するか。」という問い)に対しては全て答えられるような状態を目指す。
各論では、各犯罪の構成要件とその定義を暗記する。(なお、論点は、論文の勉強のときに論証集で覚えている部分も多いので、もともと総論については頭に入っている部分が多く、自然と各論を周回する回数の方が多くなるだろう)
(2)刑事実務基礎の定石(伊藤塾)
…これも読み込む。法曹倫理も載っており、これに載っている限度で勉強すれば十分。
(3)基本刑事訴訟法Ⅰ
…口述では細かい手続の条文なども聞かれたりするため、定石だけでは知識量が心もとない。そこで、手続に絞って書かれた本書も読み込んでおくことをおすすめする。
R5予備試験の論文のときには、実務科目の勉強をほとんどやっていなかったため、実務科目の判定もDという結果で、論文合格発表後口述までに間に合うか不安な中勉強していたが、上記のことをしっかりこなせていれば危なげなく合格できた。98%以上が受かる試験だから、大多数が取り組むような勉強をしていれば大丈夫で、そのような王道が大体上記の内容になっている。