インタビュー企画第三弾 保坂萌のいまここ。前編
今回は舞台写真、演出、そして様々なことに挑戦していく演劇界の革命児、保坂萌さんにインタビューさせていただきました!
保:保坂萌です。萌と書いて「めぐみ」と読みます。もともと美大で舞台衣装をやっていて、やっていく中で「これは自分たちでやった方が楽しいだろう」と。そこから作演出やっていて、先輩の進めで写真をはじめました。
カ:最初の写真は舞台でした?
保:最初はスポーツ写真でした。スポーツ写真、暑いんですよ。野外で。いよいよ限界を感じ、もういいかと。そこから舞台写真一本で。スタジオも持って。そこから舞台写真家兼、作家兼、演出家という肩書きでやってます。
カ:私も美大中退者なんでびっくりしました。
中:美大っ入るの大変なん?
保:まぁ金がかかるよね。
カ:入試は実技とデッサンと英語と国語ができればいける。
保:そんな感じで楽しく過ごさせてもらいましたけどね。
これまでの活動
カ:ツイッターなど拝見させてもらってます!
保:最近はもうホットサンドしか焼いてない笑
中:ひよこのホットサンド屋さん!
カ:そう!で、なんというか、いままでどんな活動してきたのかなーって。ムシラセとかなぞけいことかテイコク!ありますけど。
保:普通にムシラセは私が作演出をして、普通に芝居を作る団体。で、そこから派生して、我々演劇人って結構芝居を作るのって重労働じゃないですか。金もかかるし。好きでやってるからいいんですけど。っていう時に仲が良かった子が「稽古や本番がない時にも何かできないか」と。もともと二人の共通見解として「この戯曲読んだ事ないって言わない感じの俺らでありたい」っていうのがあり。
中:なんでも幅広く!
保:そう、なんでも幅広く!で、戯曲って一人で読むのつまらないから、いろんな人を呼んでいろんな人の視点を見るのが「なぞけいこ」です。謎に稽古するっていう笑。
中:私が一回遊びに行こうとしたやつは?
保:あれはムシラセじゃない?ギジレンの佐藤辰海演劇祭で優勝したやつ
カ:わーおめでとうございます!
保:テイコク!っていうのが、私ねーオンライン演劇を見れないのよ!どうしても!嫌いじゃないですよ!否定したいとかじゃなく、家で完全に一方通行でいつでも見れるってのを楽しめなくて!で、ぶっちゃけ役者さんも生活やばいじゃないですか。仕事ないし。じゃあゲームやろうって。ゆくゆくは配信する団体にしたいわけじゃなく、お客さんも一緒に遊べるような。参加型の国にしたくて。あ、私オンラインカルチャーセンターの館長になりたいんですよ!
中、カ:ぎゃははははは!
カ:めちゃくちゃいいですね!オンラインカルチャーセンターの館長!
保:館長になりたいんですよ。で、「twitch」っていうyoutubeよりゲームに特化してる方でやってて、投げ銭ももらえるようになったんですよ。ランクがすごいハードルが低いんだ笑。
中:私も配信に出ました笑
保:中佐も一回出したんですけどね笑。来いって言って笑。最近「演劇人がやるオンライン花やしき」ですって言ってる笑。
中:容赦なくコテンパンにされた!
保:ちゃんとお金が儲かる仕組みを考えたい。例えばもう少ししたら中佐のオンライン照明教室とかやればいいし。やっぱオンラインカルチャーセンターの館長になりたい!笑
カ:オンラインカルチャーセンターのワードがおもそろすぎる!伊豆あたりのよくわからない博物館っぽい!
保:それよりかは、町内会の張り紙だけで募集してるやつ!あれをやりたい!楽しんでもらえたらいいな!
忘れられないもの
保:去年「なるべく叶える」ってタイトルの個展やっていて、自分が撮りたいものじゃなくて、女優さんに「どういうものを撮りたいか」を応募方法でプレゼンしてもらって。「いままで私こうゆう人って思われてて、こうゆう事しかやれないって思われてるから、タバコ吸って撮りたい」みたいなのを!突貫でやるって決めて一ヶ月でとったんですよ。25作品。それはすごく、舞台写真家として不思議な体験でした。
カ:ほえー
保:自分は写真を撮る時「自分」を出さないだろうって思ってたんです。意外と女優フィルターを通して「彼女をどうしたいか」。ある種演出家目線で、25人。全部面白かったです。
中:全員違くて面白かったですよねー
保:ファンの方とか意外だと思っても受け入れられるみたいな。ギャラを出したかったから、すげえいい紙に焼いて完全受注販売したらすごく売れて。面白いなこれって思いましたね。私が基本的に撮ったことある人で、かつグッときた人って募集したらめっちゃ応募が来たんですよ笑。その中で一番最初に撮ったのが柿喰う客の永田紗茅ちゃんで。
保:彼女はすごく明るい役ばっかやってて、そうじゃないのが一生こないんじゃないかって。こうやってタバコを吸う写真ファンの人も意外だって。だからすごくデカく焼きました。
カ:(実際見せてもらって)うわ!すごい立派!綺麗だな!
保:こんな怨念がこもった作品です!
舞台写真家ってどういう仕事?
保:私は写真って誰でも取れると思ってて。iPhoneでも撮れるし。私は演出も自分でやるからっていうのもあるけど、演出家がこの空間をどういう風に魅せたいか、演出家が写真を撮るならどういう風に撮るかっていうのを考えながら撮ってます。
カ:完全に想像しながらやってる?
保:そうですねー。誰でも撮れるから、写真屋さんじゃなくいられるのはどういう違いなのかなーと思いながらやってます。あとは、「こういう芝居だよねー」ってわかる写真じゃないといけないと思ってやってます
カ:こだわってることあります?
保:んーお母さんみたいな写真にならないこと!
中:運動会で子供の写真を撮るみたいな?
保:お母さんが下手ってわけじゃなくて、保護者の写真にならないことですね。運動会って自分の子供の写真ばっか撮るけど、私は運動会がどういうものだったかを一枚の写真でわかるようにしなきゃいけないなと
中:役と役の関係性がわかりやすかったりするんですよね。保坂さんの写真は。あと明かり綺麗!
保:照明家さんがいい明かり作ってくれないと撮れないからね!
前編はここまで!
よければサポートもお願いします!
保坂萌(ほさかめぐみ)
舞台写真家・演出家・劇作家
成安造形大学ファッションデザインコースにて舞台衣装を学び
卒業後スポーツカメラマンを経て舞台写真の道へ。
演劇活動も並行して行い、2008年演劇プロデュースユニットムシラセ立ち上げ。
戯曲をいろんなひとと読む団体『なぞけいこ』・演劇人とゲームをする団体『テイコク!』など様々に活動中。ツイッター:@mushirase
聞き手:中佐真梨香(空間企画)ツイッター:@4no5noiuna
インタビュー&ライティング:栗原カオス ツイッター:@iuuu_k
produce by 空間企画 ツイッター:@kuukankikaku
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?