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サラリーマンには必須「ボス・マネジメント」

親は選べない、と言いますが、上司も選べない場合がほとんどです。
どんな上司につくかでパフォーマンスが変わってしまうぐらいの影響があります。
と思えば、どんな上司でもパフォーマンスが高いままの人もいます。
最近改めてそれを実感することがあったのでメモ。


1、議長が変わったら議論の質が変わりました。

今、ある組織の改善・改革を担当しています。
その一環として、ある委員会の議長(役員クラス)を変更しました。

これまでは、時間も回数も多い割に有効な議論ができていないのではないか、発表者に求められる資料も膨大であり、現場の負担が通常業務の妨げになっているのではないか、といった課題があったことが理由です。

議長が変わったことで、資料の削減が指示され、重箱の隅を突くような議論から、要点をついた議論へと様変わりしました。

こちらの狙い通りです。


2、議長が変わったら発表スタイルも変える?

この委員会には数ヶ月同席していますが、私が最も興味深く、学びとなったのは、議長のことではなく、発表する部長クラスの発表スタイルの変化です。

前任の議長の時には、

☑️ A部長はとにかく資料が多く、説明も全てしようとするタイプでした。
☑️ B部長も資料は多いのですが、説明はうまく端折りながら要点を説明するタイプでした。

議長が細かいところに突っ込むのでかかる時間は同じようなものでしたが、A部長の案件よりB部長の案件の方が1度で結論が出る率は高かったです。

議長が変わって、

☑️ A部長は資料こそ注意されたので量が減りましたが、あいかわず全てを説明しようとします。
☑️ B部長は資料は大幅に少なくなり、資料も本編と参考資料との2部構成にし、説明は本編しかしません。参考資料は質疑応答で必要があれば使います。

つまり、B部長は発表スタイルを大きく変えたのです。

もちろん議長に合わせて、です。


3、では、上司が変わったら、仕事のスタイルを変える?

皆さんはB部長が当たり前のことをしたまでで、A部長が残念、と思うかもしれません。

では、これを、上司が変わったら、と考えてみたらいかがでしょうか?

部下であるあなたは、仕事のスタイルを上司に合わせてガラッと変えるでしょうか?


4、「ボス・マネジメント」とは?

ボス=上司、に変わってもらう、というのが「ボス・マネジメント」ではありません。自分に合わせて上司が変わってくれたら、そりゃいいですけどね。無理です。

じゃぁ、なんだ、ということですが、上司のタイプを把握、分析して、それに合わせて自分の仕事を組み立てる、ということです。

いろんなところで言われていますが、「周りは変えられない。変えられるのは自分だけ」ということです。


5、まず大事なのは「自分を知る」こと。

もちろん、闇雲に何でもかんでも上司に合わせると疲れてしまいます。

だからまずは、自分を知ることです。

え、上司を知ることじゃないの?、と思われるかも知れませんが、自分です。

☑️ 自分の強み・弱み
☑️ 社内リソースへのアクセス力(どこの部署の知り合いが多い、など)
☑️ 自分が重視するもの
☑️ 自分の仕事のスタイル
☑️ 自分のコミュニケーションパターン

などを把握することです。

なぜ?と思うかも知れませんが、己を知った上で、上司のタイプを知れば、

☑️ 自分と上司とで見解が分かれそうなポイント
☑️ 自分の足りない部分のうち、上司の力を借りる方が良さそうなことは何か
☑️ 自分と似ているので、特段意識は不要なこと

といったことが分かります。

意外と自分のことが分かっていなくて、上司とで合わないなぁ、という場合、自分が思っているポイントと違うところで擦りあってない、ということがあるものです。つまり、気をつけるべきポイントがズレている、ということです。

ズレてるといくら気をつけても効果ない、ですよね?


6、で、どうするの?

とはいえ眺めているだけで分かることは少ないので、最初のうちはどんどん攻めましょう。攻めるというのは、頻繁に質問や相談をすることです。

そうすると、

☑️ 何を重視するタイプなのか
☑️ 判断の材料としてなにを用意して欲しいタイプなのか
☑️ 議論を好むのか・結論を好むのか
☑️ 上を見るタイプなのか、育成に熱心なタイプなのか

等が分かってきます。

そういったことは早く知りたいですよね?

その上で、それに合わせて、仕事を進めれば良いのです。


7、まとめ

上司を「マネジメント」しようという発想はあまりないでしょう。

でも、仕事をする上で、上司も大切なリソースの一つです。

上司は部下にとって、他部門と協力したり、予算を確保したり、経営からの重要な情報を入手したり、というようなことで役に立ちます。

でも、あなたのニーズに合わせて言わなくても動いてくれる上司はなかなかいません。そもそも期待するのは非現実的でしょう。

ですから、「ボス・マネジメント」です。

上司が動いてくれるよう、みずから、つまり部下側から動くのです。

「なんだよ、今度の上司はヨゥ。」なんて言っていてもなにも生み出しません。

トコトン使っちゃいましょう!

実は上司もそれを望んでますよ。だって、チームとして生産性が上がれば、彼の手柄でもあるわけですから。



最後までお読みいただきありがとうございました。

少しでもお役に立つことがあれば嬉しいです。


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