見出し画像

厚グリ(当社比)

こんにちは、3回生の馬越です。最近めっきり秋めいてきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

私はこの京都にいる間、秋に達成しようとしていることがあります。それは、「渡月橋から紅チャレンジ」です。別に有名なチャレンジでもなんでもなくて私が勝手に設定しただけなのですが、内容はただ「紅葉の綺麗な時期に渡月橋を見る」だけです。

事の発端は7年前に遡ります。当時中学2年生だった私は、修学旅行で京都を訪れました。丁度その年の劇場版名探偵コナン『から紅の恋歌』は京都が舞台であり、主題歌である倉木麻衣さんの『渡月橋~君 想ふ~』にも、京都の風景が歌われています。『♪か〜ら〜く〜れな〜いにそ〜ま〜る渡月橋〜』のフレーズをご存知の方も多いと思います。しかし、「そんな年に京都に行けるなんて!」と胸を躍らせ、渡月橋を訪れた私の目に映ったのは、から紅に染まってない渡月橋でした。修学旅行は11月で時季的にも期待していたばっかりに、あの時の寂寥感たるや……。
(※注 渡月橋は、別にから紅に染まっていなくとも画像のように綺麗であるが、当時は雨も降っており、また画像のような緑いっぱいの季節でもなく、何とも物悲しい風景であった。なお、画像は拾い画であり、私には綺麗な渡月橋の記憶はない。)

そんな私も、4年半の歳月を経て京都に在住することが叶いました。しかしながら、京都生活3年目、未だにこのチャレンジは成功していません。観光地って現地民ほど行くの億劫になるんですよねぇ。これはもう覚悟決めないと永遠に行けない気がしています。そんな中今年は、私の重い腰を少しだけ上げてくれる出来事がありました。それは、劇場版名探偵コナン『100万ドルの五稜星』が公開されたことです。前述の映画では、服部平次と遠山和葉という2人のキャラクターに焦点が当たっていましたが、今年の映画もそうだったんですねぇこれが。「平和(へいかず)イヤー」再来と言ってもいいでしょう。ならば今年行くしかないだろう、というわけです。紅葉の時期をしっかりとチェックし、億劫な気持ちをコナン愛で捩じ伏せて、何とか今年こそ「から紅に染まる渡月橋」を目に焼き付けられればいいなと思います。


関係ない前置きが長くなってしまいましたが、先月もらったお題「後期のテニスの目標」についての話をしようと思います。

テニスを始めた高校生の頃から現在に至るまで私を悩ませ続ける課題として、「決定力が低い」というものがあります。元々守備型のテニスをしており積極的に攻めていくタイプではないのですが、粘った末にいざチャンスがやってきても、それを仕留めきれずに苦しい展開になることが多いです。攻めのテニスに転向しようというつもりではないのですが、やはり自分で決め切る力の必要性、守るだけのテニスの限界を感じます。そしてこの思いは、偉大な先輩が引退され、自身の番手も上がり、これからもっと強い相手と戦わなければならなくなる現状でより強くなりました。

自身の決定力が低い原因はずっと前から分かっていて、主に①球が遅い②タイミングが遅い③回転量が少ない、ことだと考えています。球が遅ければ当然追い付かれる、タイミングが遅ければ相手に準備の時間を与えるので追い付かれる、回転量が少なければバウンドに伸びがないので追い付かれる、という具合です。そしてそれぞれの原因にもまた、そうなってしまう原因があります。①②については、打点が低いことが原因です。一度球を落としてから掬い上げるようなスイングで山なりの軌道を描くボールを打つので、前方へのベクトルが弱く、スピードが出づらいです。また、球を落とす分タイミングも遅くなります。③については後から分かったことなのですが、グリップが薄すぎることが原因でした。とにかく、自身の課題の原因のほとんどが打点の低さであることはわかっていたため、それを改善しようと試行錯誤してきました。しかし、高い打点で打とうとしてもどうしても上手く打てませんでした。よく、「打つ方向に面を向けろ」と言いますが、打点を高くしようとすると面の向きがおかしくなってしまうのです。ずっと悩み続け、ある日ある先輩にどうすれば打点が高くなるのかを訊きました。すると、「打点を高くするっていう意識じゃなくて、ラケットを立てて打てば自然と打点は高くなる」とのことでした。なるほど納得と思い次の練習でそれを試みても、やはり面の向きが合わないのです。その時私は今更ながら気付きました。「ラケット立てた時に面の向きが丁度良くなる角度でラケット握ればいいんじゃね」と。そしてまた別の日に女子部の人達とグリップの話になり、自分のグリップが薄いのだということにも気付きました。しかし当時はリーグに向けて練習しなければならない時期で、新しいグリップを試すような時間はありませんでした。そしてリーグを乗り越えた今、私の厚グリへの挑戦が始まりました。

結論から言うと、厚グリにした結果課題解決への道が開けました。打点は確実に上がりましたし、球も速くなった気がします。打点を高くしようとして始めた試みでしたが、スピンもかかりやすくなるという思わぬ恩恵もありました。私は知らなかったのですが、グリップ厚い方が回転掛かるんですね。皆何でそんなに回転掛かってるのか不思議でしょうがなかったのですが、私のグリップが薄すぎるだけでした。そしてスピンがかかりやすくなったことで球の伸びとロブの収まりが良くなり、あと何故か当たり損ないが減ったことにより、守備力向上にも繋がりました。これは本当に嬉しいことです。

これらの事を踏まえて、「後期の」というニュアンスからは少しずれてしまうかもしれないのですが、私の現在のテニスの目標は、「厚グリをモノにする」ということです。
グリップを変えてから約3週間が経ち、試合ができる程度には慣れてきました。(これは、ボールがネット前に突き刺さる珍プレーを繰り出していたにも関わらずラリー練に付き合ってくれた女子部のみんなのおかげです。ありがとう。)しかしまだ、グリップを変えたことによって生じたズレが完全には修正されていません。具体的には、自身のイメージと実際の球の軌道やコースのズレ、打つ時の自身とボールの距離感のズレです。「厚グリをモノにする」とは、これらのズレを修正することです。特にボールとの距離感を掴むことは元々苦手ということもあり、より一層意識して練習していこうと思っています。薄グリの良いところでもあり悪いところは、ボールに対してどう入っても打ててしまうことでした。そのせいか、ボールに対していつも同じように入るという意識が薄く、距離感を掴むことが苦手となってしまいました。グリップを厚くすると、正しい位置に入らないと打てないですね。しっかり脚動かしていきます。

自身の成長を実感することや、将来の展望が見えるということは、非常に喜ばしいことです。私は今テニスがとても楽しいです。次回担当の人にも「今楽しいこと」を訊いてみたいと思います。最近就活のために自分について考えることがちょくちょくありますが、どうやら私は「楽しさ」を主軸として生きている人間のようです。皆さんが何に楽しみを覚えるのか、教えてください。

それでは今回はこの辺で。お読みくださりありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?