ふれる博物館に行ってきました!②
今日はふれる博物館の展示紹介の第二弾です!
ケチャップやマヨネーズ、はちみつなど粘度が中々ある液体が入っている容器の底を下に置くと、下に溜まって使うとき出るのが遅くてイライラするあなたへ。朗報です!かくいう私も散々悩まされ、如何に早く出せる方法はないかいろいろ試してみた結果、「振る」と一番早く出ます!材料工学専攻の友達から「ボンドとか早く出したいときは振るんだよ」と教えてもらったのを基に試してみたのですが、ケチャップが鼻血かって思うくらいブシャーっと出ます!是非お試しあれ!
☆3D最後の晩餐
最初に紹介するのはレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作の一つ、最後の晩餐をセメントで作った立体的モデルです!入り口にドーンと置かれていました!13人の使徒が一つ一つ精巧に彫られて、最後の晩餐の大きな特徴でもある背後の奥行までしっかり再現されていました。ただ、見える人は絵だけを見てこの絵は立体的な部屋の中に人が並んでいると想像できるのですが、目の見えない人はそれが分かりにくいため、イメージを持たせるために実際に立体的な部屋をミニチュアで再現して、この絵はこういう細長い部屋の中にいると伝えていました。気が付かなかったのですが、使徒たちの後ろには5枚のタペストリーが並んでいて、想像以上に奥行きのある部屋だったんですね。びっくり。
☆重要な人物「裏切り者のユダ」
最後の晩餐はキリスト教における重要な要素が散りばめられて描かれて、さらに分析するとそこからたくさんの物語が隠されています。その中でこれなしでは語れない!と言われるほど重要な要素、ズバリ裏切り者のユダです!「銀貨30枚が入った革袋を賄賂としてもらってイエスを裏切る」という展開に導かれるのですが、その重要アイテム・実物の革袋が用意されていました!もちろん像の方にもユダの右手に革袋が握られるように彫られていましたが、説明のために用意されていました。ほかにも、絵で見ると自然に見えますが、実際にはすごく細長い部屋で、前を向いて食事をしているという変な構図であることなども教えていただけました。点字や視覚障害者の使用機器を中心にお話を聞けるのかなと思いきや、本格的な芸術についてのお話をされて、ある意味驚きました(笑)。しかし、最後の晩餐って超有名な絵なので何気なく「知っている」程度で意外と見落としているものが多いことを思い知らされました。五感のうち、視覚情報が83%を占めていると言われていますが視覚があまり優れない場合、情報量の半数以上を失うということになります。そこで、残りの17%をフル活用しようと工夫したからこそ、思わぬ発見があるのかもしれません。
☆盲目の考古学者
この話をお聞きして、20世紀後期の進化生物学の第一者であり、盲目の考古学者でも知られているヒッラート・ヴァ―メイ氏を思い浮かびました。ヴァ―メイ氏は3歳で視覚を失い、完全盲者になりましたが、見えないが故に化石を視覚ではなく、触角を頼りにして分析した結果、他の学者らが見落としていたヒントを発見し、新説を打ち立てました
この方だけではなく、視覚障害者の方が遺跡に関する新たな発見をした日本人も何人かいます。残存感覚でもある17%の感覚に集中するのって本当にすごいですね…。
先ほどの最後の晩餐の絵画も視覚情報を頼りすぎると、思わぬ見落としがあったために知らなかったことがたくさんありました。私も目をつぶって挑戦しましたが、冷たくてなにか凸凹しているなーってくらいしか分かりませんでした…。皆様も是非83%の情報をシャットアウトした状態の経験をしてみてはいかがでしょうか?見えないからこそ来る恐怖感もあるので、本当に難しいです!
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