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[日記]洗濯物の山を見つめて
キャリーケースをガバッと開いて、洗濯物を全部引っ張り出した。
なんだかどことなく砂っぽい気がする。
あの場所で感じた、さらさらとした粒子が居座っている手触りだった。
あの乾いた大地をバスに乗せられひた走っていたわけだから中に砂が入り込むのも仕方がないのだろう。
1度では洗濯機に収まらない程の衣類だった。
時間の体感としてあっという間だったけれど、着回しつつも毎日身につけていた衣類という物質量で見ると、なかなかに長い時間だったのだ。
日本では見たことの無いナッツ類や、甘い菓子、違う文化の景色。
飛行機で出会った、女の人と英語でおしゃべりした。
同じツアー旅行で来ていた、旅慣れた人たちの話。
そんなありふれた旅の話だけれど。
お土産のお菓子を振る舞うように、旅先の思い出をポツポツと記していこうと思う。
世の中にありふれたものでも、私にはとても眩しく、目新しく、得がたい経験だったのである。