知らないと損する『かぜ薬や鎮痛剤』の飲み合わせ
コロナウイルスに感染した方が解熱鎮痛剤を使って熱を下げて検疫を通過したことが話題になっていますが、かぜ薬にも配合されている解熱鎮痛剤と食べ物や飲み物は組み合わせによっては効きすぎたり、効くのが遅くなったりすることはご存じですか?
今回は風邪薬や解熱鎮痛剤の効き目に影響を与える食べ物をご紹介します!
【かぜ薬や解熱鎮痛剤に影響を与える食べ物&飲み物】
『キャベツ』
キャベツと関わりがあるのが「アセトアミノフェン」という鎮痛剤で、世の中にある風邪薬の1/2~1/3は使われているのでは!?という位ポピュラーな鎮痛成分です。
子供のかぜ薬や鎮痛剤はほとんどこれです。(※市販のイブプロフェンやアスピリンは15歳以上です。)
インフルエンザの時でも安心して使える鎮痛剤で妊婦さんも使える成分なので病院で処方(カロナール等)される事も多いです。
そのアセトアミノフェンは、キャベツや芽キャベツと一緒に摂取すると、アセトアミノフェンの排泄が早くなる為、効きにくくなる事があります。
発熱時や喉の痛みでアセトアミノフェンを使用する時はキャベツや芽キャベツを控えましょう。
『甘い食べ物』
甘い食べ物!?とおもった方も多いのではないでしょうか?だって風邪の時に限ってお母さんは、甘い物なら食べられるかと思って買ってくれたりしましたもん(笑)
アセトアミノフェンと糖分のあるお菓子を一緒に摂取すると、お菓子に含まれる炭水化物が薬と吸着してしまい、体内への吸収が悪くなるという事がありますので、アセトアミノフェン服用時は甘い食べ物は控えましょう。
『ハム等の燻製食品』
l ハム
l ベーコン
l ビーフジャーキー
l サラミ
l スモークチーズ
等の燻製食品と解熱鎮痛剤に含まれるアセトアミノフェンを一緒に摂取すると、アセトアミノフェンを無毒化する酵素が増えて、排泄が早くなり、効き目が悪くなります。
『ニンニク・唐辛子』
解熱鎮痛剤の成分で人気のイブプロフェンは、抗炎症作用があり、喉の痛みや関節痛などにもとても効果的で、大人のかぜ薬の半分位に使用されています。
イブプロフェンは胃を荒らしやすい傾向がありますので鎮痛剤は各社、一緒に制酸成分を配合する事も増えていますが、かぜ薬は、あまり制酸成分が入っている製品はありません。
イブプロフェンを配合したかぜ薬を使用する時は胃に刺激を与えるニンニクや唐辛子は控えないと、相乗効果で大変胃が荒れやすくなるのでご注意下さい。
『アルコール』
お薬屋さんからしてみれば、まさかかぜ薬と一緒に飲まないだろう・・・と思って指導しそびれる物質の一つ^^;
それが結構いらっしゃるんですよね;
アルコールと解熱鎮痛剤は、胃を荒らすほかにも肝臓の動きを鈍くする為、薬を無毒にする為に分泌されるチトクロームP450を十分に分泌する事ができなくなり、薬が効きすぎる事があります。
更に、アルコールを普段からたくさん飲む方は、肝臓の代謝酵素CYP2E1の誘導が高まる為、肝毒性を持つアセトアミノフェン代謝物のN-アセチル‐p-ベンゾキノンイミンの産生が促進されます。
簡単に言うと、肝不全を起こす事がある為注意してね!ということです。
薬とアルコールは良いわけがありませんが、かぜ薬や鎮痛剤を飲む時はアルコール控えましょう。
『炭酸飲料』
コーラなどの炭酸飲料のほとんどはpHが2.5~4.2の間にある酸性の飲み物です。こういった飲み物とアスピリン(バ●ァリン)等の胃がアルカリ性の時に吸収が良くなる薬を一緒に飲むと効き目が遅くなります。
薬は炭酸飲料で飲まないようにしましょう。
『カフェイン』
コーヒーやお茶等に含まれるカフェインは胃酸分泌を促進するので、胃を荒らしやすくなります。
さて、今回は『かぜ薬や鎮痛剤の飲み合わせ』についてお話しました。
その他にも、かぜ薬や市販の薬は持病のある方は特に気を付けなければいけない成分がたくさんあります。
一部の緑内障の方が失明したり、前立腺に問題がある方が使用すると尿閉を起こしたりすることも・・・。
薬を購入する時は、薬剤師や登録販売者に気軽に相談してくださいね♪
インフルエンザの時でも使える鎮痛剤。常備薬に↓15歳以上