【洋服屋の自分史④】たかが洋服であっても、その人にとってはかけがえのないものがある。バッグ編
このシリーズ長年愛用している洋服達を紹介していますが、今回は昨年購入したばかりのバッグのお話。
昨年某セレクトショップで買った新参者です。
実物はこれ⬇
レッドブラウンの二つ折りのクラッチバッグです。
常日頃、一般の人には、ファッションの基礎としてベーシックカラーの洋服や服飾品をオススメしているので、「お前違うじゃないか?」とご指摘を受けてしまいそうですが、一応専門家なので色々とチャレンジします。
そもそも私は、洋服のポケットに財布やカギなどを入れて歩くことが嫌いな性分で、なにかしらそれらを入れるものが必要です。
よって、外出する時は、トートかクラッチバッグを持つことが多く、常日頃長年ともにする価値があるものを物色していた際、出会ったものが今回のバッグです。
このクラッチバッグは、バングラデシュ製のオールハンドメイド。内張りもコットンで、ジップ等の作りも悪くありません。特長は、なんと言っても色。やや厚手のカーフで「なめし」が丁寧なのでしょう。とても発色がよく華やかです。
余談ですが、革製品は「なめし」が命です。「なめし」とは、動物の“皮”から汚れなどを落とし“革”にする作業のこと。その技術をもつ業者をタンナーと呼び、フランスやイタリアを含め歴史ある著名なタンナーが存在します。フランスのデュプイなどみなさん耳にしたことがあるかもしれません。
今回のバッグはバングラデシュの健全な労働環境を維持しているトップタンナーの革を仕様していると聞き、購入しました。バングラデシュは革産業が盛んですが、数年前までは、労働環境が問題となっており、多くのブランドの下請けにおいて改善が課題となっていた経緯もあります。
さて、このクラッチバッグを購入してから、私にとって使い勝手がよかったようで登場回数はかなり多め。バッグパックやウエストバッグなどのスポーティなものになると子どもぽくなってしまうので、あまり好きではありません。その点、このバッグは年齢にふさわしい雰囲気を自然につくってくれます。街中で歩くにはちょうど良いファッションアイテムだと実感しています。
コーディネートについては、色がかなり赤ぽいので、正直洋服とのバランスが難しいですが、それも楽しみのひとつ。これから夏になって着こなしが単調になりがちなので、より重宝すると思います。
長い付き合いになりそうです。これからもどうぞよろしく。
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