[一語一会 #21] 文化勲章
洋書を読んでいて,知らない人物が出てきたときに調べていると,よく勲章を受けている人がいる.それは,調べているのが,大体は,ノーベル賞を受けているような偉人と呼ばれる人が中心だからということもあるのだろう.
日本で言えば,個人的に記憶に残っているのが,紫綬褒章と本題の文化勲章だ.紫綬褒章が印象に残っているのは毎年発表されることと,名称に紫がついていること,というしょうもない理由からだ.文化勲章については,こちらも毎年発表されるし,ノーベル賞受賞者の多くがこちらも受けていることが理由だと思う.また最近,野球の長嶋さんや,山崎正和さんが受賞されたことも記憶に新しい.
私は自信が全くないが,何かを目指しておくことはおそらく自分を引き上げてくれると思うので,将来的には勲章をいただけるような業績をもてるよう,精進していきたいと思っているところだ.願わくば文化勲章のようなあまり受賞者が多くない,栄誉あるものをいただけるようになりたいものだが,まずはもう少し位の低いものを射程として頑張ってみたいと思う.
未来のことを言うと鬼に笑われるのだが,個人的には受賞するという段になって,実際に受けるか否かという問題は別問題として考えたいと現段階では思っている.
例えば,観点としては,流れるままに名誉を受けてしまうことは,うがった見方をすればその時々の国家権力に従属していることになるわけで,(私に限ってそんなことはないと思うのだが,)ポピュリスト的な物語に巻き込まれる可能性もあるだろう.また,もっと自己に寄せるなら,そもそも自分の感覚としてその勲章に値するだけのことをしたのかどうかという他己評価と自己評価の一致性の問題も出てくる.
まぁ,タヌキの皮算用は置いておいて,現実的にどうやったら受賞できるのか,ということを考えてみよう.
運.
これに尽きる.
ただ,某有名大学に現役で入れてしまうような努力に関する才能をもって生み落としていただいているということを考えると,スタート地点にたてないということはないはずだ.この点での運は持ち合わせている.
しかも運というものは,引き寄せられるものだ.ヒューリスティックになってしまうが,己の信念を貫き,努力を絶やさない人が報われることは,そうでない人よりも確率が高くなるように思われる.これはかの大谷翔平選手の曼陀羅チャートを見て得られた学びでもある.
努力は必ず報われるのではなく,その時ごとに報われる確率が変化するなかで,努力の程度に応じて,その他の周りの環境と共鳴し,最大化される(結果,成功する)というポイントが局所的に発現するのである.
この点で,お金儲けになることも,文化勲章のように栄誉が得られることも,極限すれば運ゲーなのだ.
だからこそ,賢く努力し,自分の信念を固め,果敢に立ち向かうこと,そのための環境を自分でつかみ取れるようにすること,その一つ一つを重ねて,近づいていきたいものだと思う.
運を最大化し,文化勲章をもぎとる.それだけだ.
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