
SCPー00000008ーJP 八仔
アイテム番号: SCP-00000008-JP
オブジェクトクラス:Euclid
特別収容プロトコル:
SCPー00000008ーJPは特定の形状を持たない思念体です。(以下、k8と表記) k8は現在収容されていません。以下のk8ガイドラインに従い被害を防止してください。k8と対峙した者をk8-01とします。
・k8-01がk8の存在を貴方に伝えてきた場合、存在について肯定的な返答をしてください。k8とのエピソードに対しても同様に、肯定的な返答をしてください(例:良い思い出になりましたね、素敵な体験でしたね、等) k8-01の所在地、話を聞いた時刻、あなたとの関係性を速やかにクラスB以上の職員に報告してください。
・財団職員がk8-01となった際も同様に、速やかにクラスB以上の職員に報告してください。
・k8-01が8日以上連続してk8について思索していた場合、その場で速やかに記憶処理を行ない、上記と同様の報告対応をしてください。
・クラスB以上の職員はマニュアルk8に従い、該当エリアの記憶処理対応をしてください。[マニュアルk8は閲覧制限があるファイルです。クラスB以上の閲覧権限保有者は右記のリンクーーーーを参照してください]
説明:
k8は以下の特徴をもつアイテムです。
・数字の「8」に起因する名称、或いは存在として現れます。(例:固有名詞に八を意味する文字がある、8番目、8人目、8回目、8列目、8枚目、時刻の8時、8個目 等 8に起因する要素、現象、物体)
・記憶処理が完全でないk8-01は発症期、依存期、喪失期のプロセスを経る。喪失期の終了時、軽度の場合は喪失感を覚え、重度の場合は自殺その他異常行動を起こす事が確認されています。
・発症期:k8を認識し、k8の情報が増える程プロセスが進行していきます。
・依存期:k8に対し好意その他ポジティブな思考を強く持つようになります。そして、『8』の数字そのものや、8を意味する言葉、名称、現象についてもポジティブな認識になる事が増えます。
・喪失期:k8が様々な形で、k8-01の前から消滅します。或いは、k8が要因で大きな失敗や予想外の事態に陥ります。依存度が高い程、喪失後のk8-01の行動が危険になる事が多いです。喪失期の行動はk8の異常性ではなく、k8-01自身が強い喪失感を受けた際にどう行動するかで決定します。その為、k8の収容よりも、k8-01への対処を優先してください。
・k8は様々な形で出現しますが、容姿について以下の共通点があります。
①物体であれば、購入日、入手経路、保管場所、正式な型番等の記憶が曖昧なまま使用、所持している。
②人物の場合、顔や身体的特徴、プロフィールに関する情報の一部が思い出せない。
③細部まで思い出せない、或いはよく認識していないのに関わらず、k8に対してk8-01は強くポジティブな感想を持つ。k8の存在を否定する者へ攻撃的になる。
・k8は強いストレスを持った者に現れやすい、という説がありますが、立証できていません。k8の存在を誰かから伝えられ、その後発症期に至るケースは確認されています。記憶処理を優先するのはその為です。
補遺:①発見経緯
k8は200X年ーー県ーー市ーーーー中学校で発生した、複数名の生徒が自殺した事件にて発見されました。事件があった学校だけでなく、その地域の者も多くが、ーーーという生徒の失踪について言及しましたが、その名前の生徒は在籍していませんでした。財団が調査した所、該当中学校を中心にヒューム直の異常が検出された為SCPオブジェクトに分類されました。当初は人型のオブジェクトかと予想されていましたが、物資、現象等種類を問わない事が明らかになりました。
[該当エリアに行われた処理についての資料は閲覧権限を要します]
補遺:②出現状態事例
k8の出現は断定が難しいものを含めると多岐に渡ります。確認されている物の中から出現率が高いと思われるものを抜粋します。
①人型
喪失期のリスクが一番大きいとされています。事件事例では、子供のいない夫婦が自分等の子供と認識していた、いじめたクラスメイトとして認識していた、不登校児童として認識していた、恋人として認識していた、友人として認識していた、近所の子供とし認識していた、面倒を見てくれる親戚として認識していた、育ての親として認識していた、等です。
②物体型
中程度のリスクです。身の回りの物が無くなる現象は異常性か否かの判断が難しく、事例は多岐にわたります。ペン、CD、メモ帳、ノート、ライター、カバン、靴、化粧品等です。
③その他現象や作品等
リスクは低いですが、異常性の発見が難しく特定は困難です。スクラッチ等のギャンブルで8という数字への執着、座席で8列目に座ることに対する安心感、小説やアニメ等の創作物のタイトルに8という数字があると惹かれる、居住する建物の名称や階層に8の意味合いを求める、利益や達成率等の8割という数字に執着する、8回同じ行動をすることに意味を感じる、箇条書きの際に項目を8個にすることに意味を感じる、8という名前を付けたがる、等です。
③は喪失するという事が少ないので喪失期の危険行動も少ないです。しかし依存した状態で大きな失敗、予想外の事態が発生した時は通常時よりも大きな喪失感が発生する事、微弱なヒューム値の変化が不特定多数のエリアで見られることから、これらもk8による異常性と分類されています。
補遺:②ー①
k8−01(M県中学生)出現事例①の資料を添付します。
以上