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第27話【慣性力】は役立たない!
理科メンとは?
失恋した和塚さちには、なぜか[科学現象]が見えるようになった。自由落下、摩擦、恒常性、消化……。彼らは皆イケメンだが、単なる現象だから、事態を説明するだけ。24時間さまざまな[科学現象]にまとわりつかれ、さちは幸せになれるのか…!? 前代未聞の[科学現象]擬人化マンガ。
【理科メン第27話アフタートーク】
さち「はぁ…それにしてもあんた、見事な役立たずぶりだったわね」
慣性力「ふふふ…しかし慣性力は、皆さんの日常とともにあるんですよ」
さち「そうなの?」
慣性力「電車が発車するときや停車するとき、転びそうになりますよね?この時に働く見えない力こそが、慣性力なんですよ」
さち「えー!あれって科学現象なの!?」」
慣性力「そう。進行方向と逆向きに感じる、あの力です。あれは重力や接触力による影響ではない、単なる見かけの力なんですよ」
さち「すごっ!・・・って、あれ・・・?見かけ・・・?」
慣性力「電車に乗っている人にしか観測することのできない力であることから、そう呼ばれています。電車に乗っていない人には、わかりませんからね」
さち「な、なるほど…!」
慣性力「おわかりいただけました?わたしの力」
さち「そうね、『見かけの』っていうのが、非常にぴったりな力だわ…」