
2025年医師国家試験(A-Cブロック)
自分に関わる分野や自分が普段診療している疾患の勉強もかねて国家試験を解いてみて、その解説を作っていこうという完全に自己満足のnoteになっています。興味がある方のみ最後までご覧ください。
Aブロック

「a」かな?肩関節周囲炎はいわゆる「五十肩」のことでパソコンで長時間の作業をする人になりやすいとは言えない。肘部管症候群、変形性頚椎症も異なるし、頚椎後縦靭帯骨化症はパソコンで作業をするからなりやすいものでもない。

これは悩ましいがおそらく「d」。後方に脱臼した例は見たことがないくらい頻度が低い。10%くらいだったかな。数年前「肩が後方に脱臼しています」とcall来たけど普通に前方だったので。若年者は再脱臼しやすいし自己整復できてしまう人も多い。肩関節は外転位で脱臼しやすい。

こちら(厚生労働省のHP)を参照されたい。肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチン。今後は新型コロナウイルスワクチンも選択肢に追加されるのでは?それにしてもワクチン9回接種とかどうなんだろうね。反ワクチン派ではないけれど…さすがに多いのでは?笑

無難に「d」かな。bを選んでも結局再検査してください、と言われるだけだろうし…。

皮膚科はひとまず「e」。アトピー性皮膚炎の問題。

AMI疑いで「d」。すぐに搬送の準備をしましょう。これで「a」を選んだら禁忌だと思われる。冠動脈CTやったところで時間が無駄だし、MRIももっと無駄。僻地にはMRIがそもそもないし笑

「左母指を他の4指で握り込み、手関節を尺屈させると疼痛が誘発される」というのはEichhoff testのこと。解答をみると「フィンケルシュタインテスト」と記載があるものをみるが厳密には設問のテストは「Eichhoff test」のこと。フィンケルシュタインは手関節を固定して行うもの。これまでの上司のカルテをみても「フィンケルシュタイン」って書いてあるし厳密には理解していないのだろう笑

「化膿性股関節炎」の良問。疑った時点で即「切開排膿」が必要となる。半分くらいは化膿性でないこともある。金曜日の夕方まで我慢して小児科を受診するのは本当にやめてください。

骨腫瘍を疑って「a」。切開排膿するには炎症所見に乏しいし、アスピリンは姑息的すぎる。d,eも意味が分からない選択肢。おそらくbは禁忌となる可能性もある。無計画に切開すると腫瘍細胞をばらまいてくる可能性が高いため。

眼部帯状疱疹:角膜炎、ぶどう膜炎、虹彩炎、結膜炎。V1領域の皮疹で特に鼻尖部の皮疹(Hutchinson`s sign:鼻毛様体神経を巻き込む)が特徴的でred eyeがあれば、眼科コンサルト。この解説が分かりやすかった。
Bブロック

「a」。bは結構いじってる選択肢と思われる。訪問診療やるだけして家族に救急車を呼ばせるだけの実態に警鐘を鳴らしたいのだろう。cは競馬ファンなら注意書きを1回は目にしたことがあるだろう。dを目指したいよね…。

これは僕なら「b」も「c」も「d」も正解笑

専門医試験でも目にする問題。「b」以外はすべて重要。

「c」以外は大抵の中耳炎で見られる。「c」で救急外来に来られると焦る。

問題自体は簡単で「e」なのだが小林麻央さんを思い出してしまって現役時代ならこのあとの問題は解けなくなってしまっていたかもしれない。
Cブロック

「d」らしい。これは「c」と間違えた人も多そう。それでも「ショック」というのがヒントかな。X線で外傷、ショックと来たらそりゃ骨盤撮影するか…。

ほぼ毎月のように書いているのでさすがに即答。「b」「e」。

RAでMTX内服、グルココルチコイド内服と。数年前から「ステロイド」表記が廃止され「グルココルチコイド(PSL○○mg換算)」と変更となった。それはさておき背部正中の叩打痛あれば圧迫骨折しかない。