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36歳、春、日焼けサロン
機嫌いかがでしょうか?
videobrother代表の山田でございます。
本日はチャイルドデイズメモリーではなく、最近あった事をお話いたします。
在宅期間の最中、ミュージシャンの端くれとして何かしらアウトプットを始めたいという思いでいた私に、我がバンドのSPトランペッターチャンケンが手を差し伸べ、「インスタライブ」をやってみようと提案してくれた。
チャンケンは引っ込み思案なリーダーにいつもナイスな助言をくれる。
見た目はベルセルクのようだが本当に優しいタフガイなのだ。
そんな優しいチャンケンのアドバイスからスタートするはずだったインスタライブであるが、私はそのチャンケンの優しさを無碍にしてしまった。
入り組んだ話になるので、その後の流れを以下にまとめると
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・Tpチャンケンとのインスタライブ「72代の歴代横綱の名前の暗記チャレンジ」を寝坊。 盛大にすっぽかす。
・チャンケン、及び関係者各位から丹念に怒られる。
・公開説教の中で禊が決定(1週間の間、毎日歴代力士の事を想像して即興演奏を行う)
・1週間の禊の実施。 辛く厳しい鳴かず飛ばずの末、本当の意味での禊となる。
・インスタライブ仕切り直し。 「72代の歴代横綱の名前の暗記チャレンジ」の実施。
・老いからの記憶力が低下。20代くらいで間違える。
視聴者の発案から罰ゲームで日焼けサロンに行くことになる。
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本日はこの日焼けサロンに行った時の話をいたします。
学校カーストの最下層にいた私の日焼けサロンに対するイメージはよくない。
日焼けサロンに通うのはきっと不良に決まっているからだ。
・テリテリの黒い肌
・ガッチリ固められたテリテリの髪型
・細く短い眉毛
・持ちにくいはずのクラッチバック
・YOU THE ROCK
きっと日焼けサロンにはこういった真っ黒な若者がひしめき、待合室でジーマを飲みながら黒ギャルの尻を撫でているに決まっている。
おそらく彼らが複数人で木の周りをぐるぐると回ったら真っ黒い邪悪なバターが出来あがるであろう。
36年生きてきた中で不良の巣窟である日焼けサロンに行きたいなどと思ったことはない。
この罰ゲームを考えたやつは本当に私の事を理解し、そして私の事が大嫌いなのだろう。
ともあれ、罰ゲーム実施の日は来てしまった。
私は在宅勤務の中、会社に有休申請をした。
マネージャーに有休の理由を聞かれた時、私は日焼けサロンに行くことをきっぱりと伝えた。
マネージャーも若いチームメンバー達も全員優しいので、36歳の中年社員が日焼けサロンに行くことを心配していた。
在宅勤務中に日焼けをするなど、山田は離婚して頭がおかしくなったに違いないと思ったのだろう。
違う。
私はチャンケンに怒られるのが怖いのだ。
誰も私を止められないのだ。
日焼けサロンの場所を検索すると意外にも最寄り駅のすぐ近くに日焼けサロンはあった。
私は初めてエッチな店に行った時のあの緊張感に近い心持ちで日焼けサロンに向かった。
受付の男性は私の想像通りの真っ黒なタフガイだった。
EXILEの誰かだ。
学生時代のカースト上位の店員がカースト下位の太っちょを歓迎するわけはない。
新規会員の手続きの案内はそれはそれはぶっきらぼうに行われた。
そうこなくっちゃ。
不案内な受付を後に、私は個室に向かう。
薄暗い小さな個室の中には巨大な日焼けマシーンとティッシュと除菌スプレーがある。
本当にその手の業者のようだ。
服を脱ぎ、受付で買ったボディージェルを体に塗り、日焼けマッシーンに入って蓋を閉じる。
まるで近未来SF映画のようなかっこいい機械の中ジリジリと焼かれる私の肌。
私はパンツを脱ぐのか脱がないのかをおっかない店員に聞かなかったのでパンツを履いたまま日焼けマシーンに入った。
股間以外がこんがりと焼かれていく中、股間だけ白いのもなぁ、、、と思い、途中でバンツを脱いだ。
なんという緊張感であろうか。
不良の巣窟の中で全裸なのである。
今、もし地震が起こってここに取り残されたらこんがり太った死体が日焼けマシーンの中から発見されるのである。
田舎の母に申し訳がない。
母の涙、そして白いまま取り残されるふぐりの間で私は葛藤し、パンツを脱いだり履いたりを繰り返した。
そうこうしている間に30分の日焼けタイムが終わった。
そして何故だか背中だけ違和感がある。
マシーンから出て室内にある大きな鏡を見ると、私の体は背面だけ真っ赤に染まっていた。
あろうことか私はボディージェルを体の前面にのみ塗ったため、背面だけが真っ赤になったのだ。
愚かだ。
「耳なし芳一」が耳を失ってまで我々に伝えた教訓は一体なんだったのか。
かくして私は背面の方だけこんがり焼かれた太っちょになることが確定したのである。
※私は二回目の暗記チャレンジも失敗したためました後日、二回目の日焼けサロンに参ります。
スキ、そして日焼けサロンの為に以下からサポートをいただければ本当に幸いでございます。
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