遠くに行ったと思っていた幼馴染は案外近くにいたみたい
ある日の学校
長かった午前の授業が終わり、今は昼休み。
各々、友達と机の上に弁当を広げ楽しく談笑している。
その中僕はと言うと、1人屋上に行き弁当を食べていた。
昔から人と関わるのが苦手な僕にとって、この時間は至福の時間だ。
1人黙々と弁当を食べていると、屋上の扉が開き誰か入ってきた。
蓮加)あぁ〜、あいつマジでウザイ。
女)また蓮加怒られてたじゃん(笑)
蓮加)マジで腹立つわぁ〜
女)まぁ、落ち着きなよ(笑)
蓮加)あぁ〜、イライラする〜。
今入ってきたのは、僕の幼馴染の蓮加だ。
蓮加は男からも女からも好かれてる、所謂クラスの一軍に居る。
昔はよく一緒に遊んだりしたけど、今じゃ喋る事すらも全くない。
僕とは遠い存在になってしまった。
すると、蓮加が○○の方を見た。
蓮加と目が合い、そのまま数秒固まってしまった。
だが、気まずくなった○○はすぐに下を向いてしまった。
そして残っていたおかずを全て食べ、足早にその場を去った。
蓮加視点
今日はいつも教室で食べてるけど、屋上で食べようと思う。
理由は、ずっと好きだった幼馴染が今日も食べてるから。
だけど、最近妙に避けられてる気がする。
なんか、悪い事しちゃったのかな?
とりあえず、屋上に向かおう。
蓮加は女友達を連れて弁当を持ち、屋上へと向かった。
そして屋上へ着いた。
やっぱり○○居た!
やっぱり、○○かっこいいなぁ、、、
でも、彼女とか居るんだろうか?
そんな話1回も聞いた事無いな。
ふと、○○の方に目を向けると○○とバッチリ目が合ってしまった。
あぁ…///目が合っちゃった…///
かっこいいなぁ…///○○…///
そんな事を思っていると、○○が足早にその場を去ろうとしていた。
えっ!今来たとこなのに、もう行っちゃうの!
やっぱり、私避けられちゃってるのかな、、?
○○に聞いてみたいけど、そんな勇気ないし、、、
どうしたらいいんだろう、、、、
そして昼休みが終わった。
蓮加は○○の事で頭がいっぱいで、午後の授業に集中出来なかった。
午後の授業も終わり、下校時間になった。
下駄箱
女)今日カラオケ行かない?
蓮加)めっちゃ行きたい!
女)いつもの所でいいよね?
蓮加)OKだよ!
すると蓮加は忘れ物をした事に気が付いた。
蓮加)忘れ物しちゃった、先に行ってて。
女)わかった、先行ってるね。
蓮加は急いで教室へと向かった。
教室に着くとそこには○○が居た。
机に向かって、勉強をしている。
蓮加は無視して忘れ物を取ろうと思ったが、昼の事がどうしても気になってしまい、○○に問いかけた。
蓮加)ねぇ、○○。
すると、勉強をしていた○○が手を止めて蓮加の方を見た。
○○)何?
蓮加)なんで、私が屋上に行ったら逃げるようにどっかに行ったの?
○○)別に逃げてないよ。
蓮加)最近、私の事避けてる?
○○)避けてなんか無いよ。
蓮加)私の事、嫌いになっちゃったの?
○○)別にそんなんでも無いよ。
蓮加)なら、なんで?
すると○○が話し始めた。
○○)高校に入ってさ、蓮加と距離感じ始めたんだよね。
○○)蓮加は昔から明るいし誰とも仲良くなれるし、今だってみんなと仲良くなってるし。
○○)それに比べて、僕は人と関わるの苦手だし、友達も少ないし蓮加とは真反対だからさ。
○○)だから、僕は蓮加とはもう一緒に居れないのかなって思って、、、
蓮加)そうだったんだ、、、
蓮加)私ねずっと思ってたんだ、○○といつまでも一緒に居たいって。
○○)そうなの?
蓮加)でも、高校入ったら○○が話しかけてくれなくなったし、もう嫌いになったのかなってめっちゃ心配になった。
蓮加)でもね、そうやって聞けて良かった。
○○)僕も蓮加と喋ったり出来なくなると思ってたんだ。
○○)こうやって話せて良かったよ。
蓮加)あのね○○、聞いて欲しい事があるの。
○○)どうしたの?
蓮加)私と付き合ってください!
○○)えっ?
蓮加)私、ずっと好きだったの○○の事が。
○○)蓮加、僕でいいの?
蓮加)うん、○○じゃないと嫌。
○○)僕も蓮加と一緒に居たい、僕も蓮加の事好きだったよずっと。
蓮加)良いの?
○○)もちろん、よろしくね蓮加。
蓮加)ありがとう!○○!
蓮加は嬉しさの余り、○○に抱きついた。
○○)ちょっ…///恥ずかしいよ…///
蓮加)誰も居ないから良いじゃん!
キーンコーンカーンコーン
最終下校時刻のチャイムがなった。
○○)あっ、帰らなきゃ。
蓮加)本当だ、帰ろっか○○。
○○)一緒に行こっか。
2人は手を繋ぎ、仲良く下校した。
次の日2人が付き合った話は一瞬で広がり、祝福ムードが2人を包み込んだ。
おしまい
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